<主な調査結果>
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台湾では過去1年間でInstagramに大量のナノ・インフルエンサーが誕生しました。
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新型コロナウイルスの終息で、旅行関連のコンテンツが一気に増加し、観光需要の回復が鮮明になりました。
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台湾ではFacebookにおけるPR投稿の件数が全投稿の半分近くを占めており、インフルエンサーマーケティングが非常に活発なことが明らかになりました
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影響力の大きいPR 投稿は動画やショート動画が多く、Instagramでは一気にReelsがPRの主流となりました。
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台湾のインフルエンサーはオンラインサロンやクラウドファンディング、共同購入、インフルエンサーが商品開発に実際に参加するコンビニコラボ商品開発などが新たなビジネスモデルとして増加中です。
<調査概要>
調査方法:KOL RadarによるインフルエンサーのSNS投稿分析
投稿調査期間:2021/1/1-2023/2/17
対象SNS:Facebook、YouTube、Instagram
対象インフルエンサー数:フォロワー1,000人以上の台湾のインフルエンサー約25万人
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台湾インフルエンサーの概況
KOL Radarで、Facebook、Instagram、YouTubeの3つのSNSにおいてフォロワー1,000人以上の台湾のインフルエンサーデータを調査したところ、インフルエンサーの運営するSNSはInstagramが52.5%に達しており、他のSNSに比べて圧倒的に多いことが明らかになりました。インフルエンサーの性別は全体の57.4%を女性が占めています。
また、最新の動向として、フォロワー数が3万人以下のマイクロインフルエンサーの数がInstagramにおいて、2021年の3倍にまで急増していることがわかりました。新規参入のインフルエンサーは運営ハードルの低いInstagramで増加している傾向が高いことがわかりました。
台湾インフルエンサーの投稿コンテンツのタイプのTOP5は、1位グルメ、2位コーデ、3位撮影、4位旅行、5位運動となりました。旅行は2021年に比べ2ランク上昇しており、旅行コンテンツが急上昇していることがうかがえます。
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台湾インフルエンサーのPR投稿分析
KOL Radarで、台湾のFacebook、Instagramにおける2021年~2022年までのすべてのPR投稿を集計した結果、総数は764万件に達していました。
また、Facebookでは、全投稿のうちの半分に近い47%がPR投稿であり、いかにインフルエンサーのマーケティング活用が活発かが明らかになっています。
インフルエンサーの投稿コンテンツのタイプのTOP5(1位グルメ、2位コーデ、3位撮影、4位旅行、5位運動)で全体の5割以上を占めています。旅行や運動など、アフターコロナの生活様式を見据えた業界のPR投稿が増加傾向です。
FacebookにおけるPR投稿のエンゲージメント率は、フォロワー1万人以下のナノインフルエンサーが2.45%、一方100万人以上のトップインフルエンサーは0.46%と、ナノインフルエンサーは5倍以上の影響力があると分かります。また、Instagramは、2021年に比べ平均エンゲージメント率が3.17%から2.8%に低下しており、新規インフルエンサー増加による競争の激化が数字に表れています。
PR投稿におけるFacebookとInstagramの使用頻度の高いキーワードTOP30を集計しました。Facebookでは「お母さん」、「料理」、「レシピ」、「美味」など子供を持つ女性やグルメ、食品をテーマとしたキーワードが多く使用されていることがわかります。また、Instagramに関しては「女性」、「姉妹」、「キレイ」など女性全般を狙ったキーワードが多く使用されています。さらに、「コメント」というキーワードの使用頻度も高く、PR投稿においてフォロワーとのコミュニケーションを重視するインフルエンサーの姿勢が明らかになりました。
また、PR投稿が効果的な時間帯は、平日休日を問わず、正午~午後1時と、午後8時~10時が最もエンゲージメント率が高く、昼休憩や、就寝前のタイミングが投稿に適した時間帯となっています。
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PR投稿で影響力のある台湾インフルエンサーTOP10
1位:Mavis*瑪菲斯(11,472,426)
2位:蔡阿嘎(10,165,647)
3位:料理123(7,554,129)
4位:Rice & Shine(6,162,019)
5位:486先生(5,605,868)
6位:那對夫妻(5,225,862)
7位:莫莉(4,626,113)
8位:YGT 樂(4,586,932)
9位:嘎嫂二伯(3,412,746)
10位:欸你這週要幹嘛(2,972,064)
※()内の影響力指数の公式は、10%フォロワー成長率+30%総フォロワー数 +15%PR投稿数+45%エンゲージメント総数。
※データ元: KOL Radar (2023/02/17)
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FacebookPR投稿影響力TOP3
1位:謝京穎 Orange
(https://www.facebook.com/orangehsieh.cp/videos/277279664312644/)
2位:小施汽車商行-小施
(https://www.facebook.com/312127815593772/posts/2587278524745345)
3位:凱莉KaiLi
(https://www.facebook.com/kaililiangkaili/videos/741848953924163/)
※データ元: KOL Radar (2023/02/17)
いずれも動画形式で、1位と3位は何れもスキンケアに関するPR投稿。特徴としては「目を引く冒頭の文章」、「製品の性能解説」、「使用前後の比較とメリット」を強調している点が共通しています。
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InstagramPR投稿影響力TOP3
1位:Sarah Hsiao
(https://www.instagram.com/p/Cj0Qmw1sdId/)
2位:Julia
(https://www.instagram.com/p/ClGl3rjgZPY/)
3位:樂冠廷
(https://www.instagram.com/ygt1016/)
※データ元: KOL Radar (2023/02/17)
いずれもショート動画Reelsによる投稿で、2022年4月に台湾で機能がリリースされて以降、一気に主流のPR投稿手段となっていることが明らかになりました。
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ビジネスモデルの最新動向
●オンラインサロン/クラウドファンディング
台湾ではインフルエンサーが自身のスキルと発信力を組み合わせてオンラインサロンやオリジナル商品の販売をすることがトレンドになっています。同時に、これら事業を展開する上でクラウドファンディングを活用する例も増えており、クラウドファンディングを通じた商品販売やサービスの利用促進が新たなビジネスモデルとして確立されつつあります。
●共同購入
もともと、台湾では通常よりも安く購入できる共同購入(友人、同僚、家族などと一緒にまとめて商品を購入すること)が盛んですが、これにインフルエンサーとフォロワーを掛け合わせた共同購入モデルが注目を集めています。インフルエンサーによる共同購入はフォロワーすべてが対象になりターゲットの範囲が広いことや、ブランドが直接優待価格を提供するため購買意欲を高めることが可能な点などが特徴です。
共同購入の人気コンテンツ
1位:グルメ
2位:美容
3位:ファッション
4位:旅行
5位:親子
共同購入を実施したインフルエンサーのフォロワー層を分析した結果、年齢層は購買力のある18~34歳の若い世代に集中していることが分かりました。また、性別分布は72.2%が女性であり、共同購入のターゲットは主に女性となっていることが明らかになりました。
●コンビニとのコラボ
2022年、ファミリーマートが滴妹、古娃娃、金針菇、千千など多くのインフルエンサーとコラボ商品を発表し、話題性と市場需要の開拓に大きな効果を生み出しました。
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新しいトレンドの波
旅行コンテンツが2021年に比べ、74%増加。内容を分析したところ、渡航前の準備や出入国時の手続きに関するもの、コロナ前後の変化について、などが視聴者の興味を集めています。
なお、本レポートは下記よりダウンロードいただけます。ぜひご覧ください。
URL:https://www.kolradar.com/jp/reports
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iKala は、AI 変革ソリューションを提供するグローバル企業です。「AI エンパワーメント」を使命とし、企業が AI を核として、ビジネス変革、成長の加速、新たなビジネスモデルの創出を達成できるよう支援します。
iKala は、企業の業務効率の最適化と顧客とのコミュニケーション強化を支援する AI 主導のクラウドサービスとマーケティングテクノロジーを提供しており、現在 800 社以上の企業とフォーチュン 500 企業を含む多くの主要企業にサービスを提供しています。 iKala は顧客中心主義を念頭に、サービス品質を継続的に向上させ、革新的な研究開発に投資することで、顧客にとってより多くの価値を生み出すことに尽力しています。
日本では、「iKala MarTech」に含まれる「KOL Radar(ケーオーエルレーダー)」を中心にビジネス展開をスタートしています。「KOL Radar」は、独自の AI 技術とビッグデータを活用した台湾で最大の導入実績を誇るインフルエンサーマーケティングプラットフォームです。Facebook、YouTube、Instagram、TikTok、Twitter をカバーし、保有するインフルエンサーデータは、台湾、日本、香港、マレーシアの 4 つの国と地域におよびます。
【会社概要】
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日本支社:iKala Japan 株式会社(iKala Japan Inc.)
■設立: 台湾本社:2011 年 5 月
日本支社:2021 年 9 月
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