港区内ではこれまで、ブラインドサッカーチーム「乃木坂ナイツ」が活動するほか、区内の学生や区民の方々と7つの障がい者サッカー競技団体およびJIFFが連携し、ブラインドサッカー交流試合、アンプティサッカー東日本リーグ、電動車椅子サッカー日本代表合宿が開催されてきました。また、それらの活動と並行し障がい者サッカーを活用した小中学校向け教育プログラム、教員向けおよび区内企業向けに研修プログラム等を実施し、障がい理解を深めることで街づくりに貢献してきました。
本協定は、これまでの活動を継続および発展させるもので、障害者スポーツの振興に関する事項、障害者理解の促進と次世代育成に関する事項、スポーツに親しめる環境づくりに関する事項、障がい者サッカーを通じたまちづくりの社会価値可視化に関する事項を中心に、地域社会の発展と共生社会の実現を目指し取り組んでいきます。
締結式は同日14時から開催され、武井雅昭港区長、浦田幹男港区教育委員会教育長、JIFF北澤会長のほか、区内で活動するブラインドサッカーチームから葭原滋男選手、区内在勤の電動車椅子サッカー三上勇輝選手が登壇しました。各者のコメントは次の通りです。
港区 武井雅昭区長コメント
これまで、日本障がい者サッカー連盟と港区は、7つの障がい者サッカー団体協力のもと区立小・中学校での体験・交流事業、教員向け研修の実施など、協力関係を築いてきました。子ども達は選手との交流や体験を通じてスポーツの楽しさと素晴らしさ、障がいの理解を深めることができました。今回の連携協力協定締結が力強い後押しとなり、これから更に日本障がい者サッカー連盟、7つの障がい者サッカー団体との連携を深め、障がい者スポーツの普及、相互理解、誰もがお互いを尊重し、自分らしく生きていける地域共生社会をつくりあげていきます。
港区教育委員会 浦田幹男教育長コメント
障がい者サッカーの普及・発展、共生社会の創造に取り組まれている日本障がい者サッカー連盟との連携協力協定締結は、教育委員会が取り組んでいる区民の「する、みる、ささえる」スポーツ活動の一層の促進に繋がるとともに、次代を担う子ども達の育成にも貴重な機会の創出になります。これまでの連携を更に充実・発展させ、子ども達の育成、スポーツを通じた地域の発展に繋げていきたいと考えています。
一般社団法人日本障がい者サッカー連盟 会長 北澤豪コメント
港区内では、7つの障がい者サッカーが既に多くの活動を実施させて頂いてきました。日本障がい者サッカー連盟にとって、自治体と連携協力協定を締結することは初めてで、活動が深くコミュニティに入り込んでいけることになります。次世代を担う子ども達へのプログラム展開を通じて、一緒に体験をすることで障がいを身近に感じ、また、他人事ではなく自分事に感じてもらう時間を共有することができます。大事なことは、サッカーを通じたまちづくりです。しっかりと貢献し、日本のロールモデルになるような活動をしていきたいと考えています。
ブラインドサッカー 葭原滋男選手コメント(港区内クラブチーム「乃木坂ナイツ」所属)
2005年に都立青山公園でブラインドサッカーの練習を開始し、小中学校での体験教室、港区スポーツセンターでの「誰でもスポーツ開放事業」など、様々な活動をしてきました。区民の方々と一緒にスポーツを楽しむ機会を頂きました。子ども達からよく聞くことが「障がい者と出会った時にどうしたらよいのか?」という声です。ブラインドサッカーをはじめ様々な障がい者サッカー・スポーツを通じて、直接体験することで様々なことを学べます。これからも積極的に活動に取り組んでいきたいです。
電動車椅子サッカー 三上勇輝選手コメント(港区内在勤)
電動車椅子サッカーは都内での活動が活発でない中で、「誰でもスポーツ開放事業」をはじめ様々な活動機会、知って頂く機会を頂きました。区内の小中学校で講演した際、2023年10月のワールドカップに向けて多くの応援の言葉を頂き、励みになりました。9月には区内港南中学校で日本代表の最終合宿と壮行会があり、盛大に送り出して頂きます。ワールドカップ本番では、期待を背負って戦ってきたいと思います。今後も区内で活発に活動し、多くの方に競技を知って頂きたいです。
港区および港区教育委員会とJIFFは、地域社会の発展と共生社会の実現に向けて連携協力し、取り組んでいきます。
以上