【傍聴登録受付中】ビジネスに欠かせない「脱炭素」への対応。我が国が強みを持つ排出削減技術が評価される国際的な仕組みとは?

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経済産業省は、エネルギーや環境に関連する国際会議を集中的に開催する「東京GXウィーク」を9月26日(月)から開催しています。その国際会議の1つとして、10月7日(金)、世界のグリーン・トランスフォーメーション(GX)の実現について議論する「国際GX会合(GGX)」を東京GXウィークの最終日に、初めて開催。省エネなど排出削減に寄与する技術の社会への普及が評価されるための考え方の国際的な議論を開始します。

 

  • 東京GXウィーク

東京GXウィーク(※)は、昨年、国内外から延べ約17,000名の方にご参加いただいた「東京ビヨンド・ゼロ・ウィーク」をリニューアルしたものです。世界全体の脱炭素化、特に排出削減と経済成長の両立が求められる中、その実現に必要な社会システムの変革をグリーン・トランスフォーメーション、“GX”と呼びます。必要な技術開発や制度の検討、国際協力が世界中で進められており、大企業・中小企業を問わず、民間企業のビジネスにも影響を及ぼしています。

東京GXウィークでは、エネルギー・環境分野に関する世界中の閣僚や政府関係者、有識者、民間企業の経営層が一同に集まり、水素・アンモニアなどの個別分野からファイナンス・イノベーション・市場創出などの仕組みづくりまで、GXの実現に向けて広範なテーマを議論する国際会議群です。

(※)東京GXウィーク:https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/roadmap/tokyo_gx_week/
 

  • 国際GX会議

国際GX会議では、日本、米国、ドイツ、英国、EUなどの政府関係者、経済協力開発機構(OECD)や国際エネルギー機関(IEA)といった国際機関のトップ、世界の脱炭素を牽引する民間企業の幹部が登壇し、①グリーンな市場を創出すること、②グリーンな製品やサービスを推進する評価や基準を策定すること、③グリーンな社会を作るための国際協力を推進すること、の3点をテーマとした議論が行われます。
https://www.ggx2022.org/

開催概要
開催日:2022年10月7日(金)13:00-18:30
開催場所:イイノホール&カンファレンスセンターまたはオンライン(参加無料)
言語:英語(英日同時通訳あり)
参加方法:参加登録フォームからお申し込みください。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、会場でのご参加希望が多数の場合には抽選とさせていただきます。オンラインでの参加、一部のみの視聴も可能です。
https://jcs.eventsair.com/1st-ggx/1st-ggx-registration/Site/Register
 

  • グリーンな市場の創出

脱炭素の実現に向けて、グリーンなものが「質が高い」、「手に届く」、だから買いたいと思える「グリーンな市場」が形成されていくことが重要です。例えば、カーボンプライシングは、炭素に価格付けをすることで、製品・サービスを生産する企業活動に伴うCO2排出への負荷を課し、グリーンな生産活動への移行を促すものです。需要サイドでも、グローバル企業がグリーンな製品の積極的な調達を自ら約束し、グリーンな製品の初期需要を創出する「First Movers Coalition(FMC)」(※)というイニシアチブも存在するなど、グリーンな製品やサービスを積極的に評価する市場の形成が進んでいます。こうした2050年カーボンニュートラル達成のための市場のあり方について議論していきます。また、関連して、国際GX会合では、FMCに参画する日本企業やホスト国である米国の政府関係者などが、その狙いや取組内容を紹介するハイレベルイベントを開催します。

上記のようにカーボンニュートラルのための技術に対しては、企業は将来を見据えた技術や研究開発に投資をするためにも、例えばグリーンボンドなどを通じて資金調達することができます。他方で、我々が考えるべきことは、2050年カーボンニュートラルのための市場だけではありません。鉄やセメント等排出削減が困難なセクター(hard to abate sector)は、カーボンニュートラル達成に必要な技術はまだ存在していません。その革新的技術が商用化するまで何もしなくていいということではなく、そこに至るまでに着実に脱炭素化を進めていく必要があります。段階的な脱炭素化を達成するようなトランジション技術が必要なものとして認識され、投資がされるためにはどのようにすればいいか、トランジションのために必要な市場のあり方について議論していきます。

(※)FMC:https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220524001/20220524001.html
 

  • グリーンな製品やサービスを推進する評価や基準の策定

CO2計測の考え方や企業の会計開示ルール(TCFD)のように、企業自身の排出削減を推進する制度作りが進んでいますが、未だ十分でないのは、企業がグリーンな製品やサービスを普及させることによって、社会全体の排出削減に貢献する効果を評価する制度作りです。

現在の制度では、企業がエネルギー効率の高い製品を生産・販売し、その製品が普及することで世界の排出量が削減されても、むしろ多くの製品を製造することで排出量が増加するために、望ましくない評価を受ける可能性があります。金融業界でも、こうした状況では、社会全体の排出量削減に効果のある製品やサービスの開発に対するファイナンスに慎重にならざるを得ないという懸念が高まっています。会議では、こうした課題を踏まえて、社会全体の排出削減への貢献を評価する新たな指標として期待される「削減貢献度」の国際的な議論を開始します。
 

  • グリーンな社会を作るための国際協力の推進

歴史的にも気候変動における先進国と途上国の立場では大きな乖離があったところですが、各国が掲げる高い野心を達成するためにも、これまで以上に国際協調を進めていくことが重要です。昨今のエネルギー・気候危機を踏まえても先進国と途上国の気候変動への向き合い方も変わってきています。また、気候変動対策の不十分な国からの輸入に課金する「国境炭素調整措置」など、気候変動をめぐる貿易ルールの検討も世界で加速しています。対立ではなく、協調を促す先進国と途上国のWin-Winの協力とは何か、その中で双方の立場を踏まえたビジネスの果たす役割は何か、そうした論点も含め議論していきます。
 

  • 参加登録はこちらから

登録フォーム:https://jcs.eventsair.com/1st-ggx/1st-ggx-registration/Site/Register
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、会場でのご参加希望が多数の場合には抽選とさせていただきます。オンラインでの参加、一部のみの視聴も可能です。

<開催概要>
開催日:2022年10月7日(金)13:00-18:30
開催場所:ハイブリット開催(会場は、イイノホール&カンファレンスセンター)※参加無料
言語:英語(英日同時通訳あり)
ウェブサイト:https://www.ggx2022.org/

 
 

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