G7広島サミット前日エンゲージメントグループ共同記者会見「核兵器廃絶へ向けた具体的な進展を」

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(5月18日、広島市)5月19日より始まるG7広島サミット首脳会合に向けて、G7公式エンゲージメントグループおよび今回のサミットで初めて設立されたエンゲージメントグループによる共同記者会見が開催、G7各国首脳に対し、エンゲージメントグループから提出されたコミュニケ(提言)を反映させた協議と、平和構築に向けた意義を構築する重要性を訴えました。

エンゲージメントグループとは、政府とは独立したステークホルダーにより形成される各グループを指し、G7で議論される関心分野について、G7の成果文書に影響を与えるべく政策対話や提言を行います。共同記者会見には、Civil Society 7(市民社会、C7)のほか、複数のエンゲージメントグループが参加、各エンゲージメントのコミュニケの概要とG7各国、そして日本政府への要望を紹介しました。 

C7からは、C7運営委員・G7市民社会コアリション2023共同代表である、松原裕樹(特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター専務理事・事務局長、C7運営委員)と木内真理子(特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン事務局長、C7運営委員)の両氏が、司会・登壇者として発言しました。 

 

松原氏は、エンゲージメントグループの提言が首脳会合の議論に活かされ、最終的に首脳宣言に反映されることへの期待を述べました。「広島で開かれるG7サミットにおいて核兵器廃絶へ向けた具体的な進展があること、そして、各エンゲージメントグループから提示されている様々な社会課題への解決に向けて議論が進むことで、本当の意味での平和な世界に近づくのです」。 

 

木内氏は、エンゲージメントグループの重要性、C(市民社会)の視点の重要性、広島でのサミットに期待することの3点を述べました。 

「G7で打ち出される政策やメッセージは、世界の人口・経済に占める規模が相対的に低下している中にあっても、世界の人々、私たち個人の生活にも影響を与える。エンゲージメントは、G7の成果をより良いものとするために公式にたてられたグループ。中でも「C:市民」グループは、世界の問題の影響を最もうける弱い立場に置かれた子どもや人々を含め、地球上のすべての人のこと。G7の成果が、「誰一人取り残されない世界」に近づけるものとなっているか?とG7に問う、言うなれば「C7はG7の良心」。広島サミットで新しく創設された核廃絶ワーキンググループは世界の市民の願い。核廃絶に向けた具体的ロードマップが示されることを期待します」 

 

記者会見後の質疑応答では、非G7国の声をコミュニケに反映させる意義に関する質問について、T7やC7からウウクライナ紛争だけではない世界各地の紛争や、気候変動、食料危機など、より脆弱な層を直撃する人道危機への関心を持つ重要性など、指摘がありました。 

 

C7をはじめ各エンゲージメントグループが指摘したのは、エンゲージメントグループの意義です。市民やLGBTQ+など当事者の立場からG7各国に限らず世界各国の人々が参加し、その声がまとめられ、コミュニケが作られました。この多様な声はG7広島サミットから2024年に開催予定のイタリアサミットへ引き継がれるものです。その声をG7サミットに反映されることを、引き続き、注力していきたいと考えています。 

 

登壇者

  • Civil7(C7):木内真理子(特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン事務局長、C7運営委員) 

  • Pride(LGBTQ+、P7):寺原真希子(公益社団法人 Marriage For All Japan代表理事、Pride7日本実行委員会) 

  • Think Tank(シンクタンク、T7):園部哲史(アジア開発銀行研究所所長、Think7 Japan議長) 

  • Women(女性、W7):福田和子(W7ジャパン共同代表、#なんでないのプロジェクト代表) 

  • Youth(ユース、Y7):大倉由莉 (Y7実行委員会) 

  • 司会:松原裕樹(特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター専務理事・事務局長、C7運営委員) 

ビデオメッセージ 

  • Business(ビジネス、B7):森田清隆(一般社団法人日本経済団体連合会国際経済本部統括主幹) 

  • Labor(労働組合、L7):則松佳子(日本労働組合総連合会 副事務局長)*ビデオメッセージ 

  • Science(科学、S7):高村ゆかり(⽇本学術会議副会⻑、東京大学未来ビジョン研究センター教授) 

■以下のURLから、「C7コミュニケ」全文を公開しています 

https://civil7.org/wpC7/wp-content/uploads/2023/04/C7_communique2023_0412.pdf 
 
【C7について】 

G7には、「エンゲージメントグループ」と呼ばれる、政府とは独立したステークホルダーにより形成される各グループが存在し、G7で議論される関心分野について、G7の成果文書に影響を与えるべく政策対話や提言を行います。Civil Society 7(通称C7)はこのエンゲージメントグループのひとつで、市民社会により組織されます。毎年、議長国の市民社会が中心となって、G7国のみならず、G20諸国や開発途上国等の市民社会と協働しながら提言をまとめ、G7に向けて発信します。

詳細はホームページ(英語)をご覧ください:https://civil7.org/

 
【G7市民社会コアリション2023について】

G7市民社会コアリション2023は、2023年に日本の広島県で開催されるG7サミット首脳会議および関連閣僚会議に、市民社会の声が反映され、2030アジェンダが掲げる「誰ひとり取り残さない社会」の実現に貢献できるよう、議長国である日本政府を含むG7各国政府に働きかけるためのプラットフォームです。SDGs市民社会ネットワークは、C7サミットを支える日本組織である、G7市民社会コアリション2023の幹事団体及び共同事務局としても活動を行っています。

G7市民社会コアリション2023に関しての詳細については以下のホームページやSNSへのアクセスが便利です。併せてご確認ください。

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