オリエンタル技研工業 有害化学物質、CO2などワークプレイスの空気環境のリスクを見える化し改善を促す空気のDXシステム「センシングユニット カナリア」の販売を開始

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研究環境の構築を手掛けるオリエンタル技研工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長/CEO:林正剛)は、室内空気環境などを見える化する新しい空気のDXシステム「センシングユニット カナリア」を開発しました。

ウェルビーイングや感染症対策などへの配慮の観点から、「室内空気質 (IAQ:Indoor Air Quality)」への関心が高まっています。カナリアでは健康や生産性に影響を与える「温度」、「湿度」、「CO2」、「PM2.5」、「総揮発性有機化合物(tVOC)」の5つの室内空気質要素を高精度にモニタリング。測定値が設定した閾値を超えると表示と音声で警告し、効率的に空調管理・換気などのリスク抑制のためのアクションを促すことで、安全・快適な室内環境の維持に貢献します。

2023年2月予約開始、2023年3月より順次出荷を予定しています。

 

製品の詳細はこちら:https://www.orientalgiken.co.jp/latest_products/kanaria.html

注目が高まる「室内空気質 (IAQ:Indoor Air Quality)」

 

「室内空気質 (IAQ:Indoor Air Quality)」とは空調・環境関連の業界で使われる用語で、温度、湿度、二酸化炭素、清浄度など、人を取り巻く空気の質を健康や快適さの視点から評価する指標です。内装や建材の影響により、室内の汚染物質濃度は一般的に屋外の2〜5倍高いとされています。加えて「空気」は1日のうちに人が最も多く体に取り入れる物質(空気:18kg/人、水:1.2kg/人、食料:1.3kg/人)で、人が生涯で摂取するものの83%は空気とされており、健康に影響を与える因子を多く含んでいることから、これまでもさまざまな調査等で病気や死亡率の高さとの相関が示されています。

近年のウェルビーイングへの関心や、新型コロナウイルスの影響により、IAQへの関心はさらに高まりを見せており、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点からも適切なIAQの評価・維持管理は重要な経営課題の一つにもなっています。
 

 

「IAQモニタリングユニット “カナリア”」の特徴
 

  1. 5つの空気質要素を高精度に同時モニタリング・記録
  2. 置くだけですぐにワークプレイスの見守りを開始
  3. 異常時には音声と画面表示でお知らせ
  4. WELL環境モニタリング対応

1) 5つの空気質要素を高精度に同時モニタリング・記録
温度、湿度、CO2、PM2.5、tVOCを高精度にモニタリングすることが可能です。また、一般的なモニタリングデバイスは小型で別の管理画面などでしか数値がわからないものが多くありますが、本システムは内蔵のモニターで数値をリアルタイムに表示します。

 

モニタリングしたデータは内蔵メモリーに記録され、別途USBを接続してCSV形式で取り出すことも可能です。

2) 置くだけですぐにワークプレイスの見守りを開始
本体設置の際は、特別な設定、配線工事は不要で、コンセントにつなぐだけですぐに使用開始できます。コンパクトで置き場所を選ばず、カナリアを模した暖かみのある木製の外装と、エイジング感のあるカッパー色(スチール製)の外装から選択可能で、インテリアにも馴染むデザインとなっています。

3) 異常時には音声と画面表示でお知らせ
モニタリング対象が閾値を超えた際に、音声と画面表示でお知らせするとともに、換気などのアクションを促します。

4) WELL認証環境モニタリング対応
WELL認証(WELL Building Standard®)は、米国発の建物やオフィスなどにおける人々の健康とウェルビーイングに焦点を合わせた性能評価システムです。
「健康経営」「ESG投資」といった課題の打ち手を求める企業・経営者が増えていることやグローバル基準の「感染症対策」を必要とする施設運営者が増えていることから近年注目されており、世界97ヵ国で23,000以上のプロジェクト登録がなされています。(2021年6月時点)
「WELL認証」の評価項目は全部で10のコンセプトで構成されており、その一つである空気質のモニタリング項目では、性能要件を満たした室内空気質センサーの設置が求められています。
「カナリア」はその性能要件を満たすことはもちろん、本機単独でのデータ記録が行えるため、提出用のデータ出力にも対応。また、センサーの交換を毎年実施するメンテナンスパッケージもご用意しております。
 

 

測定データを元に、空気のプロが最適なソリューションをご提案
さまざまな有害物質や温湿度・清浄度など、高度な空気環境の制御が求められる研究環境の構築と、稼働後の安全な維持管理で培ってきたノウハウを元に、「カナリア」で取得したIAQデータを空気の専門家が分析し、改善・維持管理のための最適なソリューションを提供いたします。
国家資格者によるIAQの精密調査や改善のためのコンサルティング、対策設備の導入と維持管理、さらには建築・空調システムの設計・施工まで、ワンストップで空気環境の改善を実現します。

今後の展望:「見える化」から「スマート化」へ

 

空気環境対策を一時的なものとせず、理想的な状態を維持できるよう、リスクを見える化し、改善を促す新システム「カナリア」および関連サービスの導入を推進し、安全で快適なワークプレイスづくりに貢献すると共に、更なる利便性追求のためのシステム・サービス開発を加速化します。
現在コネクテッド化に向けた開発に取り組んでおり、多数のワークプレイスにおける空気環境の一元・遠隔管理や、各種空調設備などと連携することで、検知したリスクに応じて設備の設定を自動で変更するなど、省エネルギーとウェルビーイングの推進に貢献するスマートソリューションのリリースや映像や音声によるコミュニケーション機能の実装を予定しております。

製品の詳細はこちら:https://www.orientalgiken.co.jp/latest_products/kanaria.html

オリエンタル技研工業株式会社
オリエンタル技研工業は、研究環境の構築を総合的にプロデュースするエンジニアリング企業です。「ひらめきの瞬間をつくる」をパーパスとして掲げ、建築的・空間的に魅力の乏しい日本のラボラトリーにおいて研究者の行動に働きかけ、交流や気づきを生みだす建築、空間、設備、イノベーションカルチャーづくりに挑戦しています。研究環境に潜むさまざまな課題に対するソリューションと、研究者の潜在意識に触れるプロダクトやデザインを通じて、日本の技術革新に貢献します。

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