株式会社All Personalが運営する人事向け学習ツール「CANTERA(カンテラ)アカデミー」から、2023年1月の新着コンテンツリリースをお知らせします。
人事に関するカテゴリは日本最大級を誇り、現在160シリーズを突破、独自の人事メソッドを動画にしたコンテンツの集約数は500本を超えています。事例に則したコンテンツを含め、毎月平均5本のコンテンツをリリースしているCANTERAアカデミーが、2023年年始に特集するテーマとポイントを解説いたします。
▼2023年1月の新着コースはこちら
①新卒採用(23卒・24卒)のトレンド・推計
②面接・面談力向上(見極め編)
③法改正(23年4月1日)中小企業の月60時間超の時間外労働に対する割増賃金の引上げ
- 23卒・24卒から見る新卒採用の実態
■学生優位市場
※出典:株式会社リクルート リクルートワークス研究所「第39回 ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒)https://www.works-i.com/research/works-report/item/220426_kyujin.pdf?_fsi=MUcTJ1Ys&_fsi=PsoYB6Or」
今春2023年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.58倍と、前年22年卒の1.50倍より0.08ポイント上昇しました。21年卒は新型コロナウイルスの影響により約10年ぶりに倍率が大きく減少したものの、23年卒では回復傾向にあることがわかります。
■新卒採用のプロによるコメント
コロナ禍以前に戻る兆し
23卒から24卒への変化としてよく言われているのは、コロナ以前の状態に戻りつつあると言うことです。特に24卒については顕著で、1人の学生が受ける社数が極端に少なかったり、明らかな動きの鈍化は感じます。コロナ禍以降の数年は、情報収集の難しさや企業存続性への危機感が大きかったものが、徐々に回復しつつあるからではないかと仮説しています。
一方で、学生のタイプや性質は大きくは変わりません。そのため、学生の動き方や意識が二極化してきているとも言えます。早期に動き始めている学生はインターンシップにも積極的に参加していますが、鈍化する学生たちは、ともすると「エントリー5社」で”なんとかしよう”としています。だからこそ、各企業は想起に動き始めるような意識の高い優秀層を獲得するためにも、母集団形成の早期化に走っていると思います。
インターンやダイレクトリクルーティングの盛り上がりは停滞気味
あらゆるネット上の情報では、インターンの重要性やダイレクトリクルーティング手法を勧める謳い文句も多いですが、肌感としてはそこまで大きな盛り上がりを感じていません。むしろ、人材紹介を活用する学生が少しずつですが確実に増えているように思います。
なぜそう言えるかという根拠の1つとして、ダイレクトリクルーティング媒体でも、人材紹介機能をサービスとして取り入れる企業が増えていることがあげられます。これは、市場にそのニーズがあるからと言えるのではないかと思っています。
最新トレンドと落とし穴
今年のトレンドの一つだと間違いなく言えるのは、「大学とのパイプづくり」でした。各企業が大学周りをして関係性を作ることで、より優秀な学生といち早く出会えるきっかけを探しています。その他細かいところで言うと、初任給アップやこれまで新卒ではあまりやってこなかった職種別採用の増加などもありました。
そのように、新卒採用市場は年単位で常に情報がアップデートされていきます。昨年上手くいった事例をそのまま今年も実施して結果が出る、といったことが通用しないのです。とはいえ、今トレンドになっていることに振り切るのもまたそれはリスクにも感じます。
結局、採用が新卒・中途関わらずゴールではありません。入社後の人材がきちんと期待値通りに活躍しているのかがより重要であり、そこを照らし合わせながら分析していく必要があります。そのため、3年くらいのスパンで俯瞰して捉え、人材の定着や成長を観測していくことも念頭に置いて進めなければならないと思います。たとえば、人材紹介を取り入れてみたが、3年経ってみて紹介経由の入社者の定着率が低かった、という事実が出てくるかもしれません。
隣のビルの会社は何をやっているか
内定を出した学生が入社を迎えるまでに、最低でも4回以上の接触が必要だという話はこの業界でよく言われています。そのため、学生に対する熱上げやモチベーションのコントロールはとても重要だということは新卒担当者なら痛いほど感じていると思います。
しかしながら、その接触機会の設計やコミュニケーションにおいて、自社内の情報整備やデータの洗い出しだけではすでに不足してきているということも自覚する必要があるのではないでしょうか。自社と近しい業界、規模感、カラーの会社が何をやっているか、どこまでのことに取り組んでいるか。その比較と検証の繰り返しが、大きな成功にもつながるはずです。
新卒採用に限りませんが、人事部門の方々は、会社や業界の垣根を越えて横で繋がることが意外と難しい仕事だと思います。だからこそ、横でつながって情報をシェアしあいながら自社に還元し、全体で社会をより良くしていくことが”最新のトレンド”とも言えるのではないでしょうか。
▽コメント寄与
濵島千恵(はまじま ちえ)/ フリーランス人事コンサルタント
戦略人事養成講座「CANTERAアカデミー」2020年卒業生
2015年、大学卒業後人材系ベンチャー企業に入社。広告営業や新卒採用のコンサルタント販売、SaaSサービスの立ち上げを経験。2017年、フリーランスの人事コンサルタントとして独立。採用サイトのディレクションなど、採用広報の設計から実務までを行う。2020年以降は採用を中心としたコンサルタント案件に従事。これまで経験した業界は食品、飲食、専門商社、ハウスメーカー、マーケティング、IT/Webなど多岐にわたり、その会社規模も数名単位から5000名超まで幅広く活動している。現在、カンテラでは、副業人事サービス『カンテラシェア』のシニアコンサルタントとしても活動中。
- 面接業務に関するユーザー関心度合い
面接系コンテンツの学習データ比較
1人当たり平均学習時間(全体):2時間39分
面接関連コースの平均学習時間:3時間3分
CANTERAアカデミーに集約される採用カテゴリのコンテンツのうち、面接業務に関するコンテンツの学習時間をデータ比較しました。面接関連のコース平均学習時間が平均と比較すると約30分ほど長めに学習しており、ユーザーは関心を持って学習している傾向にあります。
法改正についての最新情報
2022年ー2023年だけを見ても、重要な法改正が実施されています。法律に従わない場合、助言や指導、勧告の対象となってしまい、公表されるケースもあります。企業の社会的イメージを損なったり、従業員の不満や離職が増える恐れがあります。
改正によって何が変更となるのか、どのような対応が必要なのかを把握し、実行するのは人事・労務担当者の急務といえます。
- 2023年1月 CANTERAアカデミー新着コンテンツ紹介
新着コンテンツのねらいと概要
❶新卒採用(23卒・24卒)のトレンド・推計
<目的>
24卒の新卒採用を成功させたい人事の方向けに動向分析+施策立案のポイントの理解を促す。
・24卒の採用計画および、施策立案が出来る
・インターンシップの設計ポイントを理解し、取り入れられる箇所は取り入れられる
<コース概要>
①23卒の動向振り返り
②24卒以降の変化と押さえるポイント
③インターンシップの設計ポイント
❷面接・面談力向上(見極め編)
<目的>
面接での見極めのコツや社内の整備を知り、より精度の高い採用活動が実現できるようになる
<コース概要>
①面接での見極めマトリクス整理
②面接での見極めのコツ(想定質問と構造化)
③面接での見極めのコツ(減点チェック策定)
❸法改正(23年4月1日)中小企業の月60時間超の時間外労働に対する割増賃金の引上げ
<目的>
2023年4月1日改正の内容とポイントの解説。
・法改正対応に向けた対応を自分で出来るようになる
・社内説明資料のアウトプットイメージを考えられるようになる
・労務管理という文脈で管理職教育コンテンツを設計できるようになる
<コース概要>
①働き方改革関連法の全体像
②割増賃金率の引き上げに至る背景
③法改正の概要と人事としての対応事項
▼CANTERAアカデミーのご利用はこちらから
CANTERA(カンテラ)アカデミー(https://account.chro-cantera.jp/)
日本初 人事領域に特化したオンライン学習ツール。
<初回30日間無料>
<PC・スマホ・タブレット対応>