- ファストドクターのメンタルヘルス領域参入の背景
厚生労働省の「患者調査」(2017年)によると現代では、うつ病や統合失調症など精神疾患を患う人は約419万人に上り、いわゆる5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)の中でも最も患者数が多い状況となっています。 ファストドクターでは、精神科救急医療体制を取り巻く課題解決として下記の点を目的に、2022年11月7日からKDDI株式会社が運営するヘルスケアアプリ「auウェルネス」と連携したメンタルヘルス領域の相談・診療サービス「ファストドクター for KDDI」を展開しています。
① こころの不調に関する相談窓口の充実
② 未治療やかかりつけ医がいない患者等を適切に地域医療に紹介
③ 精神科救急情報センターを介さなくても受診ができる、精神症状の急性増悪や急性発症等の救急受診窓口の充実
- ファストドクター ✕ Hakali 事業提携背景
従来のサービスでは、患者は、いつでも医師による相談が受けられ、相談の結果、医師が対面診療が必要と判断した場合は地域の医療機関への紹介が受けられます。オンライン診療による対応が適切と医師が判断した場合は、1回につき15分〜30分程度のオンライン診療に加えて、必要時には処方薬の宅配が手配され、自宅に居ながら薬を受けることも可能でした。しかし、質の高い医療提供に向けては、ビデオ通話による診察と薬物治療に加えて、一般外来で行われているような心理療法等の支持療法を導入する必要性がありました。
この度のHakali社との連携により、うつ病、パニック障害、強迫性障害、不眠症、薬物依存症、摂食障害といった精神疾患に対しても利用される、本格的な心理療法である「認知行動療法」が提供できるようになりました。Hakali社が提供する、本格的な心のセルフケアが可能なアプリ「Awarefy(アウェアファイ)」には、カウンセリングの現場などでも活用されている「認知行動療法」をベースとした様々な機能が搭載されており、認知行動療法に関する知識を学んだり、憂うつレベルなど今の心の状態を記録したり、自己分析・自己理解をすることで日常生活からこころの不調の軽減を行うことが可能となっています。
本提携は、こころの悩みを抱える患者の増加という共通した課題解決支援に挑む2社をKDDIが仲介し、ヘルステックスタートアップならではの俊敏性と柔軟性による新しい価値創造を期待して実現されました。
- 提携概要
開始当初は、互いのサービスサイト・アプリからバナーでの紹介によって患者が自分の治療法を選択できる環境を整備するほか、医師は必要に応じてAwarefyアプリによる認知行動療法を推奨します。これにより、ファストドクターには心理療法、Awarefyには診療という提供価値が機能として追加される事となりました。
今後も両社がヘルステック企業としての知見を持ち寄り、更なるメンタルヘルス治療の質的向上を目指してまいります。
※Awarefyは医療機器ではなく、特定の精神疾患に対して治療行為を行うものではありません。
※医師による医療相談を含む医療行為はファストドクターが提携する医療機関所属の医師によって行われ、 ファストドクターが医療行為を行うものではありません。
- 各社コメント
株式会社Hakali 代表取締役 小川 晋一郎 様
Awarefyは日常生活の中でこころのセルフケアを行うアプリですが、ご自身で対処しきれなくなったら早期に医療機関にかかる、という行動も広義のセルフケアの一部だと考えています。また、これまでもユーザーさんから「医療機関と連携して欲しい」というお声を多く頂戴していました。今回のファストドクターさんとの連携によって「日常生活ではアプリでセルフケアを行うが、一定以上つらくなったら適切に専門機関にかかる」という体験がスムーズになったことは、大変価値のあることだと考えています。今後ともサービスを磨き、連携を強化してより良いこころのケアの仕組みづくりに貢献して参ります。
KDDI株式会社 ヘルスケア事業推進部 シニアエキスパート 田口 健太 様
この度、ファストドクター株式会社と、株式会社Hakaliの提携を仲介させていただきました。メンタル領域は医師や医薬品による治療行為に加えて、認知行動療法による日常的なケアも重要であり、今回の2社の提携でより総合的な心のケアが提供できるようになると認識しております。弊社が提供するauウェルネスの「日々の健康活動からいざという時の医療体験までを支援する」というコンセプトとも一致した取組として、両社とともに引き続き新しい価値創造を目指していきたいと考えております。
ファストドクター株式会社 新規事業開発室マネージャー 長野 寛輝
メンタルヘルス領域の相談・診療サービスを展開する弊社では初診からのオンライン診療によって、心の不調を感じる方が重症化する前に医療にアクセスできる環境の整備を進めてきました。
Awarefyのデジタル認知行動療法アプリは医師の診察をハードルに感じる方の心のケアのために手に取って頂きたいサービスです。
また、弊社サービスの利用者様にとっても認知行動療法の選択肢もご用意することで質の高い医療の提供を担っていきたいと考えており、今後も利用者様の心のケアをサポートする仕組み作りをしていきたいと思います。
Awarefy
Awarefy は 「心をケアするスキルが身につく」デジタル認知行動療法(※)アプリです。 誰にでも起こりうる「心の不調」に備えるためのセルフケアを、日常の中で手軽に実践できます。 自己理解を深める感情や調子のグラフ化、ネガティブ思考をやわらげるマインドフルネス瞑想、ストレス対処のコーピングリストなど、さまざまな機能を提供しています。
※認知行動療法とは、生活の中で起きている困りごとに対して、主に考えや行動に働きかけることで、問題解決を目指す心理療法です。
・ストアURL: https://awarefyapp.onelink.me/rTTt/lrh2rebw
Awarefy Webサイト: https://awarefy.app/?utm_campaign=fd_awarefy_connected_2211
auウェルネス
KDDIのヘルスケアアプリとして2020年11月からサービス提供開始。
日々の健康活動からいざという時の医療体験までを支援するトータルヘルスケアアプリとして、健康データ管理・チャレンジ機能・エクササイズ・オンライン診療/服薬指導などを実装している。
・アプリダウンロード : App Store または Google Play から「au ウェルネス」と検索
https://wellness.auone.jp/?rf=”fdpress”
・auウェルネスのオンライン診療 :
https://wellness.auone.jp/telemedicine/index.html?rf=”fdpress”
ファストドクター株式会社
ファストドクターは2016年の創業以来、新しい医療の選択肢を社会に提示する存在として、祖業である患者向けサービス(医療相談、救急往診、オンライン診療、訪問看護等)を始めとして、医療機関向けサービス(在宅医を対象にした往診代行事業)、自治体向け事業(地域の医療課題解決のための医療体制構築支援)等、先進的かつ包括的な医療サービスを展開してまいりました。2022年からはテクノロジーを活用した医療DX事業の本格化や大学と協同し医療データの研究・活用などヘルステック企業としての活動の幅を広げています。
所在地:〒108-0014 東京都港区芝4丁目5-10 EDGE芝四丁目ビル3F
設立:2016年8月
代表者:菊池 亮(医師)・水野 敬志
URL:https://www.fastdoctor.co.jp/
【本件に関するお問合せ】
ファストドクター株式会社 広報 田島めぐみ
E-mail:pr@fastdoctor.jp Tel: 090-7843-9782