■調査結果サマリー
- ITエンジニアのリモートワークの重要度は「重要」「やや重要」が72.3%
- ITエンジニアの理想の出社頻度第1位は「週2日程度」。「フルリモート」とほぼ同数で、週2日以下の出社頻度を7割が理想としている。一方、実際の出社頻度は週5日のフルオフィス出社が最多の28.3%で、週3日以上出社している方は46.6%。
- ITエンジニアが転職時に最も重視する点は「収入・待遇(64.8%)」、次いで「ワークスタイルの魅力(38.5%)」。一方で、人事担当者がITエンジニアの採用で最も重視している点は「コミュニケーション文化のアップデート・風土づくり(35.0%)」、次いで「ワークスタイルの魅力(34.0%)」という結果に。
<調査概要>
【ITエンジニアの働き方に関する調査】
・調査対象 ITエンジニアおよびITエンジニアの採用を担当する人事担当者
・調査サンプル数 500名(ITエンジニア 400名・人事担当者 100名、男性386名・女性114名)
・調査エリア 全国
・調査期間 2022年12月19日~12月20日
・調査方法 インターネット調査
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
※本調査内容をご利用の際は【「転職ドラフト」ITエンジニアの働き方トレンド調査2023】とご記載ください。
①ITエンジニアの「リモートワークの実態」について
■ITエンジニアにとっての「リモートワークの重要度」
「重要」「やや重要」と回答した方は72.3%でした。
■性別✖️未婚既婚(離別・死別含む)で見る「リモートワークの重要度」
未婚男性は71.1%、 既婚男性は72.8%と、既婚男性が未婚男性よりも1.7%多くリモートワークを重要と捉えている結果となりました。
なお、未婚女性は79.5%、既婚女性は65.5%と、リモートワークを重要と捉えている未婚女性は既婚女性よりも14%多い結果となりました。仕事と家庭の両立において、リモートワークでない方が働きやすいと考える方が多いのか、リモートワークができることによって解決される課題は限定的と捉えているのか、興味深い結果でした。
■ITエンジニアの子供の有無によるオフィス出社頻度の希望度
同居する子供がいる方は、「週2日程度(21.8%)」を希望した方が最も多く、次いで「週1日(20.4%)」、3位「週3〜4日(19.7%)」、4位「フルリモート(14.8%)」。一方で子供がいない方は、「週1日程度(23.0%)」と「フルリモート(23.0%)」と回答した方が同数で最も多い結果となり、次いで「週5日以上(13.1%)」という結果でした。子供がいる方は、育児と両立しやすい「フルリモート」を希望する方が多いと予測していましたが、子供がいない方の方がより「フルリモート」を希望していることが分かりました。子供がいない方は、理想の出社頻度にばらつきがありました。
■現在リモートワークを推奨している企業のうち、オフィス出社の頻度に条件があるか
出社頻度に条件が「ない」企業が56.0%。
■リモートワークを「推奨している」企業に勤務している方のうち、最も実態に近い現在のリモートワークの勤務形態は
1位「出社の必要性があるときは出社するが、基本的にはリモートワークで仕事をしている(遠隔地勤務までは認められていない)(40.5%)」、2位「遠隔地勤務が許容されており、出社の場合は交通費が支給されるなど、基本的には完全リモートワークで仕事をしている(21.9%)、3位「出社をするか、自宅で仕事をするかは、本人に任せられている(10.2%)」という結果でした。
■ITエンジニアの理想の出社頻度と現在の出社頻度について
ITエンジニアに理想のオフィス出社頻度を質問したところ、1位「週2日程度」(20.0%)、2位「フルリモート」(19.8%)、3位「週1日程度」(17.5%)と回答しており、「週2日程度」と「フルリモート」を理想とする方ははほぼ同数でした。
一方、現在のオフィスへの出社頻度は、1位「週5日」(28.3%)、2位「週の3~4日程度」(18.3%)、3位「フルリモート」(16.3%)という結果でした。週5日のフルオフィス出社が最多であり、週3日以上出社している方の割合は46.6%でした。
■ITエンジニアのうち「フルリモート(原則在宅勤務)」を理想としている方の理由1位は「出社するメリットが感じられないから」
ITエンジニアのうち「フルリモート(原則在宅勤務)」を理想としている方に理由を質問したところ、最も多い回答が「出社するメリットが感じられないから(59.5%)」、次いで「オフィスへの移動時間の負担を減らしたいから(58.2%)」、3位「リモートワークに慣れたから(40.5%)」と続きました。「家庭(育児・介護など)と両立しやすいから(30.4%)」は6位という結果でした。
■現在リモートワークを推奨していない企業のうち、今後推奨する予定があるか
「いいえ」が45.7%
「検討中だと思う(27.9%)」「分からない(24.8%)」「予定がある(1.5%)」と、現在リモートワークを推奨していない企業は今後も推奨しない方針の企業が多いことが分かりました。
■リモートワークを推奨しない(できない)理由
1位「コミュニケーションが希薄になるから(31.0%)」、2位「出社が必要な業種だから(27.9%)」・「非効率的だと考えるから(27.9%)」、3位「就業環境の整備や業務時間のコントロールが難しいから(26.4%)」という結果でした。リモートワークを推奨しない企業は、業務上の不都合よりもコミュニケーションが不足することによる影響を懸念しているようです。
②「採用/転職時に重視する項目」について
■人事担当者がITエンジニアの採用において重視する就業環境
人事担当者がITエンジニアの採用で最も重視していることは「コミュニケーション文化のアップデート・風土づくり(35.0%)」でした。次いで、「ワークスタイルの魅力(34.0%)」、3位「企業の規模・安定性・成長性(33.0%)」という結果でした。コロナ禍で働き方が多様化する中、社員同士の信頼関係構築を重要視しているようです。
■ITエンジニアが転職検討時に重視する就業環境
ITエンジニアが転職検討時に重視していることは断トツで「給与・待遇(64.8%)」でした。次いで「ワークスタイルの魅力(38.5%)」、3位「社員の人柄・雰囲気・文化(38.5%)」、4位「企業の規模・安定性・成長性(32.0%)」という結果でした。圧倒的に「給与・待遇」を重視していることが分かりましたが、次点の「ワークスタイルの魅力」や「社員の人柄・雰囲気・文化」がほぼ同率であることから、柔軟な働き方・ワークスタイルを求めているとともにメンバーとの関係構築も大切と捉えているようです。
■ITエンジニアが転職で最も苦労していることは「選考に必要な書類の作成と記載した書類内容の確認」
ITエンジニアが転職で苦労していることとして最も回答が多かったのは「選考に必要な書類の作成と記載した書類内容の確認(24.5%)」。次いで、「応募可能な求人を探すこと(応募・求人条件の確認)(23.5%)」、同率で「転職で求められるスキル・技術を把握すること(企業が求めるスキルに自分が対応できるかどうか)(23.5%)」、「選考に向けて、自分のスキルや能力を洗い出すこと(23.5%)」、3位に「自分に合った転職エージェントを探すこと(22.5%)」、4位に「内定後の条件交渉(給与面、働き方の面)(21.0%)」が挙げられました。これらを総合して、自身の経験・スキルの棚卸しや、応募する各企業に合わせた準備・対策を苦労・面倒と感じている人が多いようです。
■転職時に最も参考にする情報収集の手段は「転職サイトの求人情報」
転職を検討する企業について情報収集を行う際に参考にするものとして、1位は「転職サイトの求人情報(50.5%)」、2位「企業のホームページ(43.3%)」、3位「転職エージェント(39.3%)」、4位「口コミサイト、掲示板(25.5%)」という結果でした。
転職サイトが最多であり、客観的に整理されたサイトから企業を比較しながらご自身で情報収集できるというメリットは大きいでしょう。さらに「友人・知人からの紹介(19.0%)」や「企業のSNS(10.8%)」「テックブログ(7.5%)」も活用しながら転職を進めています。
また、人事担当者がITエンジニアの採用で注力している情報発信手段は「企業SNS(25.0%)」「テックブログ(22.0%)」と回答しており、ITエンジニアの採用活動として自社からの発信を強化している傾向といえます。
■経験年数別にみる転職検討時の重視項目の差分について
経験年数を問わず圧倒的多数で「給与・待遇(64.8%)」が1位という結果でした。次いで、「ワークスタイルの魅力(38.5%)」「社員の人柄・雰囲気・文化(38.5%)」「企業の規模・安定性・成長性(32.5%)」はほぼ同数でした。特徴的な点は、22歳以上30歳未満は「ワークスタイルの魅力(44%)」を半数近くが重視していました。また、経験年数が増すほど「給与・待遇」を重視する傾向にあり、経験年数13年以上の方の70%が「給与・待遇」を最も重視していると回答しました。
③調査を実施しての総括
今回の調査では、「ITエンジニアの働き方」に付随し、企業の就業環境整備に関する実態を調査しました。『転職ドラフト』では、ユーザーがレジュメを登録する際に「企業への要望」という質問を設けており、これまでに1,200名以上が回答しています。そのうち6割が「リモートワーク」に関するコメントをしていることから、その関心度や重視度の高さを実感しており、実態を調査することでITエンジニアの理想と現実を炙り出すことができました。また今回の調査で、ITエンジニアが転職で最も苦労していることは「選考に必要な書類の作成と、記載した書類内容の確認」であることが分かりました。『転職ドラフトエージェント』では、キャリアの棚卸しや実績のアウトプット、レジュメの作成などをITエンジニアの方の要望に合わせてサポートしています。
今後も『転職ドラフト』『転職ドラフトエージェント』を通じて、就業条件のみならず開発環境や文化も含めた、企業とITエンジニアのより良い出会いを創っていきます。
『転職ドラフト』について(URL:https://job-draft.jp/)
転職ドラフトは、レジュメを登録すると企業から年収提示して指名が届く、ITエンジニア向けの転職サービスです。入札結果を参加者同士・企業同士それぞれ匿名で閲覧できるようにすることで、”リアルな”市場価値が把握できます。
毎月の開催をスタートした2020年1月開催時の参加企業数は127社、直近の2023年2月開催時の参加企業数は219社と規模を拡大。さらに、参加するエンジニアの数も増えてきており、企業から提示する平均提示年収は2020年1月開催時は644万円、直近の2023年2月開催時は745万円と約100万円もアップしています。
<転職ドラフト公式Twitter>
https://twitter.com/tensyoku_draft
『転職ドラフトエージェント』について(URL:https://agent.job-draft.jp/)
転職ドラフトが提供するエンジニア向けのパーソナル転職サポートサービス「転職ドラフトエージェント」では、エンジニアの転職活動にかかる工数を省き、技術や経験のストックに時間を充足いただくことで、よりハイスキルなエンジニアとして希望の転職を叶えるサービスとなることを目指しています。
■ 株式会社リブセンスについて(URL:https://www.livesense.co.jp/)
・所在地 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝10F
・設立 2006年2月8日
・資本金 237 百万円
・代表者 代表取締役社長 村上 太一
・事業内容 インターネットメディア運営事業
株式会社リブセンスは、「あたりまえを、発明しよう。」をコーポレートビジョンに掲げ、求人領域、不動産領域など多様なサービスを展開。新しい“あたりまえ”の発明を通じて、より多くのお客様に、そして広く社会に必要とされる企業を目指しています。