第2回日本(山東)輸入商品博覧会は、済南市人民政府及び山東省商務庁主催の博覧会で7月15日~18日の4日間、山東省済南市の済南国際会議展示センターで開催された。コロナ前と比較すると来場者数は見劣りしたものの、それでも30,000平方メートルに及ぶ展示会場には6万人が来場し、その内7,500人が日本製品のバイヤーということもあり「(昨年8月開催の)第1回を上回る賑わい」(済南市商務局)となった模様。
会場正面右手に6ブース分の広さで設置されたSHKライン・グループのブースでは、同グループが展開する日本国内のフェリー航路やクルーズ客船“ぱしふぃっくヴぃーなす”、オーセントホテル小樽や下関グランドホテル、ニセコ樺山の里“楽 水山”等々のポスターやパンフレットが展示されるなかに「山口県特産品」コーナーを設け、この取組に賛同した山口県の事業者のサンプル商品をそれぞれのパンフレットと共に並べた。
コロナ禍で且つ「ゼロコロナ」政策の影響もあり、日本企業の出展自体が少なかったこともあってか、SHKライン・グループのブース、就中「山口県特産品」コーナーには多くの中国人バイヤーが訪れた。会場では同グループの商社部門である新協和商事の中国現地法人、快速渡輪(南通)商貿有限公司のスタッフ2名と、下関市に本社を置く関光汽船の中国現地法人、青島関光国際物流有限公司のローカルスタッフ2名の計4名が常駐し対応。商品説明や試食を通じたセールス活動を実施し、4日間で中国系バイヤー29社と連絡先の交換を行い、正式な商談へのルートづくりに成功した。
中国への渡航制限が緩和される見通しが立たない状況下、現地に赴くことができない為に中国向けの販路開拓が「全くできていない」と苦慮されている国内事業者は多くあると思われる。特に地方の特産品事業者は、過去には中国でのこうした展示商談会に各地方公共団体の協力を得て出展して販路開拓の道筋をつけていた為、現在の渡航制限の影響をひと際大きく受けている。
今回の取組を踏まえ、SHKライン・グループでは今後中国各地で開催が予定されている博覧会や展示会に積極的に出展し、北海道・秋田・新潟・福井(敦賀)・京都(舞鶴)及び山口(下関)・福岡(新門司)等の同グループ航路の寄港地周辺の特産品の展示商談会の代行を行い「寄港地周辺地域の経済発展に少しでもお役に立っていきたい」(水田・新協和商事取締役)と考えている。