ビアレストラン「キリンシティ」直営26店舗が「TOUCH POINT BI」を導入 ―テクノロジーで、商いをアップデートする。創業150年の老舗食堂発ベンチャー企業EBILAB―

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 株式会社EBILAB(エビラボ/本社:三重県伊勢市/代表取締役:小田島 春樹/以下 EBILAB)は、キリンシティ株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役社長:波多野 潤/以下 キリンシティ)が全国に展開するビアレストラン「キリンシティ」直営26店舗において、EBILABが開発・販売するBIツール(※1)「TOUCH POINT BI」の導入が完了したことをお知らせします。

左:ビアレストラン「キリンシティ」のイメージ/右:「TOUCH POINT BI」画面イメージ左:ビアレストラン「キリンシティ」のイメージ/右:「TOUCH POINT BI」画面イメージ

 EBILABでは、キリンシティより委託を受け、2021年4月より、同社が全国に展開するビアレストラン「キリンシティ」に対してEBILABが開発・販売するBIツール「TOUCH POINT BI」の導入プロジェクトを進めてまいりました。
 2022年10月に直営26店舗へのシステム導入が完了し、この度2023年3月1日(水)より「TOUCH POINT BI」を活用した店舗運営が本格的にスタート。これをもって、プロジェクトの導入フェーズが完了いたしました。
 キリンシティでは今後、「TOUCH POINT BI」を活用し従業員の考え方・働き方の進化を図ることで、より良い店舗体験の提供や顧客満足度の向上に取り組まれます。EBILABは、データを活用したコンサルティングの形という形で、引き続きそれをサポートしていく予定です。

 EBILABでは、顧客の多様な課題やニーズを的確に把握し、「TOUCH POINT BI」に代表されるデータ分析サービスをはじめとするソリューションの提供を通して、サービス・飲食業のDXを支援してまいります。

※1:Business Intelligence toolsの略。企業が大量に蓄積したデータから必要な情報を集約し、ひと目でわかるように分析するツール。
 

  • 「TOUCH POINT BI」導入の背景

 キリンシティでは、外部環境が大きく変化した2020年春以降、構造改革に着手しました。
 はじめに、お客様が抱いてくださる“キリンシティらしさ”と真摯に向き合い、キリンシティの社会における存在意義としてブランドパーパスを策定。並行して、従業員皆が経営理念を理解・実践することの大切さを社内啓発すると同時に、ブランド戦略・商品戦略を進化させ、店舗オペレーションへの反映を図りました。
 当時、キリンシティの店舗では、下記のような特定の課題を抱えていました。
 

●外部環境が日々大きく変化する中、多くの店長が売上計画の策定に悩んでいた。
●外部環境の変化が大きく、定量目標の設定や数値マネジメントに多大な時間と労力がかかっていた。
●店舗同様、本社(営業支援室)でも全店予算や着地見込みの算出・期央修正などの業務に膨大な時間と労力を割いていた。

 これらを解決する手段として、EBILABの「TOUCH POINT BI」が活用できるのではないかと考えていただいたことから、今回の導入プロジェクトが始まりました。
 その際、今回の導入を主導していただいたキリンシティのご担当者が、過去にEBILAB 代表取締役の小田島が取材を受けた雑誌のインタビュー記事と、その中で語った“脱属人経営”“人が心を込めてやる仕事と、そうではない仕事を見極めて、進化していく”という言葉やゑびや大食堂におけるDXの実績に興味を持って、覚えていてくださったことがきっかけとなりました。
 EBILABには、ゑびや大食堂において実際にDXを推進し、経営改革を成し遂げたという他社にはない実績があります。「TOUCH POINT BI」のようなツールを開発したソフト面だけでなく、それを成果に繋げたプロセスも含めて評価していただいたことが、この度の導入の決め手となりました。
 

  • 「TOUCH POINT BI」導入の成果/効果

 ビアレストラン「キリンシティ」への「TOUCH POINT BI」導入プロジェクトについては2021年4月に起ち上がり、2022年10月に直営26店舗への導入が完了。この度2023年3月1日(水)からの導入店舗における本格稼働がスタートしました。これに先駆けて、いくつかの店舗ではテスト的に「TOUCH POINT BI」を活用しており、既に下記のような様々な効果が出始めています。
 

●「考え方」や「働き方」を変えていく“きっかけ”となった。店長をはじめとする各店舗の社員が、見込来客数の算出や売上計画の策定に費やす時間が削減されたことに加えて、データを活用して分析・マネジメントすることが習慣化した。
●店舗スタッフがそれぞれの経験や勘に基づき算出していたメニューの仕込み数について、「TOUCH POINT BI」の予測という拠り所に基づいて考え、意思決定できるようになった。
これによって、メニューが品切れを起こすことがほぼ無くなった店舗も存在する。同時に、フードロスの削減に繋がっている実感もある。
仕込み表の横に「TOUCH POINT BI」による販売予測数を記載するなど、デジタルとアナログの利点を組み合わせて活用する店舗も存在する。
●時間帯ごとの来客予測に基づいてシフトを調整したり、スタッフの休憩時間を割り振ることができるので、効率的な店舗マネジメントができる。
●自店舗と他店舗の実績を簡単に比較できる。短期間で顕著な実績を上げている店舗があれば、すぐに問い合わせてその秘訣を教えてもらい自店舗の運営に取り入れるなど、積極性を持って活用している店舗も現れ始めている。
また、立地の異なる店舗に異動した際も、BIがあるので、全社共通の基準で、まず定量情報から仮説を抱くことが可能となる。
●営業部をはじめとする本社セクションにおいても、予測と実績の管理がスピーディーに行えるようになった。「TOUCH POINT BI」という一つの物差しでエリアや店舗の状態を分析・比較できるので、店舗へのアドバイスや指導、その先にある店舗運営の平準化といったことに着実に取り組めている。

導入店舗での「TOUCH POINT BI」活用模様導入店舗での「TOUCH POINT BI」活用模様

  • キリンシティより今回の導入に寄せてのコメント

 「TOUCH POINT BI」のような今まで使っていなかった新しいツールを導入する際に難しいのが、経験豊かな従業員の理解をどのように得るかだと思います。やることが増えるのではないかという不安や、今まで培ってきた勘や経験を否定されるのではないかという気持ちを感じることは、いたって自然なことです。
 従って、今回は導入前から、「なぜこの新しいツールを活用するのか」についてWHYから丁寧に説明を積み重ねてきました。またツール活用の強制もしていません。
 まず、興味を抱いて活用を始めたメンバーから気付きを得てもらい、どんな良いことがあるのかについての実感の輪を社内で拡げていければと考えています。同時に、私たちは、経験を積んだプロフェッショナルなメンバーだからこそ、BIのようなデジタルテクノロジーを活用できると考えています。デジタルテクノロジーで充足できない部分は、人間が仮説をもって補い検証する。私たちキリンシティは、デジタルを活用して、皆の仕事に対する考え方を変える。考え方が変われば、働き方も変わる。継続してデジタルの活用が自然となれば、皆の知見も集まって、キリンシティならではの強みになると考えています。現在は、経営状況の分析やオペレーションの改善といった場面を中心に使用していますが、今後はメニュー開発、プロモーションの検討、スタッフ育成などそれ以外のシーンにも活用の場を拡げていけるのではないかと期待しています。
 また今回導入に際しEBILABの皆さんには、丁寧なオンラインレクチャーを実施いただきました。90分のわかりやすい説明会を計4回開催いただいて、本当に良いスタートがきれました。更に、日々TOUCH POINT BIを観ていて何らかの不具合に気付いた際は問合せをさせていただきますが、そのレスポンスが驚くほど早い。それくらいクイックにご対応いただけると安心できるだけでなく、何より店舗の皆にもタイムリーに情報共有できる。そういった意味でも、素早くクオリティの高いアフターサービスには本当に感謝しています。
 

キリンシティ導入インタビュー(全編):https://ebilab.jp/case_study/%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E6%A7%98/

「TOUCH POINT BI」の導入を主導したキリンシティのメンバー「TOUCH POINT BI」の導入を主導したキリンシティのメンバー

  • EBILABが提供する「TOUCH POINT BI」と店舗DXについて

■「TOUCH POINT BI」について

 

「TOUCH POINT BI」画面イメージ「TOUCH POINT BI」画面イメージ

 BI(ビジネスインテリジェンス)ツール「TOUCH POINT BI」は、現場の課題をひとつずつ解決しながら生まれました。店舗業務の煩わしい作業を全て自動化し、飲食・小売店、あらゆるサービス業を支える経営支援ツールです。お客さまの課題やニーズに応じた様々な機能を備えています。

■EBILABの店舗DXについて

 EBILABは、現場のニーズに即したシステム開発で、商いをアップデートいたします。
 サービス業に特化したBI(ビジネスインテリジェンス)ツール「TOUCH POINT BI」を展開する「データ分析サービス事業」。オリジナルのデータ分析基盤、画像解析基盤、予測基盤を構築、データ戦略のプランニングから効果検証まで、トータルにサポートし、顧客の多様な課題に応じた開発を請け負う「開発事業」。導入から人材育成まで幅広い領域で顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を支援する「支援事業」という3つの事業を展開しています。
サービス紹介:https://ebilab.jp/service/

  • ビアレストラン「キリンシティ」について

 「キリンシティ」は、1983年に誕生しました。以来39年間丁寧に積み重ねてきた「おいしい」と、こだわりの詰まった「おいしさ」でおもてなしするBeer Restaurant(ビアレストラン)です。
 「キリン一番搾り」をはじめとした様々なビールを、経験を積んだビアマイスターがまごころを込めて丁寧に注ぎます。自然の恵みをいただき、農家さんが丹精込めてつくった野菜や肉、職人さん手作りのソーセージ等々、生産者の想いが詰まった食材を集め、“厨房での手作り料理”にしてご提供します。
「キリンシティ」公式サイト:https://www.kirincity.co.jp/
 

  • キリンシティ株式会社概要(2023年3月30日現在)

商 号:キリンシティ株式会社
事業内容:キリンシティの経営とチェーン展開
設 立:1983年5月14日
資本金:1億円
店舗数
キリンシティ 直営店18店舗、FC店6店舗、計24店舗
キリンシティプラス 直営店7店舗
本社所在地:東京都中央区新川1-28-38 東京ダイヤビルディング1号館1F
売 上:3,401百万円(2022年FC店舗含む)
社員数:152名
代表取締役社長:波多野 潤
 

  • 株式会社EBILABについて

「EBILAB」は三重・伊勢で100年を超える老舗食堂「ゑびや」の経営メソッドから生まれたサービス産業のためのシンクタンクです。
サービス産業のための飲食・小売り向け店舗分析ツール「TOUCH POINT BI」をはじめとした分析サービスの提供により、店舗のコンディションを可視化するデータを自動で収集・分析することで、効率的で収益性の高い店舗運営の実現をサポート。また、コロナ禍の新たな取り組みとして、飲食店における「混雑予報AI」、遠隔接客システムである「WEB来店」や空間や建物内の「3D構築」などの新規事業を立ち上げております。
 

  • 会社概要

社 名:株式会社EBILAB
本 社:〒516-0024 三重県伊勢市宇治今在家町13
代表者:代表取締役 小田島 春樹
設 立:2018年6月4日
資本金:6,000万円
TEL:0596-63-6364
FAX:0596-63-5222
事業内容:飲食店向けクラウドサービスの開発・販売・サポート
URLhttps://ebilab.jp/

社 名:有限会社ゑびや
本 社:〒516-0024 三重県伊勢市宇治今在家町13
代表者:代表取締役 小田島 春樹
設 立:1994年1月
資本金:500万円
TEL:0596-63-5135
営業時間:9:30~17:00
定休日:無休
事業内容:老舗店舗の運営・販売
URLhttps://www.ise-ebiya.com/

※有限会社ゑびやと株式会社EBILABの関係性について
有限会社ゑびやは三重県伊勢市にある老舗の食堂。「ゑびや」にて自社開発を行った来客予測ソリューションを活用した経営で、数年間で飛躍的に利益率を増加させました。「株式会社EBILAB」はこの来客予測ソリューションを他社提供するためのシステム開発・コンサル業部門の“新規事業”として2018年に生まれました。

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