報道関係者各位
2023年4月7日
株式会社オガワエコノス
株式会社オガワエコノス(本社:広島県府中市、代表取締役:小川勲、以下 オガワエコノス)は、令和5年度に計画している「廃プラの熱分解法を用いた脱塩技術開発によるリサイクルの高度化事業」が公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団(所在地:東京都港区)の実施する「産業廃棄物処理助成事業」に採択されましたのでお知らせします。
助成事業概要
産業廃棄物処理助成事業は、資源循環型社会システムの効率的な構築のために必要な高度な技術力の育成支援及び健全な処理業者の育成支援のための方策として行われています。
具体的には①3R(※1)に関する技術開発事業又は環境負荷低減に関する技術開発事業、②高度技術を利用した3R又は環境負荷低減施設の整備事業、③上記①、②に関する起業化のための調査事業等があります。
<写真左から:常務取締役 小川貴広、 RPF事業部兼事業開発部 部長 藤村卓磨>
リサイクルの高度化事業概要
【背景】
世界的な海洋プラスチック問題やサーキュラーエコノミー政策、またサスティナブルファイナンス等を背景として、日本国内でも2019年プラスチック資源循環戦略(環境省)2020年5月循環経済ビジョン(経産省)、そして2022年4月にはプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が施行されるなど、プラスチック資源循環に関する政策が相次いで打ち出されています。
これらを受けて、一般消費者の廃棄物を管轄する自治体、またプラスチック廃棄物を排出する多くの企業は、排出抑制は当然ながら資源循環を意識した回収方法や処理方法へと見直しが進んでいます。
プラスチック処理の現状として、全国で47万トンが未だ埋立処分されており、更に熱利用をせずに単純焼却されている物を含めると125万トンもの廃プラスチックが未利用のまま処分されています。(※2)
これらの処分されているプラスチックをもう一度プラスチック原料としてリサイクルする事や燃料として利用する等、有効利用促進に必要なリサイクルの高度化を実現するうえでいくつかある課題の一つとして、塩素含有の問題があります。特にプラスチックリサイクル手法のなかでケミカルリサイクルやサーマルリサイクルといった手法では、処理工程上高温で処理する場合が多く、その際発生する塩素系ガスによる設備の腐食を促進させるなどの問題から未利用のまま単純焼却や埋立処分されてしまっている実情があります。
そこで、原因となるPVC、PVDC等の樹脂を分別して少しでも有効利用を促進する施策として、光学選別機を導入するケースが増えてきており、リサイクルの高度化が進んでいます。
一方で、光学選別機で除去されたPVCやPVDC等の塩素系樹脂は高塩素含有プラスチックとなることから、リサイクルは極めて困難な状況となり有効利用は一定程度進むものの、課題は残ったままとなります。
<脱塩の位置づけ>
【目的・内容】
本高度化事業では、光学選別機で除去された塩素系プラスチック等を、熱分解法を用いて塩素を塩化水素として分離除去し、塩素低減の評価を行います。
これまで単純焼却や埋立処分されていた塩素系プラスチックが、塩素低減されることでケミカルリサイクルやサーマルリサイクルへとリサイクルの高度化に繋がると考えています。
これらの取組みを通じて持続可能な脱炭素社会、循環型社会へ貢献します。
<脱塩工程>
<参考写真>
塩素含有プラスチックのイメージ(有効利用が難しいプラスチックの例)
脱塩後のプラスチックのイメージ(プラスチック溶融破砕物)
<特記事項>
(※1)3Rとは Reduce(減量化)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)
(※2)一般社団法人プラスチック循環利用協会(2019年度調査)
【会社概要】
会社名 | 株式会社オガワエコノス |
本社所在地 | 広島県府中市高木町502-10 |
設立 | 1952年3月15日 |
資本金 | 1,000万円 |
社員数 | 256名(2022年) |
営業種目 |
・排水処理施設、公共下水道運転管理業務 ・RPF(石炭代替燃料)の製造及び販売 等 |
【お問い合わせ先】
株式会社オガワエコノス ソリューション営業部
(担当)横山 友和
(連絡先)TEL 03-3563-0530 / MAIL to-yokoyama@o-econos.com
以上