アダコテックの検査AIとヴィスコの高速・高精度な画像処理検査装置を組み合わせてお使いいただくことが可能となるため、画像検査の適用範囲をさらに拡大することが期待でき、金属部品の表面検査など従来画像での外観検査が難しいとされていた領域の検査自動化に対応できるようになります。
◆背景
少子高齢化が急速に進む近年、製造工程における自動化・省人化の取り組みが進められています。しかし、検査の工程、特に外観検査の容易に数値化できないような検査項目では画像検査装置およびソフトウェアの機能の制約があり導入が進まない状況にあります。
アダコテックAIはHLAC特徴量を活用した独自の異常検知AIにより、ルールベースが苦手とする定量化が難しい不良検出、正常ばらつきのある外観検査への対応を進めてきました。ヴィスコは現場で「本当に」使えることを重視したより速く、より高精度な画像処理検査装置を提供し、検査自動化に多くの実績があります。この両者の強みを生かすことでさらに幅広い検査への対応を進めることが可能となりました。
◆互いの価値を最大化する アダコテック×ヴィスコ の取り組み
アダコテックAIはディープラーニングとは異なる方式のHLAC特徴量を活用した機械学習ベースの外観検査AIです。画像をHLAC特徴ベクトルとして扱うことで軽量な演算で対応できることが特長です。良品画像から正常モデルを定義しその分布から大きく外れるような異なる形状特徴を持つ画像を異常として判定することで外観検査に用いることができます。
処理の軽さによりVTV-9000の画像処理ソフトウェアにそのままアドオンでAI推論実行を組み込むことができ、推論に大きな処理時間を要求しないAIであることも取り組みの重要なポイントとなりました。
◆活用イメージ
①過検出抑制
ヴィスコの実績ある撮像システムで画像を取得し、画像処理;ルールベースの判定で不良品と判定された部品をアダコテックAIでも検査します。過検出の低減、それによる本来は良品であった部品の救済が可能となります。
②流出抑制
ルールベースの判定で良品と判定された画像をアダコテックAIでも検査し、どうしても防ぎきれなかった流出抑制に役立ちます。
③得意な検査シーンの組合せで並列検査
ヴィスコの精度の高い寸法検査・定量ロジックとアダコテックのAI外観検査の組合せによる良否判定で検査自動化の適用範囲を拡大することが可能となり、導入による省人効果を高めます。
◆適用検査シーン例
左:正面から撮像 従来機能のルールベースで寸法検査を実施-検査項目すべてでOK判定
右:超深度カメラを用いて斜めから撮像 Adacotech AIでカケやコンタミの外観不良が検知されNG判定
画面上部中央に記載されている対象部品の総合判定はNGとなっていることが分かります。
今後両社でこの技術の導入を進め画像検査の適用範囲の拡大、検査自動化の普及に取り組んでまいります。
※1 HLAC(Higher-order Local AutoCollelation;高次局所自己相関)特徴量抽出法は画像の局所的な自己相関を多次元的に計算し、ある画像に対する不変特徴量を計算する手法で、国立研究開発法人産業技術総合研究所にて発明された日本発の画像解析技術です。
※2 今回搭載された機能は検査モデルの推論実行のみ可能です。検査モデル作成は別途ご提供となりますためアダコテックにご相談ください。
◆株式会社アダコテック
本社所在地:東京都千代田区神田神保町2-11-15 住友商事神保町ビル3F
代表者 :代表取締役 河邑 亮太
設立 :2012年3月
資本金 :1億円(資本準備金含まず)
事業内容 :産総研特許技術を基軸とした異常検知アプリケーションの開発・販売
◆ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社
本社所在地:東京都港区海岸1-11-1 ニューピア竹芝ノースタワー20F
代表者 :代表取締役 足立 秀之
設立 :2003年8月
資本金 :493百万円
事業内容 :画像処理システムの開発・製造・販売・保守サービス
会社HP : https://www.visco-tech.com/
◆本件に関するお問合せ先
株式会社アダコテック 広報 出塚
電話:03-4346-4171 Email:pr@adacotech.co.jp
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社 マーケティング部 谷口
電話:03-6402-4500 Email:info@visco-tech.com