この度、杉良太郎特別防犯対策監が、北海道警察本部を訪問しました。杉対策監は、北海道警察本部長らと懇談し、北海道の特殊詐欺被害情勢などについて話した後、北海道警察と連携し、さまざまな防犯活動を行う防犯アドバイザー各社と、道内での特殊詐欺被害対策や課題、今後実施していくべきことについて話し合いました。北海道内の特殊詐欺被害情勢を受けて杉対策監は「若い世代から家族へ呼びかけることが非常に重要です!」と子・孫の世代からの特殊詐欺被害防止を呼びかけてもらうよう求めました。
- イベントレポート
■増加傾向にある北海道の特殊詐欺被害に警鐘
記者会見の中で杉対策監は「私は全国47都道府県の警察本部を訪問しており、今回で35か所目です。北海道内では、過去に北見市の警察署を訪問し、特殊詐欺の現状について協議しました。北海道全体で特殊詐欺被害が増加しており、改めて注意喚起をしなければなりません。対策の一つとして呼びかけているのは、知らない電話や怪しい電話には出ないようにしてほしいということです。しかし、高齢者だけに気をつけてと呼びかけるだけでは根絶できません。その理由として、高齢者に気をつけてと呼びかけても、いざ電話がかかってきたときにどうすればいいのか忘れてしまい、少し怪しいなと思っていても話を聞いてしまうからです。そうならないためにも、子どもたちからお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんに“特殊詐欺に気をつけて!”と呼びかけてもらうことが大切です。そのために、今後は小学校から大学まで訪問し、子供たちに直接協力の呼びかけをしたいと思っています。」と述べました。
その後、記者から『北海道で増加している特殊詐欺被害を根絶するにはどうすればいいのか?』と聞かれた際、杉対策監は「特殊詐欺の多くは、犯人が言葉巧みに被害者をATMに誘導し、そこで電話をしながら知らないうちにお金を振り込ませます。それを阻止するため、ATMで携帯電話の使用を禁止にするよう呼びかけています。還付金がATMから返ってくることは絶対にありえず、ハガキなどで知らせが届いて勝手に口座に振り込まれているものです。しかし、警察や市役所職員と聞くと、変だなと思いつつも犯人の言葉に従ってしまう人が多いので、気をつけてほしいです。
また、家族内での特殊詐欺被害防止対策として、気をつけてと呼びかけをすると同時に、防犯機能付き電話機を設置してあげることも効果的です。従来の固定電話は留守番電話にすると詐欺を防げますが、留守番電話にできない高齢者もいます。そのような方のために、家に設置するだけで特殊詐欺の電話ではないかどうかを知らせ、被害を防げる最新の電話機を家族がプレゼントしてあげてほしいです。」と思いを語りました。
■北海道警察防犯アドバイザーを激励
記者会見後、杉対策監は北海道警察防犯アドバイザーとの懇談会に参加しました。北海道警察防犯アドバイザーとは、道内で地域住民と接する機会が多い企業等に対して、北海道警察が委嘱したもので、各種犯罪の被害防止活動を積極的に実施し、犯罪被害等の未然防止を図っています。挨拶の際、杉対策監は「北海道では近年特殊詐欺被害が増加していますが、警察の力だけではなかなか減少させることができません。特殊詐欺の被害をゼロ件にするためにも、皆さんのような地域住民に寄り添った方々のお力添えがとても重要です。力を合わせて詐欺を根絶しましょう。」と特殊詐欺被害防止のためのさらなる協力を依頼しました。
その後、防犯アドバイザーとの懇談会のなかで、各企業の特殊詐欺被害防止のための対策や課題、今後の取り組みを聞いた杉対策監は、新たな対策などについて意見を述べつつ、引き続き特殊詐欺被害防止に向けた取組を強化してもらうよう、防犯アドバイザーに激励の言葉を送りました。
- 開催概要
■催事名:北海道警察本部訪問
■実施日:2022年6月8日(水)
■実施会場:北海道警察本部
■実施者:警察庁 特別防犯対策監 杉 良太郎 氏