2023年10月31日
JALグループは、本日、2024年3月期 第2四半期連結業績(2023年4月1日~9月30日)について取りまとめました。
1.JALグループ連結業績
第1四半期に引き続き、第2四半期においても国際旅客は好調な海外発需要に加え、日本発需要も回復基調にあり、当社の期初時点の想定を上回って推移しました。また、国内旅客についても観光需要がコロナ前同水準の旅客数まで順調に回復するなど、航空旅客需要は全体的に順調な回復がみられました。
一方、円安、燃油高、不安定な世界情勢など、社会全体をとりまく環境は厳しいものがみられました。
上記の経営環境において、当第2四半期は売上収益、EBIT、純損益共に前年同期比をはじめ2019年度同期比においても増収、増益となりました。
2.事業領域別実績
【フルサービスキャリア】
■国際旅客事業
回復する需要を確実に取り込み、旅客数は19年比の約67%まで回復し、旅客収入は約115%となりました。
■国内旅客事業
高い競争力と柔軟な価格施策により需要獲得を推進し、旅客数は19年比約90%となり、旅客収入は約96%となりました。
■貨物郵便事業
国際貨物事業は市場環境が厳しくなったものの、輸送重量は19年比106%、単価は約160%、収入は約170%となりました。
【LCC】
ZIPAIRは6月よりサンフランシスコ線、7月からはマニラ線に新規就航し、就航地点は北米西海岸やアジアなど8地点にまで拡大、9月に旅客数累計が100万人を突破するなど、旅客数は前年比約3.3倍となりました。
また、SPRING JAPANは7月から中国線3路線を毎日運航とするなど、旅客数は前年比約1.9倍となりました。
これらの取り組みなどにより、LCC事業領域のEBITは27億円となり黒字化しました。
【マイル・ライフ・インフラ】
売上収益は前年比約1.2倍となりました。4月より国内線でも開始した、混雑する時期でもマイルで予約できる「特典航空券PLUS」のご利用も増えました。引き続き、マイルのためやすさ・使いやすさ向上に取り組んでまいります。また空港受け入れ体制を強化し、海外航空会社の空港ハンドリング受託便数の拡大も進めてまいります。
3.JALグループ連結財政状況・キャッシュフロー状況
4.直近の取り組み
【航空運送事業】
・国際線において、年内には約20年ぶりの新旗艦機となるエアバスA350-1000型機を羽田=ニューヨーク線への導入を予定しています。脱炭素の推進に加え、自由で贅沢な過ごし方を体験できるやすらぎの空間をご提供し、商品サービスの強化も進めてまいります。
・国内線においては、2023年度冬期ダイヤより、北海道エアシステムが札幌(丘珠)=根室中標津線に新規就航しました。引き続きネットワークの充実に努めてまいります。
【カーボンニュートラル実現に向けた取り組み】
・JALグループのサステナビリティに関する取り組みやサービス品質などが世界最高水準と評価され、9月にはAPEX社「WORLD CLASS」を3年連続で受賞しました。
・「2030年度に全燃料搭載量の10%をSAFに置き換える」という目標達成のため、国内におけるSAF生産および普及・拡大に向け、関係の皆さまと横断的に協力して取り組んでいます。国連SDGサミット期間に合わせ9月14日から20日まで、羽田発ニューヨーク行JL6便を「サステナブル・チャレンジフライト」として、航空燃料の約11%のSAFへの置き換えやカーボンクレジットの活用など、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けた機運醸成を行いました。
【人的資本経営】
・社員の自律的キャリア形成を支援するため、リスキリングに力を入れ、自発的に学ぶ文化を醸成していきます。
その一つとして、デジタルや新技術を活用した顧客体験価値や社員生産性の向上、またビジネス領域の拡大を目指し、11月から社員へのDX教育を開始します。
・今年度は4年ぶりに大幅なベースアップを実施した他、海外で働く社員の賃金向上や、労働条件改善に向けた委託料見直しなど、人財を資本と捉えて企業価値向上につながる人的資本経営を推進してまいります。
5.2024年3月期連結業績予想
最新の国内・国際旅客および貨物需要予測を踏まえ、期初の通期連結業績予想を下記のとおり修正します。
なお、予想の算出に当たり、当下期における米ドル円為替レートは145円、航空燃油費の一指標であるシンガポール・ケロシンの市場価格を1バレルあたり120米ドルとしています。
6.当期の配当について
今回の業績予想の上方修正に伴い、2024年3月期の年間配当金予想額につきましても、1株当たり40円から60円に増配します。このうち、中間配当は1株当たり30円と決定しております。従来からの基本方針である継続的かつ安定的な株主還元の実現に努めてまいります。
以上