- 背景
電力不足への懸念が全国的に高まり、省エネルギーへの取り組みが求められるなか、政府は全国の家庭・法人を対象としてできる限りの節電・省エネの協力を要請しています。家庭向け同様、企業向けにも電力需給ひっ迫時における自主的な省エネルギーの取り組みとしてDRへの対応を推進しています。これらを背景に、企業向けにもDRサービスを提供したいという電力会社から当社への問い合わせも増加しています。
- 「SMAP DR Biz」について
「SMAP DR Biz」は、電力会社が企業向けにDRプログラムを展開できるプラットフォームです。家庭向けDRプログラムをベースに、企業向けのユーザーインターフェイス(UI)やプラットフォームを用意しました。家庭向け同様、前日夕方に翌日の節電リクエスト時間帯を、登録いただいている担当者宛にメールで通知します。企業の担当者は翌日並びに節電日当日に、オフィスの使い方や使用していない会議室、執務スペースの消灯を社員に促す連絡をしていただきます。節電量に応じて電気料金を割り引くなど参加企業に対しメリットを付与することで、より大きな節電効果が期待出来ます。
≪企業向けDRの導入メリット≫
1.ピーク時の電力需要をこれまで以上に抑制
企業における電力消費は一般家庭よりも大きいため、行動変容型DRプログラムを企業向けにも提供することで、これまで以上の節電効果を期待することができます。また、政府や大手発電事業者による電力需給ひっ迫要請時間帯のみならず、電力卸取引市場(JEPX)などに連動して発動することができるため、企業へのDRプログラムを実施することにより、仕入れ価格が高くなる時間帯の需要を大きく抑制することが期待できます。
2.企業に対し節電協力を通じた付加価値を付与し、長期的な関係構築が可能
企業向けDRプログラムを実施することで、節電要請に対する協力体制を高めてもらうことが期待できます。また、節電協力に対する付加価値設計を行うことで、企業は節電行動への対価を受け取れるだけでなく、電気使用量を抑えられ、電気料金を安くすることも期待できます。DRプログラムの導入は、電力会社と契約企業との関係強化にも活用できます。
3.ESGなど環境問題に取り組む企業と一緒に地球温暖化防止に貢献
企業へのDRを行うことは、電気使用量を減らし、CO2排出量を減らすことにつながります。多くの企業が参加することで需給バランスの安定化の実現が期待でき、省エネを達成することが可能になります。企業にとってもESGや気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応策として対外的にPRすることが可能になります。
- DRとは
電気は使用量(需要)と発電量(供給)のバランスが崩れると供給が不安定になったり停電を引き起こします。電力会社は電気の使用量を予測しながら発電量を調整し、日々の安定供給を実現しています。電力会社が行う調整に対し、電気の利用者が電気の使い方を工夫して協力することをDRと言います。DRには、下げDR(ネガワット)と上げDR(ポジワット)があります。夏や冬、予想される電気使用量に対して発電量が足りなくなる恐れがある場合に下げDRを発動し、利用者に節電を通じて使用量を下げる行動変容を促します。他方、上げDR(ポジワット)は、春や秋の予想される使用量よりも発電量が多い時間帯に発動されるDRで、その時間帯に積極的に電気を使用していただくよう利用者にピークシフトを促します。
■ENECHANGE株式会社
ENECHANGE(エネチェンジ )は、「エネルギーの未来をつくる」をミッションに掲げ、脱炭素社会をデジタル技術で推進する脱炭素テック企業です。2015年創業、2020年東証マザーズに上場(証券コード4169)し、「エネルギーの4D(自由化・デジタル化・脱炭素化・分散化)」分野でのSaaS事業を中心に急成長を実現しています。当社のルーツは、自由化先進国のイギリス・ケンブリッジでの電力データ研究所にあり、現在もイギリスに子会社SMAP ENERGY LIMITEDを有しており、エネルギーデータの解析技術とグローバルなネットワークが特徴です。
名称 :ENECHANGE株式会社
所在地 :〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル3階
URL :https://enechange.co.jp
■SMAP DRに関するお問い合わせ先
ENECHANGE株式会社 SMAP推進室
Mail:smapbiz.tokyo@smapenergy.com