特定非営利活動法人みんなのコード(東京都港区、代表理事:利根川 裕太、以下みんなのコード)は、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」をビジョンに掲げ、2015年の団体設立以来、小中高でのプログラミング教育等を中心に情報教育の発展に向け活動してきました。
日本では、文部科学省が約10年に一度、各学校でのカリキュラムを編成するための基準である学習指導要領の改訂を行い、全国のどの地域で教育を受けても一定の水準の教育を受けられる環境づくりが行われています。2030年頃に予定されている次期改訂に向けて、2024年度頃から中央教育審議会での議論が本格化することが予測されます。
つまり、今年度は、関係者が一丸となって情報教育の重要性を議論する等の提言活動を加速させるべき重要な一年と言えます。
本格的な議論開始を控える中、ChatGPTをはじめとした生成AIに関する注目が高まっていることを受けて、みんなのコードは、4月20日に「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」*をまとめました。みんなのコードは、全国の学校現場、先生方、教育行政、学識経験者、企業の方々と共に「2030年代の情報教育のあり方」の議論を活性化し、未来の日本の情報教育を創っていきます。
そのアクションの1つとして、5月17日から「情報教育の未来を考える”若手”勉強会」を開催します。
*2023年4月20日発表「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」
(https://code.or.jp/news/11333/)
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本勉強会の背景
学校における情報教育の議論を加速するためには、次の情報教育を担う”若手”の研究者や教員、民間企業・NPOなどの様々な関係者が、スピード感をもって意見交換を行い、特定の主張等に縛られず、研究者や実践者が議論できる場が必要であると考えます。しかし、現状ではこのようなコミュニティが不足していると感じています。
そのため、情報教育のあり方に興味をもち、「未来を創る」視点をもった”若手”の参加者がフラットに議論できるコミュニティを継続的に構築することを目指し、本勉強会を実施します。
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概要
●開催期間:2023年5月〜11月までの間、月1回の頻度で開催予定
●初回開催日時:2023年5月17日 (水)18:00〜19:00
※2回目以降は、第3あるいは第4水曜日18:00から開始予定です。
●参加条件:
ー今後の情報教育(主に小中高)に関して「未来を創る」視点をもっている方(職種や所属等に制限はありません)
ー特定の主張等に縛られず、研究者・実践者として建設的に議論できる方
※「若手」の定義について:自身が”若手”だと自負できる方。具体的な年齢制限等はありません
●開催場所:オンライン
●参加費:無料
●定員:30名程度
●内容:
ー開催趣旨説明
ー参加者の交流
※2回目以降は、参加者・ゲストスピーカーからのピッチを題材にした意見交換を予定
●エントリーについて:
参加ご希望の方は、以下のURLにお進みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc4BWbbhecmVjcaU5KqhhhiEDAdt32-L8M1cxrhg9GZV0UOhQ/viewform
※お申し込み時にご登録いただいた個人情報は、みんなのコードのプライバシーポリシー(https://bit.ly/codeorjp-privacy) に沿って厳重に管理し、本勉強会に関する連絡以外の目的では使用しません。
●申込締切:5月15日(月)12時まで
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「みんな」でこれからのAI時代の情報教育を作っていくための今後の計画
みんなのコードは、「情報教育の未来を考える”若手”勉強会」の継続的な開催を含め、AI時代における教育に関する議論が発展するためのアクションを計画しています。
今夏には、新たに発表予定の「2023年度プログラミング教育実態調査」に関するシンポジウムの実施、12月には情報教育の関係者が一堂に会し、未来の情報教育のあり方を語り合う「円卓会議」の開催を企画しています。 加えて、実際に「情報I」を受けた高校生、「情報」を受けていない大学生、情報教育に力を入れている学校現場の先生方など、多様なプレイヤーの声に耳を傾けながら、関係者の皆様と共に情報教育のあり方を示していきます。
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特定非営利活動法人みんなのコード代表 利根川 裕太のコメント
昨年度、高校で「情報I」が必履修科目となり、小学校・中学校・高校すべての段階でプログラミング・情報教育が必修化・拡充されました。引き続き、学校現場の現在の課題と向き合いつつも、「次の教育」についての活動も加速させていかなければなりません。2023年度は、次期学習指導要領改訂に向けて「下準備」ができる最後の年だと捉え、私たちがすべきことを考えました。
私たちはこれまで、昨年4月に発表した「2030年代の情報教育のあり方についての提言」をもとに、情報教育・情報活用能力育成の重要性について関係者の方々と意見交換等を行ってきました。
今年は「みんな」の声を聞き、「みんな」で考える機会を増やしていく。これからのAI時代の情報教育を創るべく、2023年度はこの決意で様々な活動に取り組んでまいりたいと思います。