〇JR東日本では、新幹線と首都圏を走行する在来線に車内防犯カメラの整備を完了しています。 〇2023年度末までに山手線1編成に車内防犯カメラ映像を指令で確認できる機能を試験導入し、営業列車で有用性の検証を行ったうえで、山手線の全編成に展開していく予定です。 〇定期的な異常時対応訓練の実施や危険物持ち込み禁止の注意喚起など、ソフトの面からもお客さまに安心して鉄道をご利用いただけるよう、引き続き列車内のセキュリティ向上に努めていきます。 |
1.車内防犯カメラの整備状況
JR東日本では、テロ対策および犯罪効果防止による安全性確保、お客さまサービス向上を目的として、新幹線および首都圏を走行する在来線への車内防犯カメラの整備を完了しています。今後新造する全ての車両に、車内防犯カメラを整備していきます。
※地方線区を走行する在来線は、2019年3月以降に新造された車両(約600両)に車内防犯カメラを整備しています。
2.車内防犯カメラの「地車間通信機能」
非常通話装置が扱われた場合など列車内で非常事態が発生した際に、指令などにおいても車内の状況をいち早く把握し適切な対応を行うことを目的として、新幹線では車内防犯カメラ映像を指令などで確認する機能(以下、「地車間通信機能」)を導入しています。(E2系、E3系の一部車両を除く)
在来線においても2023年度末までに山手線1編成に「地車間通信機能」を試験導入し、営業列車において機能確認を行い、有用性の検証を行ったうえで、山手線の全編成に展開していく予定です。
また、新幹線(E5系・E6系・E7系・E8系)および在来線(E235系・E131系など)については、車内防犯カメラのリアルタイム映像を乗務員室で確認することができます。
<山手線1編成に試験導入する「地車間通信機能」の特徴>
・非常通話装置が扱われると指令などでアラームが鳴動し、非常事態が発生した列車の「列車番号・号車」が特定され、速やかに車内防犯カメラのリアルタイム映像を確認することが可能です。
・車内防犯カメラのリアルタイム映像の他、録画されている映像も指令などからダウンロードすることができます。
・編成内でネットワーク化された映像を地上拠点へ伝送することで、通信費などランニングコストを抑えた仕様としています。
3.首都圏を走行する在来線車両(普通列車)の非常通話装置
列車内で非常事態が発生した際に乗務員へ通報できるように、各車両に非常通話装置を設置しています。首都圏を走行する在来線車両(普通列車)は、これまで1両あたり1か所または2か所の非常通話装置を設置していましたが、横須賀・総武快速線E235系やE131系の新造車両から1両あたり4か所としています。
4.車両への護身用具の搭載について
不審者などによる非常事態が発生した際に、人命を最優先にお客さまおよび社員の安全を確保するために、新幹線・在来線の全ての車両に防刃ベスト・防刃手袋・防護盾などの護身用具を搭載しています。(新幹線と在来線で、搭載している用具が異なります)
5.異常時対応訓練
乗務員、駅、指令、アテンダントなどのJR東日本グループ社員に加え、警察や警備会社の協力を頂きながら、新幹線などの実車両を用いた異常時対応訓練を定期的に実施しています。警察と連携した実践的な内容とすることで、課題の抽出および社員一人ひとりの異常時対応能力の向上を図っています。また、全ての乗務員に対して、異常時の対応フローを教育しています。
6.列車内への危険物持ち込み禁止について
刃物・工具・鋭利なものといった他のお客さまに危害を及ぼすおそれのあるものは、列車内に持ち込むことが禁止されています。やむを得ず列車内に持ち込む場合は、直ちに取り出して使用ができないよう適切に梱包する必要があります。また、可燃性液体・高圧ガス・火薬類・毒物・農薬や、列車内を破損するおそれのあるものなどは、持ち込みが禁止されています。
列車内への危険物持ち込み禁止をお知らせするポスターを駅構内の掲示板やデジタルサイネージなどで掲出し、注意喚起を行っています。
安心して列車をご利用いただけるよう、みなさまのご協力をお願いいたします。