【奨学金レポート 第2弾】奨学金の必要度は全体で8割超え。一方で、海外進学/留学や学業・研究・部活に専念するなど学費以外の目的での奨学金利用も活発化

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国内最大級の奨学金サイト「ガクシー」( https://gaxi.jp )を運営し、「諦めなくていい」社会の実現を目指す株式会社SCHOL(読み:スカラ、本社:東京都千代田区、代表取締役:松原良輔)は、奨学金における実態調査を全国の大学生およびその保護者1,941名を対象に実施いたしました。
調査内容から見えてきた奨学金における実態について前回発表(※1)を行い、第二弾となる今回は、奨学金受給の必要不可欠度と利用目的についての調査結果と、そこから見えてくる最近の若者(Z世代)の奨学金を活用して学生時代をより有意義にしようとするポジティブな姿勢について明らかにしていきます。

※1 前回の調査発表について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000051780.html

※本プレスリリースの内容を引用される際は、以下のご対応をお願いいたします。
引用元が「株式会社SCHOLが運営する奨学金サイト[ガクシー](https://gaxi.jp)による調査」である旨の記載とリンクの設置
 

  • 調査項目

【1】学力別の奨学金の受給状況
【2】学力別の奨学金の必要度
【3】学力別の奨学金の利用目的
 

  • 調査サマリ

1. 全体のうち、奨学金を受給した層は40.0%、奨学金を検討または興味を持ったが受給に至らなかった層が23.4%、奨学金にまったく興味がないまたはそもそも知らなかった層が、36.6%。半数以上の63.4%が奨学金を検討または興味があり、そのうち実際に受給に至ったのは63.1%と6割を超えている状況。

2. そのうち、学力ごとの受給状況は、奨学金を受給した層は、低学力層で48.5%、中学力層で45.7%と約半数。
さらに、高学力層でも受給した層が31.6%にまで達した。

3. 奨学金を受給した人のうち、最も多かったのは高校偏差値が40未満の層で、過半数越えの52.5%。

4. 受給者に奨学金の必要度を聞いたところ、「必要不可欠」が最も多く43.9%、続いて「できれば必要」が38.1%。

5. 一方で、受給者であるにも関わらず「あまり必要でない」(14.4%)、「まったく必要でない」(3.4%)。合わせると17.8%となり、受給者の約1/5は奨学金が不可欠なわけではない学生および保護者であった。

6. 奨学金の必要性が低い受給者の利用目的は、「部活に集中したいため」10.9%、「研究や学業に集中したいため」8.8%、「アルバイトする時間がもったいないため」8.8%、「海外進学のため」5.5%、「趣味の活動に専念したいため」2.6%、「海外留学のため」1.7%と学費以外を目的に利用している学生も多く存在しており、学生生活を有意義に過ごすために積極的に奨学金を活用している。

7. 学力別の奨学金の必要不可欠度を見ると、「進学のためには必要不可欠」の回答が低学力層で過半数の54.7%、中学力層においても44.1%と、どちらの層においても、最も回答の多い結果となった。
高学力層は、「できれば必要」が最も多く43.9%であった。

※ 前回の調査発表はこちらをご参照ください
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000051780.html
 

  • 【1】学力別の奨学金の受給状況 

全体のうち、奨学金を受給した(したことがある)層は777人で全体の40.0%、奨学金を検討または興味を持ったが受給に至らなかった層が454人で23.4%、奨学金にまったく興味がないまたはそもそも知らなかった層が、710人で36.6%という結果であった。

半数以上の63.4%が奨学金を検討または興味があり、そのうち実際に受給に至ったのは63.1%と6割を超えています。

​さらに、学力別で受給状況をみてみると、学力層ごとの傾向が見受けられました。
奨学金を受け取ったのは、低学力層が48.5%、中学力層は45.7%と各層の中で最も多い回答となり、約半分を占めています。
一方、高学力層で奨学金を受け取っている人も31.6%にまで達しています。
なお、奨学金を受け取ったのが最も多い層は、高校偏差値が40未満の層で、過半数越えの52.5%でした。
 

※本調査では、低・中・高の学力層を以下のように分類しております。
①低学力層:高校偏差値40未満から50未満
②中学力層:高校偏差値50以上60未満
③高学力層:高校偏差値60以上

 

  • 【2】学力別の奨学金の必要度

奨学金受給者における、奨学金の必要度について調査を行いました。
奨学金の必要度は、「必要不可欠」が最も多く43.9%、続いて「できれば必要」が38.1%。
一方で、「あまり必要でない」(14.4%)、「まったく必要でない」(3.4%)という層は合わせて17.8%おり、約5人にひとりは奨学金受給の必要性の低い学生および保護者であることが分かりました。

  ​奨学金受給の必要性について、学力ごとに調べたところ、進学のために必要不可欠と回答するのは、低学力層が最も多く過半数の54.6%でした。中学力層においても「進学のためには必要不可欠」の回答が最も多く44.1%。

高学力層は、「できれば必要」が最も多く43.9%という結果でした。 


 

  • 【3】学力別の奨学金の利用目的

奨学金の必要度の調査結果を踏まえ、受給者が奨学金利用に至った目的を明らかにします。
特に、必要性が高くない学生および保護者に着目しています。

必要度が最も高い「必要不可欠」と回答した層は、「進学するためには必要不可欠」との利用目的が80.6%、「できれば必要」と回答した層は、「必要不可欠というほどではないが、あったら家計が助かる」との利用目的が56.6%で、各々の必要不可欠度のなかで最も高い利用目的でした。

「あまり必要でない」「まったく必要でない」と回答した層の利用目的において、
「部活に集中したいため」10.9%、「研究や学業に集中したいため」8.8%、「アルバイトする時間がもったいないため」8.8%、「海外進学のため」5.5%、「趣味の活動に専念したいため」2.6%、「海外留学のため」1.7%といった学費のためという理由以外の項目も多くを占めています。

奨学金の必要性が高くない学生および保護者においても、金銭的理由以外で奨学金を利用する方々が多くおり、学生生活を有意義に過ごすために積極的に奨学金を活用していることがわかります。

また、奨学金の利用目的を学力別で調べました。
低学力層は、多い順に「進学するには必要不可欠なため」が最多で半数の50%、続いて「学費が高い進学先のため」35.2%、「必要不可欠というほどではないがあったら家計が助かるため」32.4%と続きます。
また特徴的なのは、低学力層においては、「アルバイトだけでは足りないため」が28.2%と4番目に多く、他学力層と比較しても多い割合を占めています。

高学力層においては、「研究や学業に集中したいため」15.3%、「アルバイトする時間がもったいないため」11.5%、「海外留学のため」8.5%、「趣味の活動に専念したいため」3.1%、「部活に集中したいため」2.5%、「海外進学のため」1.9%、といった学費以外の理由も多くを占め、高学力層において、金銭的な理由以外が42.7%と半数近い回答を占める結果となりました。

なお、高学力層の中でもさらに偏差値70以上の層に絞ると、より顕著な結果となりました。「研究や学業に集中したいため」22.4%、「アルバイトする時間がもったいないため」19.7%、「海外留学のため」9.2%、「部活に集中したいため」5.3%、「海外進学のため」2.6%、「趣味の活動に集中したいため」5.3%であり、海外進学・留学や学業に専念するための用途が64.5%を占めています。

このように、金銭的な必要性に乏しい学生においても、学生生活および将来に向けて必要な時間やお金を確保し、より学生生活を有意義に過ごすために、奨学金を積極的に活用する層も相当数いることが分かりました。
またその傾向は、高学力層であるほど強まることも判明しました。

 

  • 調査概要

表題   :奨学金に対する実態調査2022
調査対象 :大学生およびその保護者
調査人数 :1,941名 
調査地域 :全国
調査方法 :インターネット調査
調査日時 :2021年12月27日~2022年1月12日
調査会社 :株式会社Lupe
 

  • 最近の学生の奨学金に対するポジティブな姿勢

1. 奨学金受給者の必要度とその利用目的において、必要不可欠と回答する学生の多くは、従来のイメージ通り、「進学のため」という金銭的な理由を挙げています。
2. 一方で、金銭的な必要性に乏しい学生においても、学生生活および将来に向けて必要な時間やお金を確保し、より学生生活を有意義に過ごすために、奨学金を積極的に活用する層も相当数いることが分かりました。
またその傾向は、高学力層であるほど強まることも判明しています。
 

  • 株式会社SCHOLが目指すこと

近年の日本では、平均家計収入は減少の一途をたどっています。その一方で大学の独立行政法人化以降、学費が大きく高騰していることをご存知でしょうか。学費を負担する親世代の収入格差が子供の教育機会の不平等を生み出す「貧困の世代間連鎖」が大きな社会問題になっており、さらに新型コロナウイルスの感染拡大後、学生を取り巻く環境はより逼迫し、多様なサポートが早急に求められています。

しかしながら、本調査の前回レポート(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000051780.html)でもあったように、実際には5000件以上の返済不要な給付型奨学金が存在しているにも関わらず、「借金なので怖い、制度が複雑で理解が難しい、なんとなくよくわからずそのまま、よくわからないから怖い」といった奨学金のネガティブなイメージが奨学金の利用を妨げています。

逆に、今回のレポートでも顕著に見られた、奨学金を「学生生活を有意義にするための武器」としてポジティブに活用される層も増えてきています。

ぜひ、学生またはその保護者の皆様には、正しい情報を知り、学費・部活・学業・留学などのために、給付型・貸与型・学費免除などの多様な奨学金の中から、ご家庭・ご本人に合った選択をしていただければと思っています。

SCHOL社は、学生向けには日本に存在するほぼ全ての奨学金1万5,000件以上をランキングや様々な条件で検索できるサイト「ガクシー」を、奨学金運営団体向けには運営業務を一元化できるクラウド型の奨学金運営DXシステム「ガクシーAgent」を提供することにより、この課題の解決を行っていきます。

学生・運営団体双方を支援することで、日本の未来を担う若者を応援し、挑戦/成長を促進する環境を整えていきたいと考えています。
 

  • 当社事業と関連するSDGsの課題

【1】 学生向けの奨学金情報サイト「ガクシー」(https://gaxi.jp)の運営
日本にあるほぼ全ての奨学金を網羅した国内最大の奨学金サイト。
奨学金情報のランキングや人気テーマ別など、また留学費用や在学中の生活費などをサポートする各種制度を様々な条件で検索することが可能です。
【2】 奨学金の運営業務を効率化するクラウド型奨学金運営DXシステム「ガクシーAgent」(https://agent.gaxi.jp)の提供
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000051780.html
奨学金運営者向けの管理システム。奨学金の募集から審査、支給管理までをペーパーレス化しクラウドで一括管理することで、手間が掛かる上にミスが起こりやすいExcelや紙での煩雑な管理業務をなくします。
奨学金サイト「ガクシー」とシステム連携しており、自動的に広報され認知拡大することが可能です。
【3】 奨学金を提供する大学・団体向けの業務コンサルティング、業務支援
 

 

  • お問い合わせ先

お問合せはこちら:https://www.schol.co.jp/contact/
 

  • 会社概要

株式会社SCHOL(スカラ)
設立日:    2019年3月1日
事業内容:  奨学金運営団体向けの支援ならびに学生向けの情報提供
代表者:    代表取締役・創業者  松原良輔
所在地:    東京都千代田区富士見一丁目3番11号 富士見デュープレックスB’s 4F
URL:     https://schol.co.jp/

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