3社が入賞し、2023年4月以降、それぞれが農家と組んで豊橋市で実証実験を進め、解決につながる製品・サービスを開発していきます。
豊橋市を含む愛知県東三河地方と、東隣の静岡県浜松市エリアは、全国有数の農業地帯です。
その一方で、さまざまな営農上の課題があり、解決するためには、スマート農業やアグリテックに代表される新たな知識・技術などを積極的に取り入れていく必要があります。
そこで、豊橋市は「未来の農をつくる」と題し、2022年度からスタートアップと地元の農業者、企業による実証開発プロジェクト「TOYOHASHI AGRI MEETUP」を開始。
地域の農業課題解決に向け、アグリテックコンテストを開催しました。
コンテストには全国から33社の応募があり、最終審査では書類選考や面談で選ばれた7社がファイナリストとして登壇しました。
各社は、7分の持ち時間で製品や取り組みなどについて説明し、審査員を務めた豊橋市の浅井由崇市長やJA豊橋の伊藤友之組合長、豊橋技術科学大学の高山弘太郎教授、専門家から質問を受けました。
審査の結果、テラスマイル株式会社(宮崎市)とクオンクロップ株式会社(東京都千代田区)、株式会社TOWING(トーイング、名古屋市)が入賞。総額1,000万円の賞金が配分されます。
- 入賞3社の解決提案
【テラスマイル株式会社】
栽培が盛んなトマトの収穫傾向予測支援の仕組みを構築します。
データを活用した農業経営の土壌をつくっていきます。
【クオンクロップ株式会社】
地球環境に負荷をかけないようにする消費行動・サステナブル消費への関心の高まりを背景に開発したアプリ「Myエコものさし」を使用。
商品のエコ度などが分かるアプリで、花の分野で温室効果ガスの削減貢献量などを測れるアプリを目指します。
【株式会社TOWING】
人工土壌をつくる技術を活用し、脱炭素・有機転換を両立する「高機能バイオ炭」を開発。果樹の剪定枝や畜糞などのバイオマス資源をバイオ炭化して栽培実証を行い、地域循環型社会の実現を目指します。
- 今後の流れ
各社は、パートナーとなる農家と手を携え、2023年4月以降、市内で実証実験に取り組みます。
実証実験の際は、市役所担当者や専門のアクセラレーターが伴走支援します。
賞金を活用するほか、公的支援やベンチャーキャピタルなどで資金を調達し、2〜3年かけて社会実装を目指します。
豊橋市地域イノベーション推進室は、製品・サービスの開発を支援し、課題解決を図ることで、豊橋エリアがアグリテック企業の開発拠点となり、当エリアの農業力がより一層向上していくことを目指します。
実証実験の進捗状況は、TOYOHASHI AGRI MEETUP特設サイトでお伝えしていきます。