製造現場DXプラットフォームを提供するSmart Craftが、総額1.1億円の資金調達及びプロダクトリニューアルを実施

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株式会社Smart Craft(本社:東京都渋谷区、代表取締役 浮部史也、以下Smart Craft)は、ジェネシア・ベンチャーズ、ANOBAKA、三菱 UFJ キャピタル、エンジェル投資家の守屋実氏を引受先とした総額1.1億円の資金調達を実施いたしました。
併せてSmart Craftは、従来のペーパレスSaaSから、製造現場DXプラットフォーム「Smart Craft(スマートクラフト)」へプロダクトのリニューアルを行いました(現在β版を提供中)。工場内の一連の業務プロセスをデジタル化し、製造現場の見える化・データ活用を通じて、現場の生産性向上を進めてまいります。

製造現場DXプラットフォーム「Smart Craft」の事業概要
「Smart Craft」はモノづくり産業のDXを推進するため、製造現場の生産指示、工程管理、実績収集、データ分析といった一連の業務プロセスをタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末を活用しデジタル化できるクラウドサービスを開発・提供しています。

これまで紙やExcel等で行ってきた製造現場のアナログ業務をデジタル化することで、現場状況をリアルタイムで見える化し、製造データを一元集約します。Smart Craftの提供を通じてDXを支援し、生産性向上を実現します。

■リニューアルの背景
Smart Craftはこれまで中小企業向けに、「日報のペーパレス化」と「製造データの見える化」の2つの機能を備えたプロダクトを提供してまいりました。しかしながら、お客様から製造現場業務の包括的なDXや製造データの一元管理を望む声が多く寄せられました。そのような声を受け止め、真の顧客ニーズに応えるためのプロダクトを再構想し、製造現場DXプラットフォームへのリニューアルを決定しました。
現在のSmart Craftは、製造現場の計画、実績収集、分析までを一気通貫でデジタル化するクラウドサービスであり、Smart Craftに蓄積されるデータを活用することで、工場全体の生産性改善に繋げていきます。

■大きな転換点を迎えている日本の製造業の現状
日本の製造業は国内GDPの約2割を占める基幹産業ですが、産業全体として年々従事者は減っており、直近20年で約150万人ほどが減少しております。

人材が不足していく中、労働生産性をいかに改善していくかが今後のモノづくり産業の喫緊の課題となっておりますが、ここ20年で労働生産性は低下し続けており、これまで世界トップだった日本のモノづくり産業は、国際的に競争力を失いつつある現状にあります。

しかし、実際の現場では紙やExcelを用いた業務が行われており非効率なオペレーションとなっております。また、データ活用ニーズも近年高まっておりますが「そもそもデータが蓄積されていない」「ツールを入れてもそれぞれのデータが繋がっていない」「データの活用方法がわからない」などの課題があります。

Smart Craftは上記課題を解決するため、製造現場の一連の製造オペレーションをデジタル化し、リアルタイムに工場を見える化。また、蓄積されるデータの分析・活用を通じて製造現場のDXを推進していきます。

■今後の展開
現在、中堅〜上場企業を含む約10社に対して、β版のプロダクトを提供しており、今後各社で「Smart Craft」の正式導入を進めてまいります(来月正式リリースを予定)。

また、調達した資金を元にデザイナーやセールス・カスタマーサクセスなどの採用を行い、組織体制の強化を行っていきます。

プロダクト開発においては、トレーサビリティ管理や、IoTデバイスを用いた設備データの自動収集などの対応を進めていく予定です。その後も製造現場のDXを包括的に実現するための機能を拡大していき、工場の次世代基幹システムを目指してまいります。

■引受先からのコメント

ジェネシア・ベンチャーズ  インベストメントマネージャー 水谷 航己 氏
Smart Craftの今回の資金調達ラウンドを、前回ラウンドに引き続きリードさせて頂きました。浮部さん率いるチームが、真摯に顧客に向き合い、プロダクト開発にとことんこだわってきたことを創業期から間近で拝見しており、今回ラウンドではプロラタ以上のシェアアップとなる追加投資の意思決定をしました。大幅なプロダクトアップデートを経て、深い顧客課題の解決にいよいよ本格的に臨めることに、使命感と嬉しさを感じています。

ANOBAKA パートナー 萩谷 聡 氏
チームへの信頼、そしてプロダクトの顧客フィットが良い形で進んできており、シードに続き追加で出資させていただきました。SmartCraft社はシード期から現場に足を運び本質的な課題に向き合い、また現場のオペレーションに馴染むプロダクトを検証し、ついに大手のお客様にも利用いただけるサービスになりました。現場データをリアルタイムで取得し、製造データを一元集約していく先にはさらにAIの発展と共に、サービスの質は向上し、製造現場の生産性が飛躍的に上がっていくはずです。製造現場DXカンパニーとして代表的な企業になることを期待しています。

三菱UFJキャピタル株式会社 投資第三部 部長 西尾 祐一 氏

近年、日本の労働生産性水準が著しく低下してきており、この生産性改善が日本の製造業の大きな課題です。製造現場では日々QCD(品質・コスト・納期)の追及を行っておりますが、Smart Craft社は日々のそうした製造現場の課題に真摯に向き合い、一歩ずつ確実に「Smart Craft」の充実を図っているベンチャー企業です。スモールスタートが可能で、わかりやすいUI/UXの「Smart Craft」は、製造現場のQCD改善に寄与するものと思います。日本の製造業の生産性向上に貢献すべく、弊社でも今回の出資をきっかけに、MUFGの一員としての強みを生かし、当社の事業成長に貢献して参りたいと考えております。

エンジェル投資家 守屋 実 氏

今から30年前、私が社会人としてのキャリアをスタートしたミスミグループ本社は、生産財の流通革命を果たすべく、製造加工の現場において「カタログ通販によるフロントエンドの革新」と「標準化によるバックエンドの革新」を行いました。今、求められるのは更なる革新ーー「デジタルサプライチェーン」の構築です。構築の実現には「製造現場の進捗状況をリアルタイムに見える化」することが必要です。では、それは誰が実現するのか?製造現場の「人力手作業・紙エクセル管理」をデジタル化し、製造現場DXを実現するSmart Craftです。Smart Craftに進化の牽引を期待すると同時に、自らもその実現に貢献出来たら幸いです。

■会社概要
会社名:株式会社Smart Craft(スマートクラフト)

所在地:東京都渋谷区道玄坂1-16-6 二葉ビル3F

代表者:代表取締役 浮部 史也

設 立:2021年6月15日

資本金:8,109万円(資本準備金含む)

事業内容:製造現場DXプラットフォーム「Smart Craft」の開発・提供

会社ページ:https://smartcraft.jp

採用ページ:https://job.smartcraft.jp

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