左からINPEX 取締役常務執行役員 水素・CCUS 事業開発本部長 滝本 俊明、
大阪ガス㈱ 常務執行役員 ガス製造・発電・エンジニアリング事業部長 後藤 暢茂
カーボンニュートラルビジョンWEBサイト:https://www.daigasgroup.com/cnv/
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試験設備の建設背景
当試験設備は、メタネーション※1によって製造される合成メタン(e-メタン)※2の供給実現に向けて、世界最大級規模で建設されます。2025年度中の試運転・運転開始を目指し、これまで石油系原料を用いて都市ガスや代替天然ガスを製造していた頃から培った“省エネルギーで合成メタンを製造できる触媒技術やスケールアップに関する設計ノウハウ等のエンジニアリング力”を活用し、CO2-メタネーション設備の設計とプロセスの最適化を進めています。実証実験によって製造したe-メタンはINPEXの都市ガスパイプラインへ注入し、お客さまへお届けする予定です。
※1:CO2をリサイクルし、「e-メタン」として生まれ変わったクリーンなエネルギーを一般家庭に供給する未来を実現する技術
※2:2022年11月に、一般社団法人 日本ガス協会は、国際認知度向上を目指して合成メタンの呼称を「e-methane(e-メタン)」に統一していくことを発表
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事業概要
当事業では、大気中に放出されているCO2を原料としてメタネーションを行うことで、世界最大級となる家庭用1万戸分に相当するe-メタンの製造を予定しており、都市ガスのカーボンニュートラル化の早期社会実装を目指します。本試験設備では、一般供給に向けた技術のスケールアップや触媒の耐久性についての研究を重ね、実証によってノウハウを確立させていきます。
長岡市は、INPEX社所有の天然ガスプラントが集中しており、県内のパイプラインが充実しているため、試験運用に適する立地として、今回建設地に採択されました。
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コメント
ー大阪ガス 常務執行役員 ガス製造・発電・エンジニアリング事業部長 後藤 暢茂
“本実証を皮切りに、将来的な脱炭素社会を実現したい”
脱炭素化に向けた取り組みは、当社の責務だと感じており、この度の起工式はスタートラインです。当社は、2030年までに当社供給のガス燃料のうち1%を「e-メタン」に切り替えるという目標があり、この目標における通過点であると捉えています。本実証を皮切りに、将来的な脱炭素社会を実現したいと考えております。
ー長岡市 市長 磯田 達伸氏
“長岡市にイノベーションをもたらす”
この度の建設は、社会的に意義のあることだと感じております。今年は、長岡市が47都道府県の中で最も暑い地域だと報道されることが多く、異常気象に対する取り組みの重要性を感じた年でした。環境に配慮した新しいイノベーションを起こしたいと思っておりましたので、この度の建設は「夢の実現」だと感じています。今後も拡張等によって、新潟県の産物である「ものづくり産業」との連携も図っていけたらと思っております。
今後もINPEX社とは、海外含め設備の建設において共同検討していく方針です。
現在、大阪ガスでは海外14件、国内5件のメタネーションに関する検討を進めており、今後も脱炭素化に向けて各所と協力しながら「クリーンエネルギー」の安定供給に向けて進めて参ります。
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当施設 事業イメージ
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大阪ガスの目指す脱炭素化
大阪ガスは、2050年の脱炭素化実現に向けて、他社と協業しながら技術開発に挑んでいます。CO2をリサイクルし、「e-メタン」として生まれ変わったクリーンなエネルギーを一般家庭に供給する未来を実現する「メタネーション」を確立させ、地球と人にやさしい生活インフラの提供を目指しています。
Daigasグループは、 2021年1月に発表した「カーボンニュートラルビジョン」や2023年3月に発表した「エネルギートランジション2030」※3のもと、これまでの天然ガス利用拡大の取り組みに加えて、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループを目指してまいります。
※3:2023年3月9日「Daigasグループ エネルギートランジション 2030の策定について」で公表済
https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2023/1720418_54087.html
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会社概要
企業名 :大阪ガス株式会社
本社所在地 :大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号
代表 :代表取締役社長 藤原 正隆
設立日 :1897年4月10日
事業概要 :ガスの製造・販売、電力の発電・販売 等
WEBサイト:https://www.daigasgroup.com/