イスラエル・パレスチナ 衝突1カ月:死者約7割が女性と子ども、国連職員犠牲も過去最多【プレスリリース】

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避難所でマットレスの上に座る5歳のアフマドちゃん。何百万人もの人が、この避難所に逃れてきている。(ガザ地区、2023年11月2日撮影) © UNICEF_UNI463117_El Baba避難所でマットレスの上に座る5歳のアフマドちゃん。何百万人もの人が、この避難所に逃れてきている。(ガザ地区、2023年11月2日撮影) © UNICEF_UNI463117_El Baba

【2023年11月5日 ニューヨーク/ジュネーブ/ローマ発】

イスラエルとパレスチナにおける大規模な衝突から1カ月が経つことを受け、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルなど機関間常設委員会(IASC)に参加する18人の人道支援組織の長は、人質の解放、即時の人道的停戦などをあらためて訴える声明を発表しました。

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イスラエルとパレスチナで次々と起きている事態を、世界はほぼ1カ月にわたって衝撃と恐怖の目で見つめてきました。

南部のハンユニスで、給水場から汲んだ水を運ぶ子どもたち。ガザ地区のほとんどの給水システムが深刻な影響を受け、稼働できなくなったところもある。(ガザ地区、2023年11月2日撮影) © UNICEF_UNI463122_El Baba南部のハンユニスで、給水場から汲んだ水を運ぶ子どもたち。ガザ地区のほとんどの給水システムが深刻な影響を受け、稼働できなくなったところもある。(ガザ地区、2023年11月2日撮影) © UNICEF_UNI463122_El Baba

イスラエル当局によれば、イスラエルでは約1,400人が死亡し、数千人が負傷しました。子どもを含む200人以上が人質に取られています。放たれてくるロケット弾は、多くの家族に精神的ショックを与え続けています。何万人もの人々が避難しています。これはおぞましいことです。

 

しかし、ガザでは恐ろしくもさらに多くの市民が命を落としていることは、220万人のパレスチナ人が食料、水、医薬品、電力、燃料を断たれていることと同様に、暴挙でしかありません。

 

ガザ保健省によれば、ガザでは、3,900人の子どもと2,400人以上の女性を含む9,500人近くが死亡しました。2万3,000人以上の負傷者が、手いっぱいとなっている病院で緊急の治療を必要としています。

 

全住民が包囲され攻撃を受けており、生き延びるのに最低限必要なものへのアクセスも拒否され、自宅、避難所、病院、礼拝所などで爆撃されています。このようなことは許されません。

 

保健医療施設に対する攻撃は100件以上報告されています。

 

ラファで空爆により破壊され、がれきと化した自宅の上に座る8歳のモハメドさん。「戦争が終わってほしい」と話す。(ガザ地区、2023年11月3日撮影) © UNICEF_UNI463720_El Babaラファで空爆により破壊され、がれきと化した自宅の上に座る8歳のモハメドさん。「戦争が終わってほしい」と話す。(ガザ地区、2023年11月3日撮影) © UNICEF_UNI463720_El Baba

10月7日以来、数多くの支援従事者が犠牲となっており、その中には国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の88人の仲間が含まれています。これは、単一の紛争における国連機関職員の死者数としては過去最多です。

 

私たちは、当事者たちが国際人道法および国際人権法に基づくすべての義務を遵守するよう、あらためて求めます。

 

私たちは、人質となっているすべての民間人の即時かつ無条件の解放をあらためて訴えます。

 

民間人、および彼らが必要とする病院、避難所、学校などのインフラは、守られなければなりません。

 

食料、水、医薬品、そして言うまでもなく燃料を含む、より多くの支援が、安全かつ迅速に、必要な規模でガザに運び込まれ、特に女性と子どもをはじめとする、助けを必要としている人々に対し、彼らがどこにいようとも、届くようにしなければなりません。

 

即時の人道的停戦が必要です。もう30日経っているのです。もうたくさんです。今すぐ止めなくてはなりません。

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ユニセフは11月3日に、他国連3機関と共同で発表した声明において、ガザの女性と子どもがこの衝突の矢面に立たされていることに対して警鐘を鳴らしました。以下はその抜粋です。

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コペンハーゲンからエジプトのアルアリーシュ空港に輸送されるため飛行機に積み込まれた、毛布、浄水タブレット、医薬品、水などの命を守るユニセフの緊急支援物資。(デンマーク、2023年10月31日撮影) © UNICEF_UNI462575_Mansourコペンハーゲンからエジプトのアルアリーシュ空港に輸送されるため飛行機に積み込まれた、毛布、浄水タブレット、医薬品、水などの命を守るユニセフの緊急支援物資。(デンマーク、2023年10月31日撮影) © UNICEF_UNI462575_Mansour

11月3日現在、ガザ保健省のデータによると、犠牲者の67%が女性と子どもです。 毎日420人もの子どもが死傷しており、中には生後数カ月の子どももいます。

 

ガザには推定5万人の妊婦がおり、毎日180人以上が出産しています。そのうちの15%は、妊娠や出産に関連した合併症に見舞われる可能性が高く、さらなる医療を必要としています。14の病院と45のプライマリ・ヘルスケア・センターが閉鎖したため、避難所や自宅、瓦礫に囲まれた路上、あるいは過密状態の医療施設で出産を余儀なくされる女性もいます。

 

新生児の命も危機に瀕しています。病院の燃料が底を突いてしまえば、保育器やその他の医療機器が機能しなくなるため、新生児集中治療サービスに依存している推定130人の未熟児の命が脅かされることになります。

 

人道支援機関は、より多くの医薬品、食料、水、燃料をガザに運ぶために、持続的かつ安全なアクセスを切実に必要としています。10月7日以来、ガザ地区には燃料が運び込まれていません。

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ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」 ご協力のお願い

(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」を受け付けています。最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

 

1.  クレジットカード/ネットバンク/Amazon Pay/携帯キャリア決済/コンビニ払いから

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/

 

2.  郵便局(ゆうちょ銀行)から

振替口座:00190-5-31000/口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会

*通信欄に「ガザ」と明記願います。

*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。

 

※公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。

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■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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