【alivorte 開発の背景】
メール環境があるビジネスパーソンの98%以上が、顧客とのコミュニケーションにメールを利用しているという調査結果(*)もあるとおり、メールは昨今のビジネスシーンにおいて顧客との最大のコミュニケーションツールとなっています。その一方で、同調査では、メールへの返信が遅いことに対して、不快感を覚えたことがあると回答したビジネスパーソンは69%以上、返信されたメールが『質問に答えていない・情報が足りない』と感じたことのあるビジネスパーソンは43%以上であるとの結果もでています。また、ビジネスパーソンの多くは平均149分(8時間労働とすると31%程度)をメール対応に追われているというデータもあり、顧客との最大のコミュニケーションツールとなっているメールへの対応が、効率的に行われているとは言えない状況にあることが確認できます。
このような課題を解決するために、ETIではAIによるメール対応の効率化を実現するalivorte(アリヴォルテ)の開発を進め、2023年2月にサービスの提供を開始するに至りました。
(*): ビジネスメール実態調査2022(©一般社団法人日本ビジネスメール協会) https://businessmail.or.jp/research/2022-result-2
【alivorte紹介動画】
※ この動画は、alivorte紹介サイト(https://www.alivorte.com)でも掲載されています。
【alivorteの特長】
1. Microsoft365とGmailの標準機能を利用したサービス
alivorteはMicrosoft365の標準機能である分類機能と、Gmailの標準機能であるラベル機能を利用します。ビジネスにおけるメールソフトはMicrosoft社の提供するOutlook(Microsoft365を含む)とGmailで国内シェアの約9割を占めており、alivorteは非常に多くの企業様でご利用いただくことのできるサービスです。
2. 予め分類表示・ラベル表示をされた状態のメールが届く
社外からのメールを受信した場合、AIがメール内容を解析し、分類表示・ラベル表示(以下:ラベル表示)が行われた状態のメールが受信ボックスに届きます。そのため、alivorteの利用者は受信ボックスに届いている複数のメールの中から、ラベル表示がされた重要なメールをいち早く発見することが可能となります。プライオリティーを意識したメール対応が可能となることで、返信までにかかる時間を短縮し、顧客への対応品質を向上させることができます。
3. 返信後にはラベル表示が自動的に消える
AIによるラベル表示がされたメールへ返信をすると、ラベル表示は自動的に消えます。これは、ラベル表示が受信ボックスから消えることで、alivorte利用者が対応済みのメールと未対応のメールを区別しやすくするためです。『メールへ返信をするとラベル表示が消える』を繰り返し経験することによって、メールを放置せず、いち早く返信することを習慣化することができます。
〔Gmailでのご利用イメージ〕
4. ラベル表示は8種類
alivorte利用者はメールの受信時に、AIによってラベル表示されたメールを受信することができます。現時点では、『日程』、『会議』、『見積』、『支払』、『至急』、『質問』、『催促』、『危険』の8つのラベル表示が用意されており、メール内容が複数の話題に及んでいる場合には、複数のラベル表示が行われます。また、ラベル表示が不要なメールに対しては、従来どおり何もラベル表示をしない状態のメールが受信ボックスに届きます。
8つのラベル表示のうち、『危険』は正式版リリース時に新たに設けられました。『危険』はフィッシングメールの開封を抑止することを目的に開発されたラベル表示です。フィッシングサイトのURLが含まれるメールの多くはMicrosoft365やGmailによりフィッシングメールと判断されます。しかし、実際には、フィッシングメールであると認識しているにもかかわらず、メールを開封してしまうケースもあることから、より強い注意喚起が必要と考え、『危険』を開発するに至りました。『危険』はフィッシングURL情報(**)を基に実用化された機能です。
(**) ETIはフィッシング対策協議会(https://www.antiphishing.jp)の会員であり、フィッシングサイトURL情報の提供を受けています。
5. メール対応状況を可視化、リモートワーク稼働状況の把握も可能に
組織の管理者は、alivorteを利用する担当者のメール対応状況を可視化ツール(OSSを利用)を介して把握することができます。管理者は以下のような数値を把握することで、より強力な組織運営を実現することが可能となります。
〔alivorteレポート機能で確認できる数値の一例〕
① ラベル表示されたメール件数
② ①のうち、返信したメール件数
③ ①へ返信するまでに要した平均時間
④ ①へ返信せず、放置しているメール件数 と その割合
⑤ ラベル表示されたメール毎の受信件数
⑥ ラベル表示されたメール毎の返信件数
※ 上記の数値を任意の期間(3日間、1週間、1ヶ月、1年など)を設定して把握することができます。
※ 上記の数値は、いずれも利用者毎に確認することも可能ですし、組織毎に集計することもできます。
〔レポート機能 -メール状況を可視化-〕
6. 容易な導入作業
alivorteはMicrosoft365の分類機能、或いはGmailのラベル機能を、Microsoft社とGoogle社のそれぞれが標準機能として公開しているAPIを用いて利用しています。そのため、alivorteの導入に多くの時間や労力を必要とすることはありません。IT管理者は僅か数ページの導入マニュアルに沿って作業を行い、個々の利用者はalivorteの利用登録サイトでメールアドレスを入力すれば利用を開始することができます。
【alivorteのサービス開始と今後の見通し】
alivorteは2022年10月よりα版として提供しておりましたが、ラベル表示として新たに『危険』を加え、2023年2月より正式版としてリリースするに至りました。今後は、既に計画している幾つかの機能開発の他に、お客様からのご要望を積極的に取り込んだ開発を行う方針です。現在、標準機能として提供している8つのラベル表示は汎用的なものですが、業界やビジネス領域ごとに特色のあるラベル表示が必要となることも想定しています。alivorteはこのような各業界向けの機能を設けることで、多くの企業様にご利用いただけるサービスを目指します。
【ETIについて】
2013年2月に設立。『Small Software, Big Value』を理念に、既存のIT資産・テクノロジーを有効活用するためのサービスを開発・販売するSaas企業です。alivorteの開発・提供の他に、ミドルウェア・インテグレーション領域のコンサルティング、新規事業の戦略立案などを複数の企業様へ提供しています。
【お問い合わせ先】
EITAIテクノロジーズ株式会社
alivorte 推進担当
e-mail: info@eitai-tech.com