アフターコロナ時代、8割のITエンジニアが転職先のリモートワーク不可に「意向度低下」。企業に求められる新たな期待とは?

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ITコンサルやエンジニアの人材紹介を行う株式会社ギークニア(代表取締役社長:齋藤 理)は、ITエンジニアの働き方と仕事環境についての新たな視点を提供することを目指し、独自のリモートワークに関する意識調査(※)を実施いたしました。イーロン・マスク氏から「道徳的に間違っている」との意見が出されるなど、経営者からは評価が分かれるリモートワークについて、実際に働くITエンジニアたちはどのように考えているのか、企業に求めるものなど、その実態を明らかにしている調査となります。

■ サマリー

  • 調査結果1:今年に入り、ITエンジニアのフルリモートワークの割合は半減(全体の6割→3割に)

  • 調査結果2:8割のエンジニアは、パンデミック収束後の世界でもリモートワークの継続を望む

  • 調査結果3:リモートワーク環境での会社への新たな要望:①リモートワーク補助・手当 ②柔軟な勤務形態・制度 ③円滑なコミュニケーションができる仕組み ④評価・管理体制の適正化 など

  • 調査結果4:エンジニアのキャリア選択にリモートが与える影響。転職先がリモートワーク不可の場合、8割のエンジニアが「転職意向度が下がる」!

■ 調査結果1の詳細:今年に入り、ITエンジニアのフルリモートワークの割合は半減(全体の6割→3割に)

「Q. コロナ禍(2022年)では、週に何日リモートワークをしていましたか?」「Q. 現在、週に何日リモートワークをしていますか?」に対する回答結果「Q. コロナ禍(2022年)では、週に何日リモートワークをしていましたか?」「Q. 現在、週に何日リモートワークをしていますか?」に対する回答結果

リモートワークの頻度をきく質問では、週に「5日以上」と回答したフルリモートワークのITエンジニアの割合が、コロナ禍(2022年)と現在(2023年)で、全体の6割から3割と、半減していることが分かりました。

パンデミックが収束し、働き方が、以前の形に戻ってきているといえます。

■ 調査結果2の詳細:8割のエンジニアは、パンデミック収束後の世界でもリモートワークの継続を望む

「Q. コロナ収束後も、リモートワークを続けることを希望しますか?」の質問では、8割以上のITエンジニアが「希望する」と回答しました。


「リモートワークを希望する」と回答した人のコメントでは、「通勤時間に時間や体力を奪われないのが助かる」「仕事に集中できる」といった自身のパフォーマンスやワークライフバランス等に関する理由が挙げられました。


一方で、「リモートワークを希望しない」と回答した人のコメントでは、「自分が若手なので直接指導してもらいたい」「仕事の進捗報告や確認がしにくい」といった管理・教育面での理由が挙げられました。


<「希望する」と回答した人のコメント>

  • 通勤に時間と体力を奪われないのは非常に助かるからです。(40代・男性)

  • 会社より自宅の方が仕事に集中出来るから(40代・女性)

  • コロナ禍以前から家庭の事情でリモートワークを開始しており、コロナ禍を機に打ち合わせも含めて完全リモートでの対応にしたため、今後も継続していきたい。(30代・男性)

<「希望しない」と回答した人のコメント>

  • まだ知識も経験もないので、先輩に直接指導してもらいたいからです。(20代・男性)

  • 急ぎの社内でのトラブルにリモートでは対応できないものが多くあり、半リモートでも辛かった(30代・男性)

  • 仕事の進捗の報告や確認がしにくかったり、相談などがしにくかったためです。(50代・男性)

■ 調査結果3の詳細:リモートワーク環境での会社への新たな要望:①リモートワーク補助・手当 ②柔軟な勤務形態・制度 ③円滑なコミュニケーションができる仕組み ④評価・管理体制の適正化 など

「Q. リモートワークをする上で、会社に期待することは何ですか?(環境・制度・体制など)」の質問では、①リモートワーク補助・手当 ②柔軟な勤務形態・制度 ③円滑なコミュニケーションができる仕組み ④評価・管理体制の適正化 についてのコメントが多く挙げられました。


<「①リモートワーク補助・手当」に関するコメント>

  • 在宅手当、環境整備、ネット代を負担してほしい。(30代・女性)

  • リモートワークに必要なものを買う場合には手当を出してほしいし、電気代なども補助してほしい(30代・男性)

<「②柔軟な勤務形態・制度」に関するコメント>

  • 決まった日ではなく、ある程度こちらでリモートの日を計画して組めることです。(30代・男性)

  • 裁量労働制にして、いつ休憩時間をとるかという判断にプレッシャーをかけないでほしい。(20代・男性)

  • 請求支払いや出張精算、その他社内稟議における紙媒体での手続きを減らしてほしいと思います。紙媒体での手続きをするために出社しなくてはならないためです。(40代・男性)

<「③円滑なコミュニケーションができる仕組み」に関するコメント>

  • コミュニケーションを円滑にするために効果的なITツールを導入してほしいです。(20代・男性)

  • 上司や同僚と円滑にコミュニケーションがとれる環境づくりの構築やスタッフの意識づけの教育制度の強化を期待します。(40代・女性)

<「④評価・管理体制の適正化」に関するコメント>

  • リモートワークでの成果や貢献を客観的に測定してほしいです(30代・男性)

  • 必要以上の監視や利用機器の制約をかけないこと(40代・男性)

  • リモートワークを希望しても社内評価に悪影響が出ないようにして欲しいです。現状だとリモートワークを希望すると少しマイナス評価を受けるような風潮が社内にあるので、この点が改善されると嬉しいです。(30代・男性)

<その他、「社風や理解」に関するコメント>

  • リモートワークの理解や社風の変化(40代・男性)

  • 環境面も然りなのですが、一番重要なことは、「テレワークは選択肢の一つ」という考え方を基本とすることです。出社とテレワークは優劣ではなく、使い分けをするという思想が理想的です。未だ、「テレワークは家庭の事情を抱える特別なケース」という風潮のある職場もありますが、段々と無くなれば良いと思います。(40代・男性)

■ 調査結果4の詳細:エンジニアのキャリア選択にリモートが与える影響。転職先がリモートワーク不可の場合、8割のエンジニアが「転職意向度が下がる」!

「Q. 転職をするとして、転職先がリモートワークを不可にしていた場合、転職意向度は下がりますか?」の質問では、8割のITエンジニアが「はい」と回答しました。

「Q. 転職をするとして、転職先がリモートワークを不可にしていた場合、転職意向度は下がりますか?」に対する、20代〜50代の回答結果「Q. 転職をするとして、転職先がリモートワークを不可にしていた場合、転職意向度は下がりますか?」に対する、20代〜50代の回答結果

また、年代別でみると、20代〜40代では「はい」が8割を超える結果となりました。

意外にも、働き盛りの40代が最も望んでおり、50代となると逆に半数程度は「いいえ」と答えています。

こうしたことから、採用難易度が上がるエンジニア採用においては、多少なりともリモートワークを許容できる勤務体系とするか、戦略的に50代を取りに行くことが重要であることがわかります。

<「はい」と回答した人のコメント>

  • リモートワークでこそスムーズに行える仕事が多くあり、認めてもらえないなら転職するつもりはありません。(30代・男性)

  • 通勤しないワークスタイルに慣れてしまったので、今さら通勤したいと思えない。通勤に使う時間と体力があったら他のことに使いたい。(30代・女性)

  • 子供の保育園の送り迎えがあり、年内に第二子が誕生するため、育児に関わる時間を得たい。(40代・男性)

  • リモートワークが不可というと働き方の多様性に対して意識が低いのではと感じてしまうからです。(40代・男性)

  • エンジニアの採用にはもはやリモートワークは必須かと思います。対面でしかコミュニケーションが取れないのは、現代の作業環境/スキルとしては問題があるように思えます。(30代・男性)

<「いいえ」と回答した人のコメント>

  • 勤務条件や福利厚生、給与などが重要と考えているので(転職意向度が)下がる事はないと思います。(30代・女性)

  • 勤務先の環境が整っており、フレックスのような制度があればリモート不可でも気にならない(30代・男性)

  • 給与や業務が望んだものになり、自己実現できるのなら特に問題ない(40代・男性)

  • リモートワークではオフィスでのようなチームワークが生まれにくく、時折、孤立感を感じることがあったため、今後も引き続きオフィスワーク主体の会社で仕事をしたいと思っています。(50代・男性)

■ 【ギークニアとは】全員が元エンジニアのITコンサルやエンジニア人材紹介会社

ギークニアは、代表齋藤を含む全員が元エンジニアの即戦力層IT人材専門の転職支援エージェントです。

私たちは、「ギークの楽園を創造する」ことを使命とし、ITエンジニア、ITコンサルタント、DX推進人材、データサイエンティスト、プロダクトマネージャーなど、IT専門職に焦点を当て、彼らの「愉快でなめらかなキャリア」の実現をサポートしています。


私たちの信念は、良い環境で働く優れたエンジニアが増えることが、日本に次のイノベーションの波をもたらすというものです。このビジョンに共感する企業様を中心に、IT人材の採用支援を積極的に行っています。


エンジニア人材の最適な紹介をお求めなら、ギークニアへ。私たちは、IT人材と企業を結びつけ、成長を牽引します。


<代表取締役 齋藤 理 プロフィール>

リクルート、人材ベンチャーで、2度のIPOを経験。2度の創業を経験。現在は、年間約1000人のエンジニアと面談を自ら行う。GCS認定コーチ。


早稲田大学大学院でコンピューターサイエンス・AI領域で修士号を取得後、リクルートに入社。エンジニアを4年経験した後、企画担当・プロダクトマネージャーして、「ゼクシィnet」 の立ち上げや、リクナビの企画担当、レジュメ・プラットフォーム「OpenES」の立ち上げなどを行う。

リクルートIPO後、2014年より人材ベンチャーであるクックビズにジョイン、メディア・開発部門の責任者に。DXを駆使し、3年で800%以上の売上成長に貢献、同社は2017年に東証マザーズ上場。

2019年、データで意思決定を支援する企業Hakaliを共同創業、取締役COO として、メンタルケアアプリ「Awarefy」のマーケティング等を管掌しながら、エンジニア特化の人材紹介事業を立ち上げる。

2022年、ギークニアを創業。自身もエンジニアとして働きながら、人材紹介を行う。

※「ITエンジニアとリモートワークに関するアンケート」調査概要

調査期間:2023年4月28日~2023年5月11日

調査機関:自社調査

調査対象:ITエンジニア

有効回答数:211

調査方法:インターネット調査、自社転職相談者へ調査


■ 本件に対するお問い合わせ先

株式会社ギークニア

Email:contact@geekneer.com

URL:https://geekneer.com/
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