また、本寄附講座の開設を記念して第 1 回ガットフレイル研究会(日時: 2023 年 6 月 3 日(土)、会場:京都府立医科大学、大学本部棟3階)が開催されました。サイキンソー他寄付講座参画企業 7 社を含む関係者約 90 名が参加し、講座の新たなスタートを盛大にお祝いしました。
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背景・目的
サイキンソーは「細菌叢で人々を健康に」を理念に掲げ、データサイエンスによって常在細菌叢と各種疾患、食習慣や運動などの生活習慣との関連を解析することで、個別に最適化された疾患予防・未病ソリューションを開発し、人々の健康増進に寄与することを目指しています。
腸内細菌叢は、健康や疾患と深く関与しており、慢性炎症性腸疾患や自己免疫疾患、肥満、糖尿病などの生活疾患、さらには認知症やうつ病などの精神疾患との関連が報告されています。腸内細菌叢の異常が全身の健康に影響を与えることがわかっており、科学的なエビデンスを確立することで様々な疾患の予防法や治療法の確立が期待されています。
腸内細菌叢研究の第一人者として知られる京都府立医科大学の内藤裕二教授の寄附講座「生体免疫栄養学講座」では、免疫・栄養学的観点の科学的エビデンスの確立や食を中心とする実践的予防法の実証を目的としています。サイキンソーが保有する細菌叢データベースの利活用が期待でき、企業理念として掲げる「細菌叢で人々を健康に」の実現にも繋がると考え、寄附講座への参画を決定いたしました。
サイキンソーは、本講座への参画を通して、本講座が目的としている日本人エンテロタイプ分類の健康長寿戦略への応用へ寄与していくことを目指してまいります。
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寄附講座の概要
(1)講座名
生体免疫栄養学講座
(2)目的
腸内微生物叢とその代謝物からみた免疫・栄養学に着目し、健康長寿に向けた科学的エビデンスの確立と食を中心にした実践的予防法を実証すること。
(3)内容
・京都府立医科大学で実施してきた腸内微生物叢情報の分析に基づく日本人エンテロタイプ分類の健康長寿戦略への応用する
・腸内微生物叢とその代謝物の分析手法を確立し、宿主の免疫・栄養情報との連関を明らかにする
・腸内環境からみたフレイル・サルコペニア予防を確立し、食物繊維やポリフェノールなどの食による予防法を実証する
・腸内環境からみた生体免疫栄養学の研究基盤を確立する
・ 100 歳まで健やかな胃腸を実現する医食技術の開発
(4)設置期間
2023 年 4 月 1 日から 2026 年 3 月 31 日まで
(5)担当教員
内藤 裕二教授
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コメント
(1)京都府立医科大学 大学院医学研究科 教授 内藤 裕二 様
「本講座では、腸内細菌叢が健康に及ぼす影響を解明することで、慢性疾患や精神状態などに関する科学的エビデンスの確立を目指しており、サイキンソーが保有する日本人健常人の腸内細菌叢データやアルゴリズムに大きな期待をしています。人々の健康寿命延伸に向けて、本講座によって得らえた研究成果の社会実装を共に目指してまいります。」
(2)株式会社サイキンソー 代表取締役 CEO 沢井 悠
腸内細菌叢研究の第一人者である内藤裕二教授の寄附講座に参画することで、サイキンソーが持つ腸内細菌叢データの研究利活用を推進していくとともに、『細菌叢で人々を健康に』という理念の実現に向けて エビデンスに基づく実践的予防法の確立とその社会実装に貢献していきたいと考えています。
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マイキンソー(Mykinso)について
自宅で誰でも簡単にできる腸内フローラ(腸内細菌叢)検査サービス。有益菌の代表格として知られるビフィズス菌の他、乳酸産生菌や、酪酸産生菌、エクオール産生菌の割合もわかります。全国 1,000 件以上の医療機関で受けられる「マイキンソー プロ(Mykinso Pro)」や乳幼児に特化した検査サービス「マイキンソー キッズ(Mykinso キッズ)」も展開しています。
・サービスサイト:https://mykinso.com/
・紹介動画:https://youtu.be/GtIxFi92RFA
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会社概要
「細菌叢で人々を健康に」を企業理念として、腸内フローラをはじめとする人体の常在細菌叢をデータサイエンスの力で解き明かし、ヘルスケアに貢献することを目指しています。
・会社名:株式会社サイキンソー
・設立: 2014 年 11 月 19 日
・所在地:東京都渋谷区代々木 1 – 36 – 1 オダカビル 2 階
・代表者:代表取締役 沢井 悠
・主な共同研究先:大阪大学微生物病研究所