3月期決算企業の2023年3月期第3四半期決算が出そろいました。株式会社東洋経済新報社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田北浩章)では、業界担当記者が決算発表を受けて取材を行い、全上場会社について独自に今期、来期の業績予想を見直しました。
四季報予想を集計した結果、今期(23年1月期~23年12月期、対象3570社)の予想営業利益は、全産業で営業利益が9.6%増加する見通しとなりました。ただ、原材料や燃料価格上昇によるコスト増などが響き、全産業の営業増益見通しが15.9%だった四季報新春号(22年12月発刊)から増益率は低下し、製造業は6.8%、非製造業では0.7%、それぞれ下振れしました。
業種別では、今期予想の営業利益額が最も大きい電気機器が前期比1.2%増益、2番目に大きい自動車などの輸送用機器は同4.6%増益と、ともに四季報新春号の2桁増益から増益幅が縮小。製造業に多い輸出企業では円安がプラスに働いていますが、半導体不足の影響が残っていることや原燃料価格の高騰が逆風になっています。
その一方で、コロナ禍の影響が薄れて訪日客や観光需要が回復に向かい、鉄道大手を中心に陸運業は4.3倍の営業増益と四季報新春号より増益幅を拡大、空運業も3期ぶりの黒字転換を見込みます。情報・通信業は前期赤字だったソフトバンクグループが黒字化することで営業利益が2倍に膨らみます。
市場別では、東証プライム・名証プレミアの企業は9.2%の営業増益、ネットサービス関連のIT企業が多い東証グロース・名証ネクストの新興市場は71.1%増益の見通しです。
23年4月には次期日本銀行総裁に植田和男氏が就任する予定です。米欧で利上げが継続する中、日銀も現行の金融緩和策を修正するとの見方もあり、企業業績への影響を注視する必要があります。今期の業績予想が下振れて発射台が低くなったこともあり、来期の全産業の営業増益率は14.4%増と四季報新春号より上振れる予想となっています。
四季報予想を集計した結果、今期(23年1月期~23年12月期、対象3570社)の予想営業利益は、全産業で営業利益が9.6%増加する見通しとなりました。ただ、原材料や燃料価格上昇によるコスト増などが響き、全産業の営業増益見通しが15.9%だった四季報新春号(22年12月発刊)から増益率は低下し、製造業は6.8%、非製造業では0.7%、それぞれ下振れしました。
業種別では、今期予想の営業利益額が最も大きい電気機器が前期比1.2%増益、2番目に大きい自動車などの輸送用機器は同4.6%増益と、ともに四季報新春号の2桁増益から増益幅が縮小。製造業に多い輸出企業では円安がプラスに働いていますが、半導体不足の影響が残っていることや原燃料価格の高騰が逆風になっています。
その一方で、コロナ禍の影響が薄れて訪日客や観光需要が回復に向かい、鉄道大手を中心に陸運業は4.3倍の営業増益と四季報新春号より増益幅を拡大、空運業も3期ぶりの黒字転換を見込みます。情報・通信業は前期赤字だったソフトバンクグループが黒字化することで営業利益が2倍に膨らみます。
市場別では、東証プライム・名証プレミアの企業は9.2%の営業増益、ネットサービス関連のIT企業が多い東証グロース・名証ネクストの新興市場は71.1%増益の見通しです。
23年4月には次期日本銀行総裁に植田和男氏が就任する予定です。米欧で利上げが継続する中、日銀も現行の金融緩和策を修正するとの見方もあり、企業業績への影響を注視する必要があります。今期の業績予想が下振れて発射台が低くなったこともあり、来期の全産業の営業増益率は14.4%増と四季報新春号より上振れる予想となっています。
(注)業種別、市場別業績集計の算出方法
『会社四季報 2023 年2集』掲載会社で、今期・来期の予想および実績2期分がある企業の業績を集計。実績・予想とも連結決算の数値を優先。ただし、決算期変更企業、連結決算方式変更企業、上場企業の子会社は除く。銀行、保険の営業利益は集計していない。