※1 昨今のライフスタイル変化やDX化の推進等、社会の潮流も捉えた、今後全国でスポーツ参画人口の拡大に向けた取り組みの創出が行われる際に、取り組みの横展開や、ヒントや知見の提供を通じた寄与ができるようなモデルとなる先進事例を形成することを目指す事業。
昨今、コロナ禍における学校生活の変化に伴い、オンライン環境の整備をはじめとするDX化が加速してきました。顔を合わせることが当たり前だったスポーツもVRなどの普及により、新しいスポーツ体験の機会が広がっています。
また、地域の実情やスポーツ環境・指導者の不足を背景に子どもたちのスポーツ機会が奪われないよう、ICTを活用した多様な運動・スポーツ体験や環境整備が求められるようになってきました。
一方で、個々の自治体・教育機関だけでは、ICTを活用した多様な運動・スポーツ体験を行うことができる十分な環境整備を実現するには困難を伴うのが実情です。
こうした背景を踏まえ、この度、SDBを代表として、教育×デジタルの領域における知見や国内トップレベルのスポーツ実業団チームを持つNTT東日本とプロジェクトチームを結成し、デジタル技術を活用したスポーツ活動の支援やスポーツ実施率の向上等について、自治体や教育機関を巻き込みながら、中期的な実証に取り組みます。
2. 取り組み内容
本事業では、地域スポーツ環境の整備によって中学生の運動・スポーツ意欲、実施率の向上を図る取組みを行なっています。その一つとして、本実証では、中学生が手軽に始めることができる多様な運動・スポーツの充実や指導者によるデータを踏まえた効果的な指導が受けられる環境整備を同時に行います。
具体的には、NTT東日本中央研修センタ(東京都調布市)と指導先の学校(北海道登別市、富良野市)を接続し、学校配備のギガスクール端末を活用し、遠隔指導を実施します。
また、遠隔指導で学んだ内容をGIGAスクール端末活用し、学校スポーツDX応援パッケージ(実証中)として、いつでもどこでも復習動画として確認できるお手本動画レッスンや、自らの弱点をクラウド上にアップし、指導者からアドバイスを受けることができるリモート添削レッスンを実証展開します。
(実証イメージ)
3. 各社の役割
本実証は、スポーツ庁委託事業により、次の体制で取り組みます。
4. 今後の展望
本実証を踏まえ、デジタル技術を活用した専門指導者による遠隔指導、AIを用いた高度な指導等のノウハウを確立し、野球・バドミントン以外のスポーツにも応用することで、より全国各地の中学生に対して運動スポーツ機会を提供、スポーツ環境を整備すると同時に、子どもたちの運動スポーツ意欲・参画向上に向けて取り組んでまいります。
また、本取り組みが、昨今の学校部活動の地域移行や地域スポーツ環境整備の課題解決でも応用できるよう検討を進めると共に、実業団選手の引退後のセカンドキャリアとして活躍できる場所としても検討を進めます。
さらには、子どもたちに対してスポーツへの関心や参画を高める取り組みにより、ICTを活用した地域スポーツ振興を実現し、将来的には健康寿命を最大化させる街づくりに寄与することを目指します。
5. エンドースメント
<富良野市長 北 猛俊>
部活動の地域移行の検討にあたってはさまざまな課題があります。富良野市の児童・生徒の数は年々減少しており、例えば団体競技においては複数校での合同チームを組まざるをえない現状があります。また、教職員以外での指導者の確保という点も大きな課題のひとつです。現在指導にあたっている教職員の中にも、その競技の経験がなく指導に苦慮しているケースも見受けられます。
このような課題を解決するためのひとつの方策として、デジタル技術を活用し外部の指導者から地理的制約に制限されない新しい形での指導方法の試行を行うことにより、部活動の地域移行の実現に向けた検討をさらに進めていきます。
今後も、ICTを活用した学校現場での「学びの充実」に取り組み、富良野市のすべてのこどもや市民が健康で幸せが実感できる「健幸都市 富良野」を創造してまいります。
<登別市教育長 安宅 錦也>
個人の価値観やライフスタイルなどが大きく変わり、「スポーツ」の親しみ方も多様化している中、その時代やニーズを捉えたスポーツ機会の確保や充実が求められています。
そのような中、この度、登別市が「Sport in life推進プロジェクト」に参加できたことを大変うれしく感じております。
本プロジェクトを通して、子どもたちがスポーツに対する興味・関心を高めるだけでなく、学校部活動の地域移行において課題となっている指導者不足の解消にもつながることを期待しています。
*エンドースメントは順不同です
以上