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「Text to Website(β版)」
「Text to Website」(β版)は、作りたいWebサイトについて文章で入力することで、そのテキスト情報から最適なWebサイトを自動生成する生成AI機能です。情報を入力するだけで、Webサイトの「構成」「デザイン」「テキスト」を一度に最大3パターン生成することができます。
これまでのWeb制作では、サイト内に必要な要素や構成を検討してから、それらをWebサイト化するにあたってWebデザイナーやエンジニアに共有しながら進める必要がありました。Text to Website を使うと、Webサイトに必要な要素を短い文章から瞬時に生成できるため、制作フローを大幅に短縮できます。
Text to Website で生成したWebサイトは、全て「Googleスライド」で編集・更新が可能となります。そのため、Web制作経験のない方や、デザイン・コーディングスキルのない方でも更新や修正を行うことができ、誰もが容易にWebサイト運用を行えます。
同サービスは、PowerPoint や Googleスライド からWebサイトが作れる「Slideflow(スライドフロー)」の新機能としてリリースされ、Slideflowの全プランで使用可能となります。
また今回リリースしたバージョンは「β版」となっており、今後続けて開発を進めていく方針です。
▼Text to Website 特設サイト
▼Slideflow 公式
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Text to Website の仕組み
Text to Websiteは、ノーコードWebサイト制作ツール「Slideflow」に Open AI が開発する GPTシリーズ を搭載することにより、テキスト情報からのWeb制作を実現しました。具体的には、Webサイトの以下の要素を自動生成します。
・構成 :ヘッダー、メインコンテンツ、ユーザーエクスペリエンス(UX)、フッター など
・デザイン:カラーやフォントなどの世界観、ユーザーインターフェース(UI)、レスポンシブデザイン など
・テキスト:タイトル、キャッチフレーズ、課題解決に向けた訴求 など
上記で生成された要素をHTML・CSSに自動変換し、デザインやコーディングすることなくWebサイトを作り出します。生成されたWebサイトの編集や修正は、多くの方が使用する「Googleスライド」画面にて行うことができるため、生成した後の運用フェーズにおいても、専門スキルは一切不要、つまり学習コストゼロで管理できます。
Chat GPT は2022年11月の公開から世界中で大きな話題となり、現在まで様々な生成AIツールが登場していますが、日本語に対応したサービスはまだ少なく、実務として使用する企業はまだ少数に止まっています。Text to Website は、日本語で分かりやすいツールを実現し、企業におけるWeb制作事業の課題を解決できる、実用的なツールとなっています。
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使い方
Text to Websiteでは、以下のような手順でWebサイトを制作することができます。
①アカウント登録:
専用のログインURLから、お持ちのGoogleアカウントを連携し、登録。
②作りたいサイトの情報を入力:
「サービスサイト」や「リクルートサイト」などの『Webサイトの種類』をプルダウンより選択し、Webサイトのテーマや訴求したい内容を文章にまとめて記載。生成する数を選択後、「ワイヤーフレームを生成」をクリック。
③Webサイトへ変換:
生成されたワイヤーフレームからお好みのものを選択し、Webサイトへ変換。
④Googleスライドで整える:
変換後、Slideflow 管理画面にて「デザイン編集」からGoogleスライド画面にてテキストや画像を編集、調整。
⑤公開:
編集したデザインをWebサイトに反映し、URLドメインを設定すれば公開が可能。
ご利用スタート時には、全てのユーザーに対してオンライン(Zoomなど)で導入レクチャーを実施しており、レクチャー内では Slideflowの「基本的な使い方」「知っておくと得するデザインのコツ」「テキストからWebサイトを作る呪文のコツ」「便利・汎用的な使い方」などについて解説しています。
また、生成したWebサイトは編集権限にユーザーを追加すれば複数人に共有できるため、制作後は部署内やチーム単位でのWebサイト管理が行えます。
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導入による効果・メリット
PowerPoint や GoogleスライドからWebサイトが作れる「Slideflow」で、様々なWeb制作現場の課題を解決してきましたが、今回「Text to Website」が実装されたことにより、これまで以上に生産性アップ・効率アップを見込めます。ゼロから「構成作り」や「デザイン作成」をしなくて良いため、Webサイト制作の経験がない方でも容易に作ることができ、結果的にマーケティング部門や営業チームの下記のような課題を解決することができます。
■ケース1. Web制作担当者の時間がない、または人員が足りない
発生する課題:Web制作が「滞っている」「間に合わない」
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デザインやコーディングは自動生成!制作工程を圧倒的に削減。
その結果、1サイトの制作期間が短くなり、Web担当者の一人当たりの制作数を増やすことができます。
一人ひとりの業務スピードがアップすれば、「Web担当の増員」などの人的リソースに上乗せ予算をかけなることなく、スムーズなWeb制作が可能です。
■ケース2. 他部署や外注先への情報共有が大変
発生する課題:Webサイト完成まで何度も打ち合わせを重ねる必要があり、コミュニケーションが「労力」「手間」
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マーケティング担当や営業マン、新人が自らの手で作成・管理することが可能!
完全ノーコードで専門知識ゼロでもWebサイトが制作できるから、最小限のチームメンバーだけで完結します。構成やデザインの希望を伝える労力やコミュニケーションコストが減り、制作時間を大幅にカットできます。
■ケース3. Web集客の効果改善が難しい
発生する課題:最短でパフォーマンス改善するための「リソース不足」「コスト制限」
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全てのプランでWebページ制作数と下層ページ制作数が無制限!
Webサイト内に、訴求したい情報を余すことなく反映・公開することが可能で、充実した見やすいホームページを作ることが可能です。様々なターゲットへアプローチするLP制作においても最適。
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開発背景
近年、重要な経営テーマの一つとなったDX推進ですが、2021年11月にLegalForce社が行った「企業におけるデジタル変革(DX)の進捗状況について調査」によると回答者の77%が「DXが進んでいない」と回答しています。ノーコードSaaS等のサービスが増加し、一部企業ではDX推進は進展しつつも、DXは業務改革をあわせて行うことが必要というムードが高まってきており、日常業務を進めながら、業務改革を進めることの難しさを感じている企業も少なくないようです。
こうした環境の中で、当社は、比較的小規模で日常業務改善の視点で推進できる「マイクロDX」の可能性に着目し、多くの人が日常業務で利用するツール(パワーポイント等)を活用し、専門的な知識がなくても、誰でも簡単に低コストで導入できるDXサービス「Slideflow」の企画開発を行いました。
今回「Slideflow」に AI 機能を導入した経緯は、企業として「AIと共に生きる未来をつくる」をビジョンに掲げおり、さまざまなAIプロダクト・AIサービスを生み出すAI事業創造に取り組む中での事業の一つであります。
■開発する中で、最も苦戦した点は?
「既存の完成されたツールである Slideflow に、AIをどのように落とし込むべきか」が大きな課題でした。
Slideflowは、”PowerPoint や GoogleスライドからWebサイト制作ができる”という、唯一無二の強みと特徴を既に持っており、AIを活用した新機能を導入するにあたっても、その最大の特徴を消すことなく開発を進める必要がありました。
開発を進める中で、軸にしたポイントは「誰でも簡単にWebサイトが制作できること」。最先端技術であるAIを駆使しながらも、「編集画面がGoogleスライドである」というSlideflowの既存の特徴を残したことで、新機能として導入するかたちとなった「Text to Website」は実用的なツールとして実装することが可能となりました。
今後もデザインの幅も広げ、様々なカテゴリのサイトに対応していく予定です。株式会社デジタルレシピとしても、AIと共に生きる未来を目指し、世界最先端のAIを日本語で使える有用な機能、サービスの開発に引き続き取り組んでまいります。
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会社概要
株式会社デジタルレシピは、「AIと共に生きる未来をつくる」をビジョンに掲げ、日々進化する業界の中で、さまざまなAIプロダクト・AIサービスを生み出すAI事業創造に取り組んでいます。
本記事でご紹介したPowerPointファイルからWebサイトを制作する「Slideflow」の他に、約7万人以上が利用するAIライティングアシスタント「Catchy」や、これまでのGPTシリーズ関連開発の知見を活かし、企業のChatGPT API導入を支援する開発&コンサルティングサービス「Catchy works powered by ChatGPT」などを提供しています。
▼「Catchy」サービスサイト
▼「Catchy works powered by ChatGPT」サービスサイト
社名 : 株式会社デジタルレシピ
所在地 : 東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目16-11 ルティアオフィス代々木7階
設立 : 2018年10月
代表者 : 伊藤新之介
事業内容: 「Catchy」「Slideflow」の開発・運営、DXコンサルティング、AI開発支援
Slideflowサービスサイト:https://www.slideflow.me/jp