9割の輸送ルートのパレット化に成功

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株式会社コクヨロジテム(代表取締役社長:松浦鉄男)は、このたび全国の倉庫間輸送の全91ルート中9割※1をパレット化し、作業負荷の軽減と待機時間の削減に成功しましたので、お知らせいたします。
パレット化の背景
弊社はコクヨグループのオフィス家具事業に属し、商材は収納庫類、イス、デスク・テーブル類などの代表的なものに加え、オフィス什器全般を扱っております。業界ではパレット化が標準の輸送体系になる一方で、これらの商材は組立式のため、物流部門の取り扱う組立前の荷物は荷姿やサイズ、重量が豊富で、トラックへの積込みや荷降ろし作業に大きな負担がかかっておりました。
そこで弊社では、2019年7月にホワイト物流推進運動の自主行動提言を提出したことをきっかけに本格的にパレット化の推進に動きました。

パレット化の取組と実施後の変化
パレット化では、パレットに積み付け後ストレッチフィルムで荷物の固定を行いますが、当初は荷物の多様性・複雑性から荷物の安定性や積載効率の問題がありました。そこで、弊社では自社基準をクリアした「パレタイズ認定者」※2を定め、ノウハウの蓄積とスキル向上を行いました。また、パレットに載らない荷物もあり、自社仕様のボックスパレット※3を開発しました。
これらの工夫により荷扱作業時間が約1/3になっただけでなく、重量物の作業が減り、身体的負担や事故リスクも低減することに成功しました。パレットの循環率やストレッチフィルム使用による環境負荷などの課題がありますが、対策の安定化を進めており解決に向けて前進しております。

 

左:従来のバラ積み(手積み)による積載状態、右:パレット化した積載状態左:従来のバラ積み(手積み)による積載状態、右:パレット化した積載状態

今後の弊社の取組
弊社は、運び手の不足や荷物を運べなくなるリスクを、物流業界ではなく荷主も含めた非常に複雑な課題と捉えています。パレット化はそれらのあくまで一つの対策であり、他にも会社全体から各物流センターの各従業員単位で様々な取り組みを推進中です。
弊社は荷物を運んでくださる協力会社様の意見を大切にし、選ばれる荷主になるために改善を続けていきます。さらには、上記の過程で得たノウハウ含めて、物流業界の発展に積極的に貢献していきたいと考えています。

 

注釈*1 残りのルートは荷扱が非常に簡易なためパレット化の効果が小さいと思われる荷物の輸送ルート。
注釈*2 自社の商品体系を基に作成した「パレット輸送積込み手順書」を使用し、一定の研修(座学と実習)を受講、最終試験の合格者。
注釈*3 写真左の青のボックスがボックスパレット。パレットに載らない商品を入れる。折り畳み式になっており、荷降ろし後は省スペースに収まるようになっている。

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