今回の資金調達は、Safar Partnersが主導し、Horizons Venturesや独Merck KGaAのベンチャーキャピタル部門であるM Venturesなどが他の投資家として参加しました。
コランダム・システム・バイオロジーの代表取締役社長 大竹秀彦は、今回の出資の決断について、「人類と微生物との関わり方を刷新することを目指すコンチェルトには、頼もしい未来があり、その可能性は計り知れないと思います。」と述べています。「すでに、微生物が人の健康にもたらす恩恵を活用するアプローチで、コンチェルトは具体的な成果を挙げており、それら研究・開発の後押しをできることを大変嬉しく思います。」
Ensemble No.2(ENS-002)は、コンチェルトが開発した最初の微生物製品で、皮膚のマイクロバイオームを回復させるよう設計されています。「ENS-002は、黄色ブドウ球菌の病原性を抑制することで、湿疹の発症頻度と重症度を低下させる可能性があります。」と、コンチェルトの最高科学責任者であるJared Kehe博士は説明しています。
ENS-002の製品名は、最適なパフォーマンスを発揮する微生物の組み合わせ(アンサンブル)を発見するというコンチェルトの思想に由来しています。これは、コンチェルトの研究開発の基盤プラットフォームである「kChip」が実現可能にする、非常に迅速な表現型スクリーニングによって行われます。コンチェルトの研究の中核となるkChipは、Kehe博士とコンチェルトCEOのCheri Ackerman博士によって発明されました。
Ackerman博士は以下のように述べています。「コランダム・システム・バイオロジーと新たな投資家からの出資により、皮膚の病気に対する最初の製品に加え、微生物の生態系の機能不全に根ざした幅広い問題を積極的に検討することができます。また、ヘルスケア、農業、家庭用品など多様な産業を変革する可能性のある一連の微生物のアンサンブルを発見するために協力できるバイオテクノロジーや製薬企業を探す道も広がりを増します。」
コンチェルト・バイオサイエンスは、2020年に米国マサチューセッツ州ケンブリッジで、Ackerman博士、Kehe博士、Bernardo Cervantes博士が共有する微生物生態学の謎を解明することへの情熱の下に、3人によって設立されました。
2020年に東京で発足したコランダム・システム・バイオロジーは、ビジネスアドバイザー、投資家、アナリストで構成され、マイクロバイオームを、人間の健康と生活の質を高めることができる次世代ライフサイエンス技術を解き明かすための重要な分野であると位置づけています。