7回目となる今回の調査では、SXの現状、およびデジタル・トランスフォーメーション(以下 DX)がサステナビリティの実現にどう寄与しているかをオックスフォード・エコノミクスと協力して調査し、その結果からSXの4つの成功要因を抽出するとともに、産業別のデジタルを活用したSXの取り組み状況と2025年から2030年にかけての見通しを分析しました。
当社は、この調査から得た洞察や知見を積極的に活用して、サステナブルな世界の実現を目指す「Fujitsu Uvance」(https://www2.fujitsu.com/jp/uvance/)によって、様々な課題の解決にお客様とともに取り組んでいきます。
※「Fujitsu Future Insights グローバル・サステナビリティ・トランスフォーメーション調査レポート 2023」は以下のURLからダウンロードできます。
【 背景 】
気候変動や地政学的な緊張などといった環境や社会に関するサステナビリティの課題が複雑に絡み合うなかで、それらの課題がビジネスに及ぼす影響や、企業の対策がこれまで以上に重要視されています。そこで当社は、企業のSXに向けた取り組みの実態や、SXを推進する企業の成功要因などを明らかにするため、オックスフォード・エコノミクスと協力して本調査を行い、その結果を公開しました。
【 調査サマリー 】
1. SXの現状
本調査の結果、SXの実現に向けて組織能力を高め、戦略を実践し、かつ成果を創出するサステナビリティ・リーダー企業は、全体の8%に留まっていることが浮き彫りとなりました。その理由として、多くの経営者は、環境や社会に価値をもたらす事業への変革を重要課題と捉えている一方で、課題の複雑さや規模の大きさから変革の推進が困難と考えており、本格的なSXの取り組みに至っていないことが判明しました。
2. SXの4つの成功要因
本調査を通じて、サステナビリティ・リーダー企業に共通する特長と取り組みを精緻に分析し、SXにおける以下の4つの成功要因を抽出しました。
1. サステナビリティを志向したパーパス(企業の存在意義)に基づく経営
2. 人材育成や、ダイバーシティとインクルージョンの促進などにより顧客、従業員の共感を醸成
3. サステナビリティとビジネスの一体化
4. サステナビリティとデジタルを相互連携させて取り組むツイン・アプローチの推進
例えば、パーパスに基づいて事業の改善や撤退、新規事業開発を実行している企業は、サステナビリティ・リーダー企業では89%であるのに対して、リーダー企業以外では45%に留まっていました。
3. テクノロジーが加速するSX
本調査を通じて、サステナビリティ・リーダー企業はDXに積極的に取り組み、デジタル技術に関する高い組織能力を有することが判明しました。例えば、サステナビリティ・リーダー企業の84%はDX関連スキルを持った従業員を有し、79%がアジャイル開発のような手法を活用しているほか、78%がデータやデジタル技術を活用したビジネスプロセス変革に取り組んでいます。
また、本調査では、デジタル化によるSXを推進するために8割のサステナビリティ・リーダー企業が重要視している、自動化、エクスペリエンス、イノベーション、レジリエンス、トラストの5つの領域における産業別の取り組み状況と、2025年から2030年にかけての見通しを調査しました。その結果、例えば、回答企業の約3分の2が業務の自動化や従業員の生産性および体験価値の向上を目的にAIを活用しているほか、回答企業の42%が、2030年までに自社業務の半分以上が人とAIがコラボレーションして行うようになると予測していることが判明しました。
【 調査概要 】
1. 実施時期:2023年1月
2. 調査対象国:オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、日本、シンガポール、スペイン、イギリス、アメリカ
3. 調査対象者:従業員数500名以上、前年度売上100億円以上の企業に属する経営層および意思決定者(1企業につき1名のみが回答)
4. 調査方法:オンラインによる無記名のアンケート記入(1,800名)およびインタビュー(22名)
5. 「Fujitsu Future Insights グローバル・サステナビリティ・トランスフォーメーション調査レポート 2023」の詳細は、次のサイトからダウンロードできます。
URL:https://www.fujitsu.com/jp/vision/insights/sustainability-transformation-survey-2023/index.html
【 商標について 】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
【 注釈 】
(注1) サステナビリティ・トランスフォーメーション:
環境、社会、経済により良いインパクトを与えるためにビジネスを変革することを意味する。例えば、継続的なモニタリングによるエネルギー使用量やCO2排出量の削減、エンドツーエンドのトレーサビリティの導入による廃棄物の削減などが挙げられる。
【 関連リンク 】
・「Fujitsu Technology and Service Vision」(日本サイト)
・「Fujitsu Technology and Service Vision」(グローバルサイト)
以 上
【 当社のSDGsへの貢献について 】
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。富士通のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。
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