日本全体が直面する地域課題の解決と若者のキャリアの多様化に着目したプログラムとして設計されている点が評価されました。
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背景:地域が直面する課題や現状と学生のキャリアの多様化をかけ合わせたプログラム
北海道の地元企業である当社は、「少子高齢化に伴う人口減少」「地域経済・産業の衰退」「事業者の人手・後継者不足」といった社会全体が直面している課題に、30年以上前から最先端で挑戦してきました。
一方、近年学生の考え方や卒業後のキャリアが多様化し、一昔前までの「大多数が都市部で就職する」という流れから「卒業後のUターン・Iターン・Jターン」が選択肢の一つとして一般化しています。地域社会が挑戦する変革と学生のキャリアの多様化をかけ合わせ、日本全体での地域貢献型人材の育成を見据えたプログラムを生み出したいとの想いから企画が生まれました。
参加した学生が、この経験を糧に「らしさ」を発揮し将来活躍することで、その結果さらに地域の力が増し、日本全体が活力を増す。さらに、プログラム自体も地域社会の一助になることで、「北海道から、地域と人のロールモデルを創る」という想いで開発されたのがミチシロカです。
“らしさ”をつくる、まちづくり。“らしさ”を見つける、ひとづくり。
北海道から、地域と人のロールモデルを創る。
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デザインのポイント:若者に活きた学びの場を提供し、構築する新しい地域創生のカタチ
【デザインのポイント】
1. 地域づくり特化型PBL(課題解決型学習)を独自開発。学生や自治体のアントレプレナーシップを育成する
2. 学生が現地に直接赴き、地域の魅力と課題、住民の想いを肌で感じながら、自己再発見の機会となる
3. 地域が抱える魅力や課題を学生視点で発掘、廃校利活用などチャレンジングなまちづくり政策を立案する
参加する学生のスキルと自治体の現状に応じて、イノベーションワークショップや魅力発信などのテーマを設計。従来の”やりがい搾取”に陥りがちな就業体験プログラムではなく、地域の課題や魅力を肌で感じながら課題解決能力を培うことができる「地域づくり特化型PBL(Project Based Learning)」を開発。アイデアを発表して終わりではなく、フィールドワーク終了後も地域と継続的に関われるように仕組み化を行っています。
「若者に失敗できる経験を」をテーマに、Society5.0時代に必要なアントレプレナーシップの育成を目指します。2022年夏のPoC開始から累計4自治体で開催、37名の学生が参加。学生は、廃校活用やEBPM(証拠に基づく政策立案)などの事業プランを提案。ミチシロカを開催した音更町においては、廃校となった小学校を地域DXの拠点として活用開始されるなど具体的な事業化に発展しています。
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審査委員評価コメント
「地域課題の解決と学生のキャリアの多様化に着目し、双方に意義をもたらすプログラムとして丁寧に設計されている。このプログラムを通じて、地域社会の課題に向き合い、解決の企画を生み出し、実践していくまでの総合力を持った人材が育まれていくこと、そしてプログラムを通じて生まれたアイデアが実装され、地域の未来に変化をもたらしていくこと、その両側面からの発展性に期待したい。」
担当の審査委員:飯石 藍、田中 元子、ドミニク・チェン、水口 克夫、山出 淳也、Li-Chin Kuo
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「2023年度グッドデザイン賞」受賞内容
受賞カテゴリ :地域の取組・活動
受賞企業 :中央コンピューターサービス株式会社
プロデューサー:中央コンピューターサービス株式会社 取締役 CMO 川端康仁
ディレクター :中央コンピューターサービス株式会社 生涯学習事業部 執行役員兼部長 入交里奈
デザイナー :中央コンピューターサービス株式会社 生涯学習事業部 課長 大塚章生、株式会社タカインフォテクノ ソリューションコーディネーター 山田由貴、株式会社kushami PRプランナー 飯嶋健司
■「ミチシロカ」紹介ページ
■グッドデザイン賞ウェブサイトでの紹介ページ
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ミチシロカ運営事務局
「お客様に頼られる地域のITパートナーを目指す」 をミッションに掲げ、40年以上にわたり、地域の皆様とともに歩んでまいりました。お客様の事務作業やセキュリティ、情報管理などの課題をITのチカラで解決することで、そこに住む人々の暮らしをより豊かに、快適に彩るお手伝いをしてまいりました。新たな地域ICT 人材の育成、新しい地域価値の創造を目指しています。
会社名 :中央コンピューターサービス株式会社
代表者 :代表取締役社長 谷田 浩一
事務局 :とかちオフィス 生涯学習事業部
住所 :〒080-0013 北海道帯広市西3条南9丁目23番地 帯広経済センタービル 西館3階