れんぎょう茶の魅力を広めたい!農業DAOが生み出す資金調達の新たなスキームとは

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ほうれん草の6倍以上のポリフェノールを含む健康茶であるれんぎょう茶。自然な甘味が美味しく、ノンカフェインであらゆる人におすすめできるお茶です。そんなれんぎょう茶の生産組合では担い手不足やプロモーション資金の不足などの課題を抱えていました。FOCUS株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:加田密)は、OUCHI DAO(代表 河﨑純真)と連携し、NFTを活用した農業DAOという全く新しいスキームで、この課題に立ち向かっています。連翹研究会企業組合であり、れんぎょう茶の販売責任者(代表 小川奏子)さんとFOCUS株式会社の加田密CEOに今回のプロジェクトについて対談していただきました。

れんぎょう茶販売(代表 小川奏子)れんぎょう茶販売(代表 小川奏子)

 

 

  • 紫雲寺町の町の花として定着したれんぎょう

-れんぎょうってそもそもどういう植物なんですか

小川:4月になると美しい黄色い花をつける植物で、華道だと迎春花と呼ばれ春の最初の課題として使われるお花です。れんぎょうの実は生薬として、古くから漢方薬の材料に現在も利用されています。

れんぎょう茶の生産地である新潟県新発田市の紫雲寺町(しうんじまち)が、1981年に連翹を町の花に制定しました。その時に全戸2本ずつれんぎょうの苗をお配りして道路側に植えるようにお願いをしたところ、今ではその花が育ち4月に入ると道路沿いが黄色で彩られて地元メディアからは、れんぎょう街道と呼ばれるようになりました。

-元々は観賞用植物として紫雲寺町に定着したんですね。お茶の原材料に使うようになったきっかけを教えてください

小川:れんぎょうは実の部分が生薬として活用されてきたんですが、北海道医療大学の西部三省先生が葉も幹も全部同じ成分が含まれていることに注目して、一緒にお茶を作りませんかというところから始まりました。
 

  • ポリフェノール含有量はほうれん草の6倍以上、しかも美味しい

-れんぎょう茶の魅力はどんなところでしょう

小川:成分としてはポリフェノールが豊富に含まれているのが特徴で、100gあたりだと8290mgのプリフェノール含有量です。これはほうれん草の6倍以上ですし、お茶という形で手軽に摂取できるのは魅力だと思います。

また、健康茶というと苦かったり美味しくなさそうというイメージがありますが、自然の甘みが感じられてすごく美味しいんです。美味しくて体にいいって最高じゃないですか。

加田:本当に美味しいですよね。最初にお話を伺った時はクセのある健康茶のイメージだったんですが全然そうじゃない。食後に飲めるような美味しいお茶なので、これでポリフェノールをたくさん取れるのはすごいと思います。健康のために頑張って飲んでいるみたいな感覚は全くないですね。ノンカフェインなので女性や子供にも安心ですし、中高年の男性にもおすすめできます。

 

(写真右) FOCUS株式会社 代表取締役社長兼CEO加田密(写真右) FOCUS株式会社 代表取締役社長兼CEO加田密

小川:最近では米粉のクッキーに入れて販売してもらったりと活用が進んでいます。また、味だけではなくて香りもいいんです。香炉にもできますし、枝を粉砕すれば素晴らしい入浴剤になります。先日はサウナでお茶っ葉をロウリュウに使ったんですが、とても好評でした。
 

  • れんぎょう茶生産の担い手不足が課題

-小川さんがれんぎょう茶に関わるようになったのはどういうきっかけでしょうか

小川:私は地元が紫雲寺町で、れんぎょう茶を飲んだりすごくれんぎょう茶が好きだし良いものだという自信もあったんですが、生産者が高齢化してこのままでは成り立たなくなってしまうという状況に危機感を覚えたんです。

東京で別の仕事をしながら、まずはボランティアという形でれんぎょう茶に関わることとなりました。それが今から4年ほど前です。
れんぎょうは生命力が強い植物なので放っておいても育つのですが、収穫と加工は人手も体力も必要です。
しかし生産者は70代80代のシルバークルーが中心となっており、若い担い手を育てることが急務になっています。

れんぎょう茶の生産をおこなっている連翹研究会企業組合は2007年から16年間ボランティアだけで運営を続けてきましたが、産業として成立し若い担い手が入ってくるためには収益を上げられなければ難しい。
 

そこで、なんとかもっとたくさんの人にれんぎょう茶を知っていただいて、購入に結びつけるというのが私のミッションでした。

実際に飲んで貰えば魅力が伝わるはず
-小川さんが関わってからどのようなプロモーションを行なってきたのでしょうか

まずは実際に飲んでもらわないと魅力が伝わらないと思ったので、リアルイベントにたくさん出店しました。新潟県内のオーガニックマルシェや地域のイベント、都内だと新潟のアンテナショップで試飲販売をさせていただいたり、コロナ真っ只中のスクランブルスクエアでポップアップストアをやったりとか。れんぎょうフェスタも開催しました。

ありがたいことに来場者の方には「美味しくて飲みやすい」と評価をいただいており、多くの方に試飲したその場でご購入いただいております。ECサイトからご購入いただくリピーターの方も多いです。

あとはブランディングの一環で商品の価格や見せ方を見直そうと。これまであまりにも安い価格で販売していたので、本当にいいものであることが伝わる価格設定にしました。
また、EC販売などWebの活用も私が参画してから始めた取り組みになります。
 

  • 自分達が生産しているものの価値を認識して欲しかった

-小川さんの新しい取り組みに関して、これまで組合を支えてきたシルバークルーの皆さんはどういう反応でしたか

小川:やはり最初は相当ぶつかりました。「いいものを安くたくさん提供したい」というのが皆さんの想いで、収益を上げようという発想自体がほぼなかったんです。れんぎょう茶の収益で年2回温泉で宴会ができればいいやという感覚でした。別にそれだって楽しいし決して悪いことではないですが、私は「このままの収益構造だと若い担い手が増えず、れんぎょう茶が滅んでしまう。それは絶対に嫌だ」と強く思ったんです。

小分けにパッケージして新しい価格設定にすることを提案した当初はすごく反発がありました。でも、私が関わってかられんぎょう茶の在庫が全部はけたんです。私たちが作っているれんぎょう茶はこんなに価値があるものだということを、当事者のシルバークルーの皆さんにそこでようやく理解してもらえましたし、「お前の好きにやっていい」と認めてもらえました。そこにたどり着くまで1年くらいはかかりましたね。

それで、いよいよ関東で本格的に展開をしようとなったのが2020年でしたが、タイミングが悪くコロナ禍となってしまい、この2年間はほとんど展開がストップしている状態でした。

  • 資金がない組合がどうやってプロモーションをするのか

-そんな中、小川さんから加田さんに相談があったわけですね

加田:小川さんから「れんぎょう茶を広めたいんですがいい方法ないですか」と相談を受けました。まず難しいなと思ったのが、これまでボランティアで運営していたため資金がないという点。FOCUSは一般の人やインフルエンサーに商品を紹介してもらう事業をやっているので、取り組む内容としてはマッチングしますが費用は当然かかります。

それで、次に考えたのが資金を集めるためにクラウドファンディングを行なってはどうかということ。しかし、クラウドファンディングの場合、集まった資金から20%ぐらいをプラットフォーマーに手数料で持って行かれてしまいます。さらに、クラウドファンディングを行なって資金が集まっても、結局小川さんが広告代理店などを探してどう広めていくか?解決しないといけません。初期費用がかかってしまいますし、成功させるためにはある程度クラウドファンディングのノウハウをわかった人が間に入ってくれないと成り立たない世界なんです。
 

 

それで、たどり着いたのが「OUCHI finance」というプラットフォームで、れんぎょう茶をNFT化して販売しようというものでした。

  • れんぎょう茶をNFTで販売しプロモーション資金を作る

-どのようなスキームか詳しく教えてください

加田:そもそもOUCHI financeとは、OUCHI DAO(代表 河﨑純真)が運営する分散型取引所で、私はOUCHI DAOのCOOも務めています。OUCHI financeは主にNFT不動産の売買を行うプラットフォームです。OUCHIトークンのホルダーは、既に8,000人に達していて、ここでれんぎょう茶をNFT化して販売することで、資金調達が可能になるんですね。

れんぎょう茶をNFT化するということは単にお茶を売るということでなく、れんぎょう茶を応援するサポーターを募集するということも意味します。具体的には

・苗1本ネームプレート付き
 ※生産者への応援メッセージ1言記載​

・れんぎょうの花(毎年4月)
・れんぎょう茶 30g(毎年10月)
・ECサイトの売上5%相当分を口数でOUCHIトークン分配

上記をNFT購入者に3年間権利として付与します。

 

9月上旬から50口限定の販売をしていますが、非常に好評で複数口購入された方もいます。購入された皆さんに共通しているのが、「れんぎょう茶×ブロックチェーンという新しい農業の取り組みを応援したい」という熱意です。

これが、OUCHI DAOが行う農業DAO第1弾の始まりです。

このNFT購入で集まった資金をそのままFOCUSが行うれんぎょう茶のプロモーションにあてるというスキームになっています。この形であれば、組合には一切金銭的な負担は生じません。

  • NFTに関する詳しい知識がなくても大丈夫

-組合の皆さんにこのお話をしたときはどのような反応でしたか

小川:やはり世代が70代80代なので、正直理解してもらうのは難しかったです。

そもそもブロックチェーンってなんだ、NFTってなんだという話から始まってしまうので…。契約のタイミングで「絶対お前は騙されてる。財産全部持っていかれるぞ!」と言われたのはある意味思い出です(笑)。

加田:今説明した通り、NFT購入で集まった資金をそのままプロモーションで使うので、組合には一切費用負担がない仕組みなんです。でも、契約書に誤解などが生じて「そんなうまい話があるわけない」と思われてしまったようで。

小川:でもZOOMで加田さんが直接疑っている本人に説明してくださって。結果「持ち出しなしのクラウドファンディングみたいなもの」くらいの理解をしてもらえた感じです。本当に丁寧に愛を持って話してくださったのが伝わりました。

加田:ご高齢の方に限らず、なかなか普段ブロックチェーンやNFT、SNSなどに馴染みがない方に、今回の仕組みを正確に理解してもらうのは難しいと思います。だから、今はなんとなくでいいんです。OUCHI DAOなりFOCUSが全部動かしていくので、特段生産者の皆さんの手を煩わせることもありません。

おそらく、今後「こういうことだったのか」と実感してもらえるようになるとも思っています。NFTを購入してくれた人には、畑のれんぎょうの苗木に購入者のネームプレートをかけて生産者へのメッセージもつけるという形で苗を一本プレゼントします。そんな苗木が畑に並んだときに生産者にも興味を持ってもらえると思うので、改めて説明してなるほどと感じていただけるのではないかと。

-農業とブロックチェーンはカテゴリーとして最も遠い感覚があります

加田:だからこそ、OUCHI DAOコミュニティの反響はすごかったです。いわゆる農業DAO(Decentralized Autonomous Organization)ということになりますが、国内で実際に農業生産にDAOが直接関わった事例はほとんどありません。れんぎょう茶という素晴らしいお茶を応援したいし、新しい価値創造の誕生に携わりたいという2つの熱量が今回のプロジェクトを支えています。

れんぎょう茶を農業DAO成功の事例にしたい

-このプロジェクトの今後の目標を教えてください

小川:とにかくれんぎょう茶を実際に飲んでいただく機会を増やしたいなと。ブロックチェーンEXPOやオーガニックEXPOに出展が決まっていますし、デパートなどの催事等も今後は進出していきます。さらに、シンガポールやマレーシア、ドバイなどお茶文化がある海外にも展開していきたいです。

そうしてれんぎょう茶の健康への良さや美味しさが広まってブランド力が生まれれば、地元の若い世代に「自分もやりたい」という担い手が生まれてくると思います。それが最終的な目標ですね。

 

あと、個人的にですが、一番応援していただいていたおじいちゃんが今入院中で。その方にれんぎょう茶がすごく広まったところを見せてあげたいです。

加田:FOCUSとしては自社のFOCUSTAR(フォーカスター)*インフルエンサーマーケティングをフルに使ってプロモーションを成功させるのが目標です。近い事例だと以前台湾茶を70名のFOCUSTARでプロモーションしたところ売上が3倍に跳ね上がった実績があります。今回は100人のFOCUSTARで行うので、さらに効果を期待したいところです。

※FOCUSTAR(フォーカスター)とは、FOCUSに登録しているユーザー(インフルエンサー)のこと。

下記のリンクから、れんぎょう茶を広めている様子がお分かりいただけます。
■ れんぎょう茶公式インスタグラムアカウント_タグ
https://www.instagram.com/rengyo.official/tagged/?hl=ja

私自身れんぎょう茶は本当にいいものだと思っていますし、社内で飲んだメンバーからも好評です。

 また、今回のプロジェクトが成功すればクラウドファンディングの新しいカタチとして国内初の事例となるはずなので、同じように人材難や資金難、商品の認知に悩む地方の農業生産者に希望や勇気を与えられるのではないかと。

このスキームのすごいところはNFTやブロックチェーンについて全くわからない方でも、僕らが間に入っているので全部任せていただけることです。資金調達やプロモーションに課題を抱えている農業生産者の方はぜひ当社までご相談いただければと思います。

2022年10月26日(水)〜28日(金)の3日間、幕張メッセで開催されるブロックチェーンEXPO秋にOUCHI DAOが出展します。当日はブースにてれんぎょう茶の試飲、れんぎょう茶NFTを販売しておりますので、ぜひ遊びにきてください!
 

  • ブロックチェーンEXPO秋の来場申し込みはこちら

https://www.nextech-week.jp/autumn/ja-jp.html
OUCHI DAO ブース 「2−12」

会社名:FOCUS株式会社
設立日:2017年3月
資本金:1億9,300万円(資本準備金等 含む)
代表者:代表取締役社長兼CEO 加田 密
本社所在地:〒107-0052東京都港区赤坂9丁目6-28 アルベルゴ乃木坂406
事業内容:広告業、サイト制作、アプリ開発、マーケティング・コンサルティング業
URL :https://www.focus-ad.jp/
お問い合わせ先:info@focus-ad.jp
 

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