鉄塔嵩上げ装置「エナーク160」の見学会を実施

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再生エネルギー事業を展開する100年企業の株式会社ETSホールディングス(本社:東京都豊島区、代表取締役:加藤慎章、証券コード:1789、以下「ETS」)は2023年7月27日に長年培ってきた経験や高い技術力により生み出された独自の特許工法である鉄塔嵩上げ装置「エナーク160」を宮城県の送電線工事の現場で採用し、見学会を行いました。見学会当日は約40名程が参加し、盛大に執り行われました。

嵩上げ前のエナーク160嵩上げ前のエナーク160

嵩上げ後のwなーく160嵩上げ後のwなーく160

冒頭,当社代表取締役社長 加藤慎章からの挨拶,電力事業本部 東北支社 副支社長 飯田浩司の概要説明の後,嵩上げの作業が進められました。

嵩上げの手順は,既設鉄塔下部主柱材の接続ボルトを全て外した後,エナーク160により約8m鉄塔を上部に持ち上げ,その後下部にクレーン車にて部材を組立て,上部鉄塔と下部部材を接続して作業完了となります。今回の嵩上げ完了まで時間にして約1時間程となりました。

■鉄塔嵩上げ装置「エナーク160」について

 従来,電圧275kV以上等の大型鉄塔を建替する場合,別位置での建替や仮鉄塔を用いた元位置での建替(一時的に別位置に仮鉄塔で電線を移動させ,既設鉄塔を撤去し同じ位置に新鉄塔を建設,電線を戻す)を行うことが一般的です。

別位置での建替を行う場合,新たな鉄塔用地ならびに電線位置が変わることによる線下用地の取得が必要となります。また,仮鉄塔を用いた元位置での建替を行う場合においても同様に,仮鉄塔を建る用地確保に加えて停電作業期間の長期化や仮鉄塔を含む建設工事費の増大(2基分)等が生じます。

 これら両者の課題を解決するために開発されたのが「エナーク160」です。この工法を用いることにより,送電線の位置を変えることなく,停電作業時間の短縮,建設工事費の低減に寄与するものと考えております。

 当社はこれまでも鉄塔嵩上げ装置として,「タワーリフター80」を開発しておりましたが,嵩上げ能力の向上(80tから160tへ),嵩上げ時間の短縮,装置の安定性向上等を図るために開発されたのが今回の装置です。

[特長]

①鉄塔元位置での建替のため,大幅な土地取得が不要で鉄塔線下用地の変動が無い。

②主装置(揚重昇降装置)は,主柱部に取付けたラックギアー上を上下2段8台のピニオンギアー

  付減速機にて嵩上げする構造で,減速機を2重にしてスムーズな昇降力を確保。また高いモーター

  制御技術を採用して一本のラックで上下2台の昇降機を同調運用。

■ETSホールディングス 代表取締役社長 加藤慎章のコメント

当社と東北電力様が平成28年に共同開発し特許を取得したエナーク160という装置を用いた鉄塔嵩上げ作業になります。こちらの装置は、既存鉄塔の上部をそのまま活用し,嵩上げし、下部に新たに部材を接続できる画期的な装置です。

現在、建設業界は人手不足や技術承継といった難しい課題を抱えていますが、電力の安定供給、レジリエンス強化のためには送電線工事が不可欠です。また、私たちはその重責を担っていく覚悟があります。そんな中で今日、ご紹介する「鉄塔嵩上げ装置エナーク160」が、更に活用されることを心より願っています。電力各社の皆様、何卒宜しくお願いします。

■会社概要

[株式会社ETSホールディングス]

ETSホールディングスは1922年創業、2022年2月に創業100周年を迎えた会社です。電力事業、設備事業、再生可能エネルギー事業の3本柱を軸にハイレベルな技術者、独自の開発技術、豊富な施工実績を強みとしております。今後は次の100年に向けて、電力工事・電気設備工事のパイオニアとして、脱炭素化社会の実現、次世代電気 通信技術、その他新分野へ果敢にチャレンジし、持続可能な地球を次世代へ繋ぐため、エネルギー問題の解決・脱炭素化社会に向けて貢献し、コアな技術を活かして新たな価値創造、変革と挑戦を続ける企業を目指します。

創業: 大正11年(1922年)2月
設立: 昭和10年(1935年)12月
代表: 代表取締役社長 加藤慎章
資本金: 9億8,966万円
事業: 電力事業、設備事業、再生可能エネルギー事業
本社: 東京都豊島区南池袋1−10−13
URL:  https://ets-holdings.co.jp/

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