かねてより「3K(きつい、汚い、危険)」と言われ、人手不足が深刻化する建設/仮設業界。総務省統計局のデータによると、過去15年間で雇用者数が56万人も減少していることが明らかになりました(※)。2024年4月に控えた「働き方改革関連法」の適用により「時間外労働の上限」や「割増賃金率の増加」など、遵守しなければならない法令が増えることになります。建設/仮設業界では、これを「2024年問題」と呼び、人手不足のさらなる激化を課題視しています。そのような背景を受け、単純作業をDX化するなど、働き方改革を積極的に推し進める企業が増加傾向にあります。
※参考:総務省統計局「労働力調査 基本集計 全都道府県」(2022)
今回の調査の結果、建設/仮設業界の働き方イメージとして、最多だったのが「朝から夜まで肉体労働」への回答で、かつての3Kイメージが未だに根強く蔓延っていることが明らかになりました。また持続可能な働き方のために、「給与面の改善」や「労働時間の見直し」と回答する人が多く、働き方の改革が間に合っていないことを示唆する結果となりました。
【調査サマリー】
① 働き方は意外と改善されていない!?
「自社の働き方改革が進んでいる」と感じていたのはたった2割
② 建設/仮設業界のイメージは最悪・・・
2人に1人が「朝から夜まで肉体労働」とのイメージを持っていた!
本リリースの調査結果をご利用いただく際は、必ず【タカミヤ調べ】とご明記ください。
【アンケート概要】
・調査主体 :株式会社タカミヤ(マクロミル調べ)
・調査期間 :2022年4月25日(月)~26日(火)
・調査対象者 :18~79歳の男女
・調査対象地域:全国
・調査方法 :インターネットリサーチ・有効回答数 :40,000人
- ①働き方は意外と改善されていない!?「自社の働き方改革が進んでいる」と感じていたのはたった3割
一般労働者に、現在自分が働いている企業の働き方改革が進んでいると感じているかを調査したところ、「感じる」と回答した人は全体の3割程度。労働者の殆どが働き方改革を実感できていないことが分かりました。改革のために様々なツールを導入したり、フレックスタイムなどの精度を導入したりと、取り組みを活発に行う企業は増えても、それが現場に浸透するのは、もう少し未来になるのかもしれません。
次にプライベートと仕事の相関性についてを聞いたところ、労働者の8割がプライベートが充実すると仕事のパフォーマンスが向上すると感じていることが明らかになりました。昨今注目を集めるワークライフインテグレーションの考え方にもあるように、プライベートと仕事の相互関係を理解することが、今後の働き方改革の鍵となってくるようです。プライベートの時間を作るための取り組みを考えるのではなく、仕事とプライベートをどのように上手く繋げられるかを労務関係者は考えていく必要があります。
- ②建設/仮設業界のイメージは最悪・・・
2人に1人が「朝から夜まで肉体労働」とのイメージを持っていた!
次に、建設/仮設業界を知る生活者に対して、業界のイメージを伺ったところ、「朝から夜まで肉体労働」への回答が最多となりました。これまで3Kと呼ばれて続けてきたこともあり、未だにそのイメージは根強いことが分かりました。他にも「ワークライフバランスがない」「劣悪な環境で働いている」といった回答にも一定数の回答が集まっており、働き方改革とは遠い存在と感じられていることが明らかになりました。一方で、中には「働き方改革でかつての3K職場のイメージは払しょくされている(70代男性)」と言った意見や、「一般的な会社員と変わらないイメージ(60代女性)」など、近年の業界イメージが変わりつつあることを示唆する意見も散見されました。
最後に、建設/仮設業界の持続可能な働き方のために、何が必要かを調査すると、「給料の底上げ」に多くの回答が集まりました。ただ本質問に関しては、他の項目への回答数とあまり差はなく、働き方改革のために、多方面での見直しが必要であると考えられているようです。同業界でも働き方の見直しに積極的に取り組む傾向にあり、業務のDX化を進めることで、労働時間の削減に繋げたり、労務コスト削減による給与改善を行う企業も増えています。今後は、上記で散見されたような「一般的な会社員と変わらない」イメージが当たり前になる世の中が迫っていると考えられます。
- 株式会社タカミヤが行う「働き方改革への取り組み」
【ポイント①】
残業時間や有給取得率をひと目で分かる!
働き方を見える化する「大型サイネージ」の設置
本社や営業所の社内に、各部署の有給消化率や残業時間数などが確認できる大型サイネージを設置。
またそのサイネージと同じデータが各社員のデスクトップからも確認できるようになっています。社員はわざわざ確認をしなくとも、会社内での移動時に働き方を視認することができるため、自らまたは自らの部署の働き方を自然と見直すことができます。
【ポイント②】
強制的に有給消化を促す5年刻みのリフレッシュ休暇など
休暇取得を促進する取り組み多数!
▼リフレッシュ休暇制度
調査結果からも分かる通り、建設・仮設業界では、有給消化率が決して高くない実情でした。当社では、全社員の有給消化率を高めるために5年おきに1週間の休暇を取得できる制度を設けました。この制度は、取得できそうなら取るという程度のものではなく、「必ず取得してください」という実行力の高いものとなっております。社内システムを活用し、誰がいつから何日間休暇を取るのかがアナウンスされ、部署全体で休暇メンバーのフォローにあたることで、安心して休暇を取得し合える環境も整備しています。
▼トラベラーズ手当
上記制度に加えて、有給休暇をより有意義なものとできるよう、30歳で10万円、40歳で20万円、50歳で30万円、トラベラーズ手当の支給も行っています。休暇を楽しみ、リフレッシュしてもらうことだけでなく、日常から飛び出し新たな見聞を広げてもらえればといった期待も込められた制度です。
【ポイント③】
他部署からの業務サポートを依頼できる制度作りを進行中!
部署によって繁忙期が分かれるため、繁忙期でリソースが足りていない部署が別部署からスタッフをレンタルできるような仕組みも検討中。整備次第、導入を予定しています。
- 株式会社タカミヤの「新時代に合わせたオフィス空間」
▼働く場から、コミュニケーションの場へ!
オフィスの常識を変えた2つの地方オフィス
当社では、トランスフォーメーションを加速させ、新しいビジネスモデルに対応していく働き方を目指し、全国の各拠点で働き方改革を推進しています。
▼名古屋オフィス(★第35回「日経ニューオフィス賞」中部ニューオフィス推進賞を受賞)
テレワーク下における課題を解決すべく「憩いの場・癒しの場」をコンセプトに、従来の執務スペース主体から、コミュニケーションやリフレッシュ主体のオフィスを目指し大幅なリニューアルを実施しました。社員の働きやすさはもちろん、生産性を高めるために一人一人が働く場所・時間・設備を考え、選択しながら自走してほしいという当社代表の髙宮の思いから、オープンなワークスペースへとレイアウトを変更し、様々なICTツールを導入しました。(2022年3月22日移転)
▼新潟オフィス
コンセプトは「TAKAMIYA Urban Cottage」 Urban Cottage=”都会的な山小屋”と題し、自然あふれる新潟の新緑の中に佇むような落ち着きのあるコテージをイメージし、仲間と語らい、自分自身と向き合える空間にしたいという想いを込めたオフィスです。(2022年11月24日移転)
▼すべての壁を取り払った
コミュニケーション活性のための『大阪本社オフィス』
大阪本社では(★第28回「日経ニューオフィス賞」近畿ニューオフィス奨励賞を受賞)社員同士のコミュニケーション活性を加速するために、オフィス内の壁をすべて取り払っています。部署が違うと声掛けや表情を見る機会が少なくなっていました。当社では、そこに課題意識を持ち、部署が違っても新入社員の表情を確認できたり、困っている人に声掛けできたりと、社員同士が気軽にコミュニケーションを取れる環境づくりに注力しています。
- 会社情報
社名 :株式会社タカミヤ
代表 :髙宮 一雅
本社所在地 :大阪市北区大深町 3-1 グランフロント大阪 タワーB27階
URL :www.takamiya.co
設立 1969年6月21日 /資本金10億 5,214万円 /従業員数 760名(連結従業員数 1,284名)
事業内容 仮設機材の開発、製造、販売及びレンタル、仮設工事の計画、設計、施工