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■ 人的資本経営におけるパナリットの導入・活用事例
https://panalyt.jp/case/
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「人的資本経営のデータインフラ=パナリット導入によりデータ可視化の正確性・リアルタイム性が向上。データ活用の先に見据えるもの」
■ サマリー
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人的資本経営に資するデータの可視化・活用において、人事・勤怠・給与など人事系システムを横断したデータ集計による正確性とリアルタイム性が最重要課題であった
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パナリットのデータクレンジングおよびデータリテラシー向上サポートにより、正確性・リアルタイム性が2ヶ月で改善。既存の人事システム仕様変更や統一の必要がなく、各データの自動連携により可視化ができることが、導入の最大の決め手
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今後は経営・現場にもデータを民主化し、経営判断を支える戦略人事化を見据える
■ インタビュイー
NECネッツエスアイ株式会社
人材組織開発部
福島 徹 様 (部長)
杉森 真樹 様(統括マネージャー)
中條 貴美 様(グループマネージャー)
小西 元紀 様 (課長:パナリット導入プロジェクトのリーダー)
渡辺 いづみ 様(主任:パナリット導入プロジェクトのメンバー)
■ 目次
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パナリット=人的資本経営を支えるデータインフラ導入の決め手
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導入から2ヶ月でデータの正確性・リアルタイム性・活用性が向上
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今後は経営・現場へのデータ民主化と、戦略人事化を志向
■ パナリット=人的資本経営を支えるデータインフラ導入の決め手
(敬称略)
パナリット:
人的資本経営の推進において、人材組織開発部の皆様はどのように関わられているのでしょうか?
福島:
モノ・カネの領域と同様にヒト(人的資本)の領域でも、経営・事業運営のためにデータに基づく的確かつ迅速な意思決定が経営から求められるようになりました。
人材組織開発部は、人事オペレーションの遂行ではなく、組織・人事戦略策定とそれに必要となるデータの可視化をミッションとしています。
人的資本に関するデータは蓄積されてはきていますが、必要な時に都度工数をかけて集計しており、まだまだ正しく整理・利用されていない状態でした。正確かつリアルタイムに人事データを可視化することで、戦略策定への活用だけでなく、有価証券報告書や統合報告書などのIR対応、より良い経営判断のためのダッシュボード構築、財務および非財務データを連動させて企業価値向上につなげるような「人的資本経営」の推進を目指しています。
パナリット:
これから人的資本可視化システムへの投資可否を検討する企業は少なくないですが、なぜこのタイミングで導入の意思決定をされたのでしょうか?
小西:
人材組織開発部のミッションの達成・実現を支えるためのデータ集計・分析・シミュレーションが必要とされる中で、人事のシステムは、勤怠・給与・人材育成など複数のシステムがあり、これまでは人事データを算出するために各データをエクセルで統合し、時間をかけ何度も確認しているような状態でした。パナリットでは、既存の人事システム仕様変更や統一の必要がなく、各データの自動連携により可視化ができることが導入の最大の決め手となりました。
パナリット:
具体的にはどれぐらいの工数がかかっていたのでしょうか?
小西:
当社ではすでに10種類以上の異なる人事システムを併用していますが、各担当がそこからデータを落とし、エクセルの関数などを用いてデータを統合していました。社内外から様々なデータ提供を求められますし、分母や考え方の違う算出方法などにより、部門内でも重複作業が頻発しており、集計だけでも年間3,000時間以上の工数が割かれていました。
パナリット:
福島様は以前、経営企画部にいらっしゃった際、リソースマネジメントや経営判断に資する人事データを依頼するシーンも多かったかと思います。正確性・迅速性の観点ではいかがでしたか?
福島:
事業ポートフォリオのマネジメントにおいては、人的資源を含むリソースマネジメントが事業運営の最適化のポイントになるため、各種別の人員構成・年齢構成、直間比率、人件費などのデータがあれば、人材マネジメントに有益だと考えていました。ところが従来は、四半期ごとの人員数のような基礎情報を人事部に依頼をして算出してもらうまでに担当者の作業を鑑みて1週間以上の期限を設けているため、タイムリー性に欠けている状況でした。本来は人員数以外のデータも経営判断に活用したかったのですが、データ集計にも負荷がかかるため依頼すること自体もあきらめていました。
パナリット:
すでに各種システムを導入し、管理データも蓄積されていると思いますが、これらのシステムの分析機能では実現できなかったのでしょうか?
渡辺:
以前、他の人事システムなども検討し、トライアルしたことがありますが、まずはデータフォーマットをシステム側にあわせなければならなかったり、権限設定が柔軟にできなかったり、データに関する疑問点もチャットボットやオンライン説明会を通じた対応しか受けられなかったため、タイムリー性や効率化が解消されずに非常に苦労したため、本導入に至らなかったケースもありました。
杉森:
タレントマネジメントシステムは、一個人をどうするかという視点では有用でしたが、組織のリソースマネジメントという視点で KPI の把握や示唆を抽出するには、十分ではありませんでした。
パナリット:
大変なご苦労をされていたのですね。パナリットの導入の決め手は何でしたか?
小西:
圧倒的な決め手は、既存の人事システムの仕様変更や、システムを切り替えて統一する必要なく、データの連携・可視化ができることです。「餅は餅屋」の考え方で、既存の人事オペレーションを効率化するためのシステムと、データ可視化・分析のシステムを棲み分けることが奏功しました。
人的資本経営・開示においては、グループ会社のデータも連結・連携する必要がありますが、各社で別々の人事システムを利用しています。これもパナリットのようにあらゆる人事システムからのデータ連携が可能なツールだからこそ、将来的には連結でのデータ連携・可視化の実現に向けて検討していきたいと思います。他にも、データクレンジングを全面対応してくれること、データの正確性だけでなくリテラシー向上(指標の計算式・適切な解釈・活用方法など)までサポートしてくれることも挙げられます。
■ 導入から2ヶ月でデータの正確性・リアルタイム性・活用性が向上
パナリット:
約5,000名分の従業員データを、約2ヶ月でクレンジングさせて頂きました。このプロセスでは、どのような発見がありましたか?
杉森:
データ可視化における正確性とリアルタイム性が改善したと感じています。人員情報の整合性を検証する過程で、過去に発生していた人事データの入力エラーやミスも発見できました。これまではデータ入力は担当者任せになっており、入力規則がブラックボックスになっていましたが、パナリットのデータクレンジングを通じて実態がつまびらかになりました。今後は開示対応ニーズも増えますし、正確性・再現性を高めるためにも、データ投入のルールを新たに設定するというアクションにもつながりました。
パナリット:
人員数の整合性があわなかった原因の1つに、入社日や退職日に関するデータ入力規則がバラバラだったことも挙げられますね。
小西:
グループ会社間の出向入社・再入社・再雇用など「入社日」だけでも複数のデータ項目を使い分けていることが判明したケースや、「退職日」も定年退職・定年再雇用・雇用延長の場合など複数項目あることで、過去の発令区分に間違いがあるなどの事象も発見されました。
クレンジングにあたっては、人事部内のシステム担当者や、発令担当者などの協力もあり、当社としてのルールも明確になりましたし、今後の運用に向けた気付きも沢山ありました。
パナリット:
データクレンジングによる正確性の担保以外に、パナリットがお役に立てたことはありましたか?
渡辺:
過去にも様々なシステム導入や人事業務も経験しましたが、サポートの手厚さと素早さはパナリットが圧倒的でした。また育休取得率のように開示義務化されている指標についても、目的や解釈に応じて分子と分母の考え方が多様である点や、それを踏まえた自社として採用すべき考え方や示唆を、冷静に指摘・伴走してもらったことで、人事以外の人にも説明できるレベルまでリテラシーが高まりました。
中條:
私は着任してきたばかりですが、パナリットからは他社の事例を共有して頂いたり、様々な人事データの状況に応じた対処方法や考え方を教えて頂けるのが非常に大きなメリットだと感じています。例えば、政府によって定義されている指標の考え方であったり、指標の計算方法が複雑になった場合に、どのように整理して考えるべきかを手助け頂いているおかげで、自分自身の人事データ分析分野への理解が高まっているのを感じます。
■ 今後は経営・現場へのデータ民主化と、戦略人事化を志向
パナリット:
正確かつリアルタイムなデータの可視化が実現できましたが、今後はどのように利用シーンを拡張される予定ですか?
小西:
次の3ヶ月間で(導入から起算して6ヶ月で)、分析からの示唆だしと、それを人事だけでなく、パナリットの柔軟な閲覧権限設定を通じて経営層・事業部長・現場マネージャー層にも活用していただくことで、経営判断にも生かされる状態を目指していきます。並行して、分析スキル向上を通じた人事部門の育成と高度化も狙います。
パナリット:
データを経営や現場にも「民主化」していく上では、どのようなアプローチが有効だとお考えですか?
渡辺:
人事・経営・現場の3パターンで、それぞれの目的意識や用途にあわせ、可視化する指標を取捨選択しようと考えています。
杉森:
まずは3者に対して定期的にインプットを行い、問題意識と関心を持ってもらいます。その上では、当初は見せる内容をあえて絞り、操作にも慣れてきて後からニーズが出てきてから、機能を増やしていくことで定着を図る。どのように「見せる化」するかは、人事の腕の見せ所なので、まずは人事部門内で感度を高めることと、そのための分析スキル向上が肝心です。
パナリット:
初期的に絞って可視化する内容について、何か仮説やイメージはありますか?
杉森:
人員構成やエンゲージメントの時系列推移の他、リソースマネジメントの観点では、稼働状況の可視化が第一歩だと考えています。稼働状況とは、総労働時間に対する生産性と、人的資本ROI の2つで、このバラつきが(人員の種別や時系列によって)大きいという仮説を持っています。これらを可視化した上で、バラつきを平準化するのか、業務そのものをスリム化するのかといった示唆や提案を導くことが、人的資本データを基軸とした経営サポートにもつながると考えています。
パナリット:
今後の活用はどのようなことを見据えていますか。
中條:
有価証券報告書、統合報告書、ヒューマンキャピタルレポートなど、企業としての開示項目は増えていきますので、正しく開示していくこと。また、経営戦略とHR戦略を連動させるためにも、データを活用していくことが求められると思っています。
杉森:
人事データだけではなく、財務データと非財務データと連動した可視化が進むと、データドリブン経営として人事が取り組むことが見えてきます。中期経営計画の実現に向けて、そのあたりの可視化にチャレンジしていきたいですね。
福島:
やはり、冒頭にもお話しましたが、モノ・カネの領域と同様にヒト(人的資本)の領域でも、経営・事業運営のためにデータに基づく的確かつ迅速な意思決定の支援ができるように取り組んでいきたいと思っています。
パナリット:
ありがとうございました。人的資本経営のフロントランナーを支えるデータインフラとして、引き続きご支援できれば幸いです。
◼ 会社概要
社名:パナリット株式会社
所在地:東京都目黒区
代表:小川 高子(代表取締役CEO)
設立:2019年 9月27日
企業URL:https://panalyt.jp
お問い合わせ:hello@panalyt.com (日本語対応)
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■ 人的資本経営におけるパナリットの導入・活用事例
https://panalyt.jp/case/
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※記載情報は、発表日現在のものです。情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。