■本サービス開始の背景
昨今、自治体や企業では、道路の建設計画や修繕・維持管理をはじめ、イベントの開催、施設の建設など、道路に関連するさまざまなプロジェクトにおいて、基礎資料として「交通量調査」の手法が活用されています。交通量調査は、車両の通行量を定量的に取得し、道路における交通状況を把握でき、交通の効率性や安全性を向上させるために不可欠な手段となっています。近年では、EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)の考え方も重要視されるようになり、客観的なデータに基づいた理論的かつ効率的な道路整備や都市開発などに注目が集まっています。そのような中、一部の工事は既に機械観測に移行していますが、地方自治体の管轄する一般国道や都道府県道では人手を活用した目視での観測が約6割(※3)と多く、観測員の確保が困難であったり、調査員が事故などに巻き込まれるリスクも叫ばれています。
一方、国土交通省の「ICTを活用した新道路交通調査体系検討会」により、2021年度の交通量調査の方針として、原則として目視による人手観測は廃止し、AI解析やビデオ観測などの機械観測を推進する案(※4)が示され、当年の秋季には、現地に調査員を派遣せずCCTV画像(※5)を活用したAI解析による観測が実施(※6)されました。これらの動向から、人員の主観に左右されないデータ収集が可能となるほか、定期的な調査を間隔をあけずに実施しやすくなります。
セーフィーでは、このような背景のもと、2020年10月から交通量調査のためにクラウドカメラの映像データを他社の映像解析交通量調査サービスとシステム連携して参りました。また、ICT活用による安全施工、生産性向上に向けた取り組みを展開しているゼネコンの株式会社奧村組様とセーフィーは、2022年4月に、奥村組様の工事現場で既に活用いただいていた屋外向けLTE搭載クラウド録画型カメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)」を用いた映像をAI解析する交通量調査の実証実験を実施いたしました。
従来の手法では、調査員を手配し、目視によって通行車両台数を計測、集計のうえレポート化するなど、多くの費用と工数がかかっていました。また、調査員がすぐに手配できるとは限らず、急な調査ニーズに対応しづらいほか、費用を考えると調査回数を簡単に増やすこともできない状況でした。そこで、工事現場に設置してある「Safie GO」2台の画角を調整し撮影した映像をAI解析することで、これまでの知見やノウハウを随所に生かしたソリューション提供に繋がりました。
本実証実験を経て、カメラ選定からレポート提供までワンパッケージとして提供することの可能性を感じ、「Safie Traffic Survey」のテスト販売を開始することにいたしました。本テスト販売を通して、ユーザーのニーズを収集し、正式なサービスとして提供する調査対象の範囲やレポート内容などを整理する想定です。
(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2022)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(56.4%)
(※2)今後、サービス名称は変更の可能性があります
(※3)国土交通省「道路交通センサスのデータ収集の現状と課題」
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/ict/pdf01/03.pdf
(※4)国土交通省「令和2年度全国道路・街路交通情勢調査の延期について」(2020年10月14日発表)
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/ict/pdf04/01.pdf
(※5)Closed Circuit Television System、閉回路テレビシステムのこと
(※6)ICTを活用した新道路交通調査体系検討会 令和3年9月 CCTVカメラ(AI解析)の精度に関する報告
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/ict/pdf05/02.pdf
■本サービスの特徴
交通量調査サービス「Safie Traffic Survey」は、セーフィーの知見を活かし、多彩なラインナップを揃えたカメラ製品、データ解析用のAIエンジン、セーフィーによるサポートを組み合わせたサービスです。現場で活用いただく上でより適切なカメラ選定や画角調整、AIの解析設定、AI解析精度の担保、データ解析に向けた映像の切り出しと加工、解析結果の出力、必要な形式に変換して集計するまでの一連のプロセスをワンパッケージとして提供いたします。
AI活用のハードルになりがちな作業を専任スタッフが代行することにより、実施者は簡単・迅速に調査に関する成果を得ることができ、交通状況を加味したイベント開催や土木工事の施工計画の立案、都度の改善への活用が可能です。既に「Safie(セーフィー)」のサービスを活用している場合、既設の防犯カメラを活かし投資を抑えた交通量調査を実施することができます。
また、交通量調査にかかる手間・コストが軽減されることで、単発ではなく定常的な交通量調査を実施し、施工計画の効果検証がしやすくなります。今回、テスト販売の提供を開始した交通量調査だけでなく、人流解析などメニューの拡張を踏まえ、お客様の変わり続けるニーズに応えるサービス開発を進めてまいります。
▼想定されるユースケース
・都市開発に係る調査事業
・観光事業に係る調査事業
・鉄道・バスなどの公共交通機関に係る調査事業
■「Safie Traffic Survey」概要
▼サービス概要
・機器一式レンタル、LTE通信、クラウド録画をワンパッケージにして提供予定
・調査計画書、及び調査報告書を納品
(※AI解析ツール単体の提供は行っておりません)
▼サービス提供の流れ
※上記の営業日数は1ヶ月で調査する場合の目安となります。
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調査要件(調査期間、調査場所、レポート形式など)のすり合わせを行い、お見積書と調査計画書を提示いたします。また、必要に応じて現地確認を行います。
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お申込み後に、カメラ設置、画角設定、AI解析設定などの調査準備を実施します。
パブリックスペースなどプライバシーへの配慮が必要な調査は、経済産業省の「カメラ画像利活用ガイドブック(https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220330001/20220330001.html)」に基づき対応をお願いしております。
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調査終了後は調査計画書に基づいたレポート形式で納品します。
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契約期間は最短1ヶ月となります(1ヶ月の中で調査実施日や期間を決定する想定です)。
本サービスの導入に関するお申し込み・お問い合わせ・ご質問は data-survey@safie.jp までご連絡ください。
■クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」とは
Safieはカメラとインターネットをつなぐだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスシェアNo.1のサービスです。
「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、人々の意思決定に映像をお役立ていただける未来を創造し、企業から個人まで誰もが手軽に利用できる映像プラットフォームを目指しています。
我々は「映像データであらゆる産業の”現場”をDXする」というビジネスコンセプトを掲げ、小売り、土木・建設、製造、医療などのあらゆる現場のDXを率先して推進しています。
セーフィーはデータガバナンスに関する取り組みを下記指針に遵守し啓発活動を行っております。
データガバナンスに関する取り組み
データ憲章(2022年4月1日発行)
https://bucket.safie.link/pdf/csr/advisoryboard/safie_data_charter_JP.pdf
映像から未来をつくる
【セーフィー株式会社の会社概要】
所 在 地 東京都品川区西五反田1-5-1 A-PLACE五反田駅前
設 立 2014年10月
資 本 金 54.8億円
代 表 者 佐渡島 隆平
事業内容 クラウド録画・映像管理プラットフォーム『Safie(セーフィー)』の運営
サービスサイトU R L https://safie.jp/
コーポレートサイトU R L https://safie.co.jp/