県内各地での清掃活動や県民への啓発、テレビ番組の制作など、海洋ごみ削減に向けてさまざまな事業を展開する「海ごみゼロ大作戦!in石川」。2023年度のキックオフとなるイベントを石川県立図書館で開催します。海洋ごみの現状を学ぶ展示コーナーや、海洋プラスチックを活用したアート体験、海の専門家らが出演するステージイベントなど、海を知り、海に触れて、海洋ごみを学ぶイベントとなりました。
司会を務めたのは、「海ごみゼロ大作戦!in石川」を共同で運営するMRO北陸放送の牛田和希アナウンサーと石川テレビ放送の向山侑希アナウンサーです。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催したものです。
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イベント概要
日時 |
2023年6月4日(日)12:30~16:00 (参加無料) |
会場 |
石川県立図書館 石川県金沢市小立野2丁目43-1 |
アクセス |
JR金沢駅からバスで約30分 北鉄バス「石川県立図書館」または「崎浦・県立図書館口」で下車 |
プログラム |
<海洋ごみの学習ゾーン> ●学習コーナー(開催時間内) 海に関する書籍コーナーを設置 <体験・参加> ●クイズ大会(13:00~13:30) 参加者が海洋ごみ関連の問題にチャレンジ。正解者にはプレゼント有。 ●ワークショップ(13:30より30分間隔で開催) 海洋プラスチックを活用して万華鏡をつくろう ●講演「南極を通じて考える地球/環境問題」(14:00~15:00) 講師 一般社団法人ラタスクラブ 代表 中川 亨氏 ●南極ブース(開催時間内) 南極大陸で採取された氷の展示、 南極観測隊「しらせ」で自衛隊が着用した防寒着の展示 (防寒着は展示のほか、参加者による試着も可能です) |
参加人数 |
約350人 |
協力団体 |
ラタスクラブ / カエルデザイン |
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親子で学ぶ!海洋プラスチック問題
イベント当日は多くの親子連れが来場。一番の盛り上がりをみせた『海ごみクイズ』は5問・3択で出題され、楽しみながら海洋問題について学べるコンテンツとなりました。
【問題例:海に増え続けるプラスチックごみはこのままいくと海に生息する魚の量よりも上回ってしまうと言われています。それは何年に起こると言われているでしょうか。】
また、「南極の氷」の展示や海洋プラスチックごみを利用した万華鏡づくりにも多くの人が訪れました。学びの要素を多くしながらも、子どもも楽しめるコンテンツを入口にすることで、海洋ごみ削減に向けた意識やアクションを多くの人と共有することができました。
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南極を通じて考える地球・海洋環境
ラタスクラブ代表 中川 亨さんによる講演が行われました。中川さんは、元海上自衛官で南極を3度訪れた経験があります。南極観測船「しらせ」で2度、退官後にも東京海洋大の練習船のコック長として南極行きを果たしています。講演では、南極の海でもマイクロプラスチックが見つかっていること、日本だけではなく世界中の海でマイクロプラスチックが問題となっていて、海ガメ、クジラなどの海洋生物に影響が出ていることをイラストや映像を使って紹介しました。
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参加した子ども・保護者からの声
・日頃からプラスチック(ごみ袋)を使わないようにしているが、改めて気を付けていこうと思った。(保護者)
・南極の氷に触れることができてうれしかった。(子ども)
・学校の授業でSDGsや環境問題を学んでいる。自分たちが日ごろからもっともっとプラスチックごみを出さないようにするなど気をつけていかなくてはと思った。(小学生 高学年)
<団体概要>
団体名称:海ごみゼロプロジェクトin石川実行委員会
URL:https://www.mro.co.jp/blogs/umigomizero/
活動内容:日本財団が行う「海と日本プロジェクト CHANGE FOR THE BLUE」の一環で、MRO北陸放送と石川テレビ放送が事務局として石川県内で取り組むのが「海ごみゼロ大作戦!in石川」。
海に囲まれた石川県において、本事業では清掃活動やメディアによる啓発などを通して、県民ひとりひとりが海洋ごみの問題を「自分ごと」としてとらえるよう展開します。
CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。