上野村は、御荷鉾荒船連山や三国連山など1000~2000mの山々に囲まれた山間部に位置しており、電力、水道、通信等のインフラ設備が村へのアクセス道路に沿って配置されています。2019年の台風19号では、土砂災害の発生によるアクセス道路の寸断や停電などインフラ設備が寸断される甚大な被害を受けています。
上野村様は村民の幸福度を向上させるため、群馬県と共に災害に強く持続可能な社会の構築を目指し「Ueno5つのゼロ宣言」を表明され、長時間の停電にも耐えられる防災設備の整備を進めています。
今回、上野村様が導入した地域マイクログリッドは、村立上野小学校や村営給食センター、村営住宅の防災施設に太陽光発電、非常用発電機、蓄電池を設置し、エネルギーマネジメントシステム(EMS※2)により制御します。
平時には再生可能エネルギー電源として温室効果ガスの排出量を抑制します。また、非常時には自立型電源として電力会社の配電線を通じて、避難所となる小学校、炊き出し施設となる給食センター、マイクログリッド内の各家庭など一般需要家へ電力を供給します。
当社は、今後とも災害に強い持続可能な社会づくりのお役に立てるよう取り組んでいくとともに、脱炭素社会実現に向けた取り組みを推進してまいります。
〔赤枠:当社設置太陽光パネル、黄枠:蓄電池、青枠:非常用発電機〕
〔蓄電池〕
〔非常用発電機〕
※1:地域マイクログリッド(小規模電力網)
災害等により長期間の停電が発生した場合に、限定した地域内の太陽光発電所等と避難所や防災施設等を、地域の配電線を活用して小さな電力網(マイクログリッド)を構成し、電気を送り届ける仕組み。
※2:EMS(Energy Management Systemの略)
電気、ガス、熱等のエネルギーの使用状況の見える化や設備の最適運用などを実現するシステム。
株式会社東京エネシス ウェブサイト:https://www.qtes.co.jp/