≪イベントレポート≫放置竹林の課題解決にもつながる竹ランタンで、戸越公園の夜を灯す「エコルキャンドルナイト ~竹と紙のランタンで夜を照らそう~」

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品川区立環境学習交流施設エコルとごし(東京都品川区豊町、館長:中藏康之 / 以下、エコルとごし)は、2023年8月19日(土)に、戸越公園とエコルとごしのウッドデッキを500個以上の竹ランタンで灯す「エコルキャンドルナイト ~竹と紙のランタンで夜を照らそう~」を開催しました。

2023年5月1日で開館1周年を迎えたエコルとごしは、体験型展示だけでなく、参加型のイベントを多数開催しています。昨年夏にも開催した「エコルキャンドルナイト」は、エコルとごしが位置する戸越エリアの夏の風物詩として地域に根差したイベントを目指すとともに、環境を学ぶ施設として、今年は以下2つのポイントを軸に開催しました。

●Point.1・・・自然素材である「竹」に触れ、社会課題を知る。

展示したランタンは、すべて事前ワークショップ(8月12~16日の5日間)に参加した来館者が制作したもので、その数は500個以上にのぼります。今年は「竹を知ろう」をテーマに、輪切りした竹を土台に、飾り紙でデコレーションしたランタンを制作・展示しました。竹の仕入れについては、品川区武蔵小山にある大正15年創業の庭園・造園資材卸の株式会社山十(やまじゅう)に依頼し、輪切りの加工など多大なご協力をいただきました。

▲株式会社山十 時田和季さんによる竹材加工の様子                                          

 江戸時代に九州から戸越村に伝えられ、その後、品川・目黒の名産になった「孟宗竹(もうそうちく)」に親しんでもらうとともに、社会課題である放置竹林の現状や、竹を積極的に活用することがその課題解決につながること等、竹の可能性を知っていただく機会を目指しました。

●Point.2・・・自然景観との調和を図り、多様性を知る。

ランタンをデコレーションする飾り紙は、彩度・明度の異なる緑色に統一し、展示場所である戸越公園の自然景観に溶け込むよう配慮しました。また、緑色一つにも多様性や広がりがあることを感じてもらうことで、木々や葉っぱなど、身の回りの自然に向けるまなざしがより豊かになってほしいという願いを込めました。

▲事前ワークショップの様子と完成した作品たち

なお、8月19日(土)のキャンドルナイト当日は、日没前より館内コミュニティラウンジでお筝の演奏会を開催し、和のムードを演出。その後、18時半頃の日没にあわせて、戸越公園・エコルとごしのウッドデッキを回遊しながら、多くの方がランタンのライトアップを眺め、楽しみました。

当日は近隣の大井町駅前で「大井どんたく夏まつり」が開催され、浴衣姿で来場する子どもたちの姿が多く見られました。親子連れからご高齢の方、さらに品川区外からも足を運んでいただき、竹ランタンの穏やかで趣ある灯りとともに、多世代が集う地域の賑わいを感じられるイベントとなりました。

参加者アンケートより

  • 昼間の公園にはよく来ていたが、夜に来るのははじめてで、良いきっかけになった。(40代・7歳/区内在住)

  • 普段なかなか触れることが少ないお琴の演奏を聞けたので大変満足でした。(30代・3歳/区内在住)

  • 子どもたちが作った作品をこういった形で展示されて喜んでいた。(30代・40代・未就学児/区内在住)

  • 子どもの夏休みの自由研究にぴったり。親子三世代で楽しみました。(70代・40代・3歳・6歳/区内在住)

  • 竹の有効活用としてライトを作る発想にびっくり。自由に作成できること、子どもも大人も参加できるのは良いと思う。(50代・40代・12歳/世田谷区在住)

<イベント開催概要> ※イベントは終了しています※

「エコルキャンドルナイト~竹と紙のランタンで夜を照らそう~」

◆   ランタン作りワークショップ

2023年8月12日(土)~16日(水) 各日4回開催 ※各1時間程度

◆   キャンドルナイト

2023年8月19日(土) 18:00~お筝の生演奏 / 18:30~ライトアップ

<会場写真1>

▲戸越公園 池前広場にて

 ※急な天候不良に備え、ビニールの袋をかぶせて展示しました。

<会場写真2>

▲エコルとごしウッドデッキにて

 ※背の高い、大きな青竹に穴を開けた筒状のランタンは、エコルとごしの職員・スタッフ・ボランティアが中心となって制作。ワークショップ参加者の作品とともに、会場内に展示しました。

<会場写真3>

▲コミュニティラウンジにて「箏アンサンブル 茉莉花(まつりか)」によるお筝の演奏会

 

エコルとごしは、これからも多世代が集う場所として安全な施設運営を実現しながら、環境について楽しく学べる展示・イベントを通して、日常的に「エコな活動をする(=エコる)」人を育て、環境啓発・環境情報発信に取り組んでいきます。

本イベントのより詳しいイベントレポートは、エコルとごしHPでもご紹介しています(https://ecoru-togoshi.jp/about/blog-report/11617/)。

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 ■品川区立環境学習交流施設 エコルとごし 施設概要  

 品川区立環境学習交流施設「エコルとごし」は、自然豊かな戸越公園の中にあり、体験型展示・イベントで環境を楽しみながら学べる施設です。早朝から夜間まで利用できる開放的なラウンジをはじめ、キッズスペースや貸室など、地域における憩いと交流の場として広く多世代に利用されています。
 
また、エコルとごしの建物は都内公共建築物で初めて「Nearly ZEB(ニアリーゼブ)」認証を取得しました。省エネ・創エネ(エネルギーを創る)により、建物で使用するエネルギーの97%*を自給自足しています。*令和4年度実績
 
 <基本情報>
開館時間]7:00~21:30(展示・キッズスペース等は9:00~18:00)
休館日]毎月第4月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休)、年末年始(12/29~1/3)
アクセス]東急大井町線 戸越公園駅・下神明駅より徒歩7分、都営浅草線 戸越駅より徒歩12分、東急池上線 戸越銀座駅より徒歩15分
ホームページhttps://ecoru-togoshi.jp/  

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