【新サービス】中小病院向けクラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」を提供開始

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継続的な社会課題の解決を目的に、医療DXの核心に挑む株式会社ヘンリーは、中小病院向けクラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」を提供開始いたします。当社は、医療のルールが複雑で20年以上新たなシステムが生まれていなかった中でゼロから新しいレセプトコンピューター(会計システム、通称レセコン)を開発し、使いやすさにこだわった電子カルテを開発しています。加えて、クラウド型として提供することで開発コストを抑え、既存システムの半分以下の値段での提供を実現しました。既に複数の病院で導入を進めており、特に電子化が進んでいない中小病院を主なターゲットとし、2025年までに全国約7,500ある中小病院のうち10%の導入を目指します。

▼中小病院向けクラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」
https://lp.henry-app.jp/

■ 中小病院向け電子カルテ・レセコン「Henry」について

当社は、2019年よりレセコン・電子カルテの開発に着手し、2021年3月より外来(受付→診察→会計までを管理する)機能をリリース、クリニック向けにクラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」を販売してまいりました。内科、小児科などを中心に導入実績があります。

2022年6月に、入院機能を兼ね備えたクラウド型電子カルテ・レセコンシステムの開発を目的に資金調達を行い、今回の中小病院向け電子カルテのリリースに至ります。既に、複数の病院で導入プロジェクトが進んでいます。

■ Henry 導入病院:医療法人正幸会 正幸会病院 東 大里 院長  よりコメント

 

「スマートホスピタルを目指す」

院内のデジタル化を進めて、業務の効率化と患者様の医療体験の向上を実現することを目指して以来、院内のあらゆる場面でクラウド製品を導入してきました。ふと気づくと中心的存在であるはずの電子カルテ・レセコンだけが、オンプレミスのまま残っているではありませんか。

「クラウド型電子カルテに切り替えよう」

クラウド型電子カルテを謳うものの実際にはクラウドにパックアップを取るだけのプロダクトも多く、新たなパートナーを求めて彷徨っていたところ、ビジネスSNS上で林CEOと運命的に出会いました。これぞ真のクラウド電子カルテだ!一瞬で私の心は鷲掴みにされ、1年4ヶ月の準備期間を経て、2023年1月からHenry使用開始となりました。

HenryはUIも美しく、直感的に操作ができるのが好きなところです。例えるならガラケーからスマホに変えたような感じ。Evernoteのような使い心地と言えば分かりやすいでしょうか。スマートホスピタルを目指す当院の中核システムとして相応しいものだと思っています。

職員スタッフには様々なITリテラシーの方がいますが、どんな人にとっても直感的に操作ができるため、取り掛かりのハードルが低く、なんとなく使い始められると評判です。クラウド製品のため、その他のクラウド製品との連携もしやすいですし、オンプレミス製品との連携もきちんとしてくれます。

今後医療のデジタル化はますます加速し、乗り遅れた医療機関に明るい未来はないと思います。Henryをまずは中核に据えてみるという選択肢、アリだと思います。

■ 当社が挑む課題

【進まない電子化とその損失】

医療業界は、デジタル化が進んでおらず、電子カルテの利用率は全体で約50%、200床未満の中小病院では約49%に留まっています。(*1) これは、OECDの加盟国でも最低水準です。

● 電子化が進まない理由①:システムの複雑性
デジタル化が進まない要因の一つとして、日本の医療の国民皆保険制度と診療報酬制度の複雑性があげられます。日本は国民皆保険制度下、殆どの医療を公的医療保険を利用して提供しています。医療機関のシステムの中心である電子カルテやレセプトコンピューター(会計システム、通称レセコン)は、保険制度や診療報酬制度のルールに則ったシステムである必要があり、複雑性が高い上に2年に1度の診療報酬改定に合わせて定期的な更新が必要になるため、システムの開発・保守の負荷が高いのが現状です。そのため、現在も20年以上前に作られたシステムが主流となっています。

<医療事務が利用する医科点数表と施設基準の解釈本。医科点数早見表2年間に1回行われる診療報酬改定の度に購入する>

●電子化が進まない理由②:高額なコスト
電子カルテはオンプレミス型でカスタマイズすることが前提となっているサービスが多く、初期費用で5千万円〜数億円、5〜10年に一度システムの更新費用で初期費用の同額に近いコストがかかります。加えて保守のコストが必要になります。コストも中小病院で電子カルテの導入が進まない原因の一つです。

●電子化が進まないことへの損失
カルテは医師が患者さんの状態をメモするだけではなく、看護師や薬剤師など他の専門職に的確に指示を出し、行われた医療行為を正しく会計に反映させるためのものであり、医療現場のワークフローの中心的存在です。伝達する情報の即時性や正確性に欠ける恐れがある紙でのオペレーションがまだ主流であることは、多くの病院で医療の質に改善の余地があることを示します。また、医療従事者の働き方改革が社会的課題になる中で、質の高い医療を継続的に提供する意味でも重要です。高齢化社会で年々医療のニーズが増加し続けている今の日本にとって、医療DXは急務だと言えます。

諸外国では医療データを活用し、医療の質向上に役立てる動きが活発化しています。日本でも、内閣官房が主導で2022年より「医療DX推進本部」が発足され、国も医療DXに本格的に取り組みはじめています。(*2)

【当社の課題へのアプローチ】

本質的に医療の業務改善を行うには、誰もが直感的に入力できる電子カルテを作り、事務作業の手間を極力無くすことが理想です。病院は、医師や看護師をはじめ作業療法士や薬剤師、医療事務など多くの専門職の方が連携しながら業務を行っており、理想の電子カルテをつくるにはそれぞれの職務に応じた個別最適と、行われた医療行為を正しく会計に反映させるための全体最適を同時に実現する必要があると考えています。これらを実現するため、レセコンを一から開発し、導入プロジェクトを一緒に進めて下さっている医療機関様と密にやりとりさせて頂きながら、使いやすさにこだわって開発を進めてまいりました。 

今後も、本質的な医療現場の業務改善を目指し、サービス改善・開発、および医療機関様の導入・運用支援に努めてまいります。

(*1)厚生労働省 医療分野の情報化の推進について

医療分野の情報化の推進について
医療分野の情報化の推進についてについて紹介しています。

(*2)医療DX推進本部
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/iryou_dx_suishin/index.html

■ クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」

「自社開発レセコン」と「クラウド型」のメリットを掛け合わせることで圧倒的な操作性・スピードを実現した電子カルテです。
https://lp.henry-app.jp/

■ 会社概要

私たちは、『社会課題を解決し続け、より良いセカイを創る』ことを理念に、社会課題を継続的に解決し続けるプロダクト・ソリューションを提供していきます。将来的には、民間企業として日本初のノーベル平和賞受賞を達成したいと考えています。

社名:株式会社ヘンリー
代表:逆瀬川 光人、林 太郎
設立:2018年5月
事業内容:電子カルテ/レセプト会計システム “Henry” を開発・販売及び、コンサルティング事業
URL:https://corp.henry-app.jp/

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