1.導入の背景
近年、次世代型のバッテリーEVの開発において部品の機能集約化・大型化が進んでおり、金属部品についてはさらに軽量化に向けた研究開発が活況であります。これらの実現に向けて、自動車メーカーでは「ギガキャスト」工法による大型鋳造部品を用いた量産の検討が進んでおりますが、日本国内において大型鋳造部品の試作を請け負うことができるベンダー(製造元、販売供給元のこと)や設備は極めて少ない状況であります。
2.導入生産設備について
低圧鋳造設備は、溶解した金属を高密度・高品質で製造するための鋳造設備で、自動車部品をはじめとする重要保安部品の製造に用いられ、当社はすでに2019年8月より製造実績を有しております。今回導入する新たな大型低圧鋳造設備は、定盤面積2,000mm×2,000mm、溶解重量500kgを誇る大型低圧鋳造炉を擁しております。
当社では、2023年9月に稼働を開始している「コンセプトセンター第8期棟」での自硬性砂型鋳造による鋳造部品の量産体制に加え、今回導入する大型低圧鋳造設備によって自硬性砂型鋳造による大型鋳造部品の製造が可能となり、メーカーの「ギガキャスト」工法による量産に向けて、当社は大型試作品の供給体制を整備してまいります。
※:アルミダイキャスト(鋳造)で車体全体を一体成形する技術のこと。圧倒的な部品点数の削減により、工数削減・コスト低減に繋がる工法として、今後、自動車業界での導入が進むものと見込まれております。
【設備の概要】
所在地 :長野県飯田市嶋(コンセプトセンター第6期棟)
投資額 :約3,500万円
対応素材:アルミニウム合金
製造品 :自硬性砂型による低圧鋳造部品
【当社概要】
1999 年、光造形方式の 3Dプリンターを導入して製造業に参入。3Dプリンター出力による部品製造の事業規模が拡大する中、2006 年に有限会社エス・ケー・イーを吸収合併し、砂型鋳造法による鋳造事業をスタート。3Dプリンターで培ったデジタル技術を背景に、職人の肌感で語られることが多かった鋳造を定量化することで、経験年数に依存せずに質の高い鋳造ができることを証明。業界に新たな進化を起こした。2015 年には産業用CTによる非破壊検査・測定を目的としたCT事業を開始。さらに、心臓カテーテルシミュレーター『HEARTROID』の販売でメディカル分野にも領域を拡げた。2016 年東京証券取引所マザーズに上場(2022 年の東京証券取引所の市場区分見直しに際して「グロース市場」を選択)。2021 年からは、保有する技術力を生かして旧車のレストアパーツ製造・販売を開始した。
所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-5住友不動産新横浜ビル1F
代表者:代表取締役社長兼CEO 渡邊大知
設立:1992年12月18日
資本金:790,459千円
売上高:2,955百万円(2022年12月期)
従業員数:169名(臨時雇用者を含む)
事業内容:産業3Dプリンターおよび砂型鋳造による試作品、 各種部品・商品の製造、 販売
産業用CTの販売および検査・測定サービス
医療機器等の製造・製造販売
U R L: https://www.jmc-rp.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ】
株式会社JMC 広報担当
電話:045-477-5751 / メールアドレス:pr@jmc-rp.co.jp