今年度の実証実験とその背景
高齢者の閉じこもりを、メタバース空間上の交流で解消につなげる!
町職員・訪問相談員が高齢者を訪問し会話する中で「孤独で不安な気持ちを抱える高齢者の増加」を実感している。特にコロナ禍により人が集まる機会が減少し、閉じこもってしまうケースが増えており、心身の健康不安につながる事が危惧されている。
その課題をメタバースを活用した相互コミュニケーションツールにより、仮想空間上での交流の場を提供。さらに、高齢者同士だけでなく、中学生との交流も行うことで、メタバースへの拒否感や、消極的な気持ちを取り除くことができ、課題の解決に大きく寄与すると考える。直接人と会って話すことのない空間だからこそ、気楽にコミュニケーションを取ることができ、「外に出て人と会話しようと思う前向きな気持ちの醸成」につなげていく。
運営体制の自走化に向けた教育研修支援の一環として、地元の中学生にメタバースと本町の高齢者の課題について学習させ、「閉じこもり解決ワークショップ」を開催。優秀アイデアについては実証も行う。
企画内容
-
「めたばあす課 」運営支援
行政職員、高齢者専門員、民間等で構成する協議体を開設します。
-
情報可視化と受入体制整備
課題抽出と解決ビジョンの策定、事業者受入態勢の整備をします。
-
実証実験スキームの構築
簡易実証の実施と実証実験における実証フィールド確保します。
-
自走化に向けた教育研修支援
事業化に向けて、人材育成研修を実施します。
<苓北町概要>
苓北町は熊本県に点在する天草諸島のうち、天草下島の北西端に位置し、江戸時代の末期まで天草の政治、経済、文化の中心として繁栄した地である。また、雲仙天草国立公園の指定を受け、美しい自然環境に恵まれている。近年は急速に少子高齢化が進行し町の大きな課題の一つとなっている。
過疎地域である一方で、2009年度から開始した地域情報通信基盤整備推進等により町内全域に光ファイバー整備がされるなど、デジタルインフラの構築が進む町でもある。
ふるさと財団とLIPモデル事業
本事業を支援いただく「ふるさと財団」は、地域の持続的な発展と地域の魅力向上を目指し、地域イノベーションを支援するために設立された公益財団法人です。地域イノベーション連携(LIP)モデル事業は、ふるさと財団が地方自治体と連携して展開している取り組みです。本事業を通して、地域内の様々な関係者が連携して地域の課題解決や新たな価値創造が取り組まれています。
<今年度の成果目標>
令和5年度はメタバース連動型エイジテックサービス創出事業の事業スキームを構築する。具体的には、事業計画に沿って、今年度のテーマに対する具体的な課題を整理、小規模実証と効果検証を行った上で、連携事業者や大学機関等を選定し、次年度からの事業を実施するための工程作成を行ういます。
なお、本格的な実証実験は令和6年度以降の実施をめざす。実証実験の連携企業・大学機関等への補助金については、国の補助金活用も検討しています。
<イノベーションマネージャーより>
「このたび苓北町のイノベーションマネージャーに就任しましたparalreal株式会社の大仁田です。
本町出身である私が、町の課題解決に尽力できることを嬉しく思います。過疎地域でありながら、全家庭にデジタルインフラが整備されていることを優位性に、デジタルデバイドが進む地域での高齢者メタバース事業実証実験モデルが今後、他の地域でも展開いただけるよう様々なチャレンジをしていきたいと思います。」
_______________________________________
paralreal(パラレアル) について
会社名:paralrea株式会社 代表取締役 大仁田 英貴
所在地:福岡県福岡市中央区天神2-4-11-3F
事業内容:XR・メタバースの企画マネジメント事業
_______________________________________