【新刊】元厚生労働省事務次官 村木厚子さんが語る〜格差をなくす近道は「おたがいさま」の支え合い

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自治体事業「ブックスタート」を全国規模で推進する NPOブックスタートは、「子ども・社会を考える」プロジェクトの一環として2022年2月にオンラインで開催した、元厚生労働省事務次官 村木厚子さんの講演録を刊行しました。

「社会の課題、みんなでいっしょに考えましょう」 
国家公務員として、女性や障害者の社会進出に尽力してきた村木厚子さん。子育ての孤立や広がる格差などは、社会課題とされながらも解決への見通しがつきません。 

行政の中枢から離れて活動の幅が広がった今だからこそ、村木さんが提案するのは、立場を越えて市民がゆるやかにつながり合うこと。みんなで一緒に考えること。それは自身の子育て経験と、自ら足を運んで地域の声を聞く中で学んだ「おたがいさま」の精神から得た答えでした。変化のスピードが一層加速する時代、異なるものたちとつながる力はさらに重要となると問いかけます。 
また、自治体が実施するフックスタート事業も、絵本を介して親子と地域をつなぐ事業であり、また行政内部を横連携でつなぐ事業でもあると語ります。 

【著者プロフィール】
村木 厚子(むらき あつこ)
 
1978年、労働省(現・厚生労働省)入省。女性や障害者政策などを担当。2009年、郵便不正事件に巻き込まれるが、翌年無罪が確定し復職。2013年から厚生労働事務次官。2015年退官。津田塾大学客員教授。伊藤忠商事株式会社社外取締役。困難を抱える若い女性を支える「若草プロジェクト」代表呼びかけ人。累犯障害者を支援する「共生社会を創る愛の基金」顧問。

<目次> 
■仕事・子育て・絵本のこと
子どもの頃から本に助けられてきた/仕事と子育てに奮闘/わが子との絵本の思い出/仕事と子育てを両立する上で大切なこと
■社会課題の解決に向けて
孤独な子育て環境に必要なものとは/困っている人を社会資源につなぐ「伴走型支援」/たくさんのものに少しずつ頼れることが本当の「自立」/各自が得意分野で力を発揮する
■みんながそれぞれにできることを
社会課題の解決は誰がやるのか/官民・民民連携による地域づくり/誰かのために何かができると、人は強くなれる/困難に遭遇した時に役立つ心の持ち方
■異なるものとつながる力
変化の速い時代を生きるために

編者 NPOブックスタート(特定非営利活動法人ブックスタート) 
独立・中立的スタンスから日本の「ブックスタート®」を推進する民間の非営利組織。活動が生まれたイギリスの取り組みを日本に紹介し、活動を将来的に継続して推進するため2001年4月に発足。2002年1月に東京都から認証を受けNPO法人となる。自治体のブックスタート事業立ち上げや実施の充実を支援する各種事業(研修、相談対応、各地の情報収集と発信など)を全国規模で行う。
子どもたちが健やかに成長する社会の実現のため、「子ども・社会を考える」プロジェクトや、絵本のひとときの楽しさを伝える「いっしょにえほん」プロジェクトなど、ブックスタート事業から派生した取り組みも行う。また、Global Network for Early Years Bookgifting(幼い子どもたちに本を贈る活動の世界的なネットワーク)に参画し、世界に向けて日本の取り組みを発信している。https://www.bookstart.or.jp/

ブックスタートとは 
0歳児健診などの機会に、絵本をひらく楽しい「体験」と「絵本」を「すべて」の赤ちゃんにプレゼントする活動。赤ちゃんにとって絵本は、読むもの(read books)ではなく、読み手と共に楽しむもの(share books)という趣旨のもと、行政と市民が協働する自治体の事業として全国で行われている。

書籍情報 
書名:「社会・子どもを考えるシリーズ 講演録 つながりあう力 〜官民協働で社会をつくる〜」
著者:村木厚子
発売日:2023年4月10日
定価:770円(本体700円+税10%)
判型:A5判
ページ数:52ページ
ISBN:978-4-902077-16-2

お求めは NPOブックスタートオンラインショップ 
https://bookstart.theshop.jp/

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