全国47都道府県、男女2,358人へ「将来の子供希望」について調査を実施! 将来の子供希望について女性が男性を全年代で下回る結果に!経済面や夫婦満足度が子供希望有無の要因に

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アンファー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:叶屋宏一 以下「アンファー」)は、全国47都道府県、合計2,358人を対象に「将来の子供希望」について調査を実施いたしました。

  • 【調査サマリー】

日本全国4,700名の「将来の子供希望」に関する意識調査

TOPICS① 将来の子供希望意識に男女差。男性の子供を希望する割合が女性よりも高い結果に

TOPICS② こどもをつくりたくない、つくれない理由①女性の経済不安が高く年収も低い傾向に

TOPICS③ こどもをつくりたくない、つくれない理由②女性の働き方でアルバイト・パートが高い結果に

TOPICS④ 妊活に対する適切な情報が得られず、悩みや不安を抱える若年層が多い結果に

TOPICS⑤ 結婚生活が良好な夫婦は子供希望に積極的、夫婦満足度と子供希望に関連性あり

  • 【調査解説】

TOPICS① 子供希望意識、男性が全年代で上回るという結果に。中でも20代、30代の男女意識に大きな差異

20代から50代の男女既婚者を対象に将来子供を希望するか調査したところ、「いつか欲しいと思っている」と回答した人は、全年代において男性が女性を上回っていることが分かりました。特に30代では、女性の割合が12.6%に対して男性は21.1%と、約8ポイントも高い結果となりました。女性に特化してみてみると、「いつか欲しいと思っている」と回答した20代女性が40.5%に対し、30代女性は12.7%と約30ポイント低下しており、20代から30代にかけて子供を希望する意識に大きな変化が見られました。「欲しいと思っていない」と回答した男女比では全年代で女性が男性を上回り、特に20代は男性が16.9%に対して女性は31.0%と大きな開きがあります。「欲しいと思っているが難しい」の回答では、全年代における男性の割合が女性に比べて約5ポイント高いことも分かりました。

TOPICS② こどもをつくりたくない、つくれない理由①経済面の不安

20代女性の87.5%は経済的な不安を抱いており男性の11.1%に比べて約8倍という割合であることから、この不安が子供を望まない選択をする理由と考えられます。30代以降の男女において割合が高い理由は年齢的な要因が大きく、30代では女性30.8%、男性23.1%と20代の男女が0%に対して大幅に上昇しており、40代では女性67%、男性58%となり、男女ともに半数以上が該当する結果となりました。

「いつか子供を欲しいと思っている」女性回答者の平均年収は163万円で、「子供を欲しいと思っていない」と回答した女性は115万円であり、約50万円の差が見られました。また、妊活をしている女性の平均年収は200万円であり、正社員が47%と最も多いことから経済的な安心と子供を希望する意識への関連性が考えられます。

TOPICS③ こどもをつくりたくない・つくれない理由②働き方の影響

「欲しいと思っているが難しい」と答えた女性の勤務形態は「アルバイト・パート」の割合が最も高く(28%)、安定した経済性の不確実さが難しい理由として考えられます。さらに、「欲しいと思わない」と答えた女性の約50%が専業主婦であり、経済的な要素以外も考慮される可能性があります。

働き方において、妊活をしている女性の在宅勤務の割合が25%と高く、妊活をしている夫はオフィスワークの割合が39%と低く、時差出勤やフリーアドレスの割合が高い傾向にあります。欲しいと思っているが難しい(5%)、欲しいと思っていない(9%)女性の在宅勤務割合が子供を希望している人(14%)の割合よりも低くなっており、自宅で仕事ができる環境と子供の希望にも関係があると考えられます。

TOPICS④ 妊活へ不安や悩みを抱える若年層が多い

「現在妊活をしている」と回答した男女の妊活への意識についての調査では、20代女性において「妊活について正しい情報が分からない」割合が20%と他の年代よりも最も高く、 「給付金などの支援を申請している」割合が0%と他の年代と比べて最も低いことから、妊活に関する適切な情報の入手ができていない傾向が高いことが考えられます。さらに、「先が見えず不安」とい回答している20代女性が多い点から、妊活に対して不安や悩みを抱えている可能性が高いことが予想されます。

また、20代男性では「食生活の見直しをしている」割合が50%と、男性でも食生活から見直そうと行動している人が多く、妊活の意識が上がっているといえるかもしれません。

TOPICS⑤ 結婚生活が良好な夫婦は子供希望に積極的

夫婦関係については、「妊活をしている」女性(88.2%)が最も夫婦関係に満足している割合が高く、次に「子供を希望する」(81.7%)と回答した人が続きました。欲しいと思っていない(70.8%)や欲しいと思っているが難しい(67.0%)女性よりも、妊活をしている女性や子供を希望する女性の方が夫婦関係に満足していることがわかりました。特に「妊活をしている」女性の満足度は、「欲しいと思っているが難しい」と考える女性よりも21%も高いことから、子供に対する考え方と夫婦関係満足度は関連しているとことが考えられます。

【調査概要】

・調査手法:WEB調査

・対象地域:全国

・対象者条件:①男女 ②20代以上70代未満

・サンプル数:n=4,700s

・調査実施日:2023年2月

  • HOMTECH(オムテック)

HOMME(男性)とTECHNOLOGY(テクノロジー)をかけ合わせた造語で、男性特有の健康課題に対して、正しい情報や正しいケアを提唱していくことを表現しています。男性が健やかで豊かな未来を創造できるようサポートする、セルフケアブランドです。

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  • HOMTECH(オムテック) ブランドマネージャー 長内 尚コメント

不妊の原因の半分は男性側にあり、Dクリニック東京で精液検査を受けた4人に1人の精液状態が芳しくないということがわかっています。これは、男性であれば誰にでも起こりうるリスクです。だからこそ、将来に備えて1日でもはやく自身のカラダをケアすることがとても重要です。しかしながら、妊活において自身が何を実践すればよいのかがわからないというお声が多いのも事実です。精子は熱に弱いため、妊活中はサウナを控える、通気性の良い下着を身に着けるなど、実は生活の中で男性にもできることがたくさんあります。また、男性力に着目した栄養補給を行うことも大切です。HOMTECHは、男性の妊活に必要な情報や商品を提供することで、お子様を望まれるすべての男性をサポートしていきます。

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  • この調査に関して男性不妊治療の第一人者である辻村教授にコメントをいただきました

辻村 晃(つじむら あきら)

生殖医学、性機能障害の治療に注力し、不妊に悩む数多くのご夫婦を助けてきた。

日本泌尿器科学会 専門医・指導医

日本生殖医学会 生殖医療専門医・指導医

略歴

順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科 教授

Dクリニック東京 医師

兵庫医科大学卒業。国立病院機構大阪医療センター勤務後、ニューヨーク大学に留学し細胞生物学臨床研究員を務める。大阪大学医学部泌尿器科准教授などを経て、順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科教授。Dクリニック東京でも従事。

2022年、出生数は80万人を下回り、予想より早く少子化の波が押し寄せてきていることは間違いのない事実です。この理由として、子供を希望していてもなかなか授かれないというものと、妊活に対して不安や悩みを抱えているから、あえて子供を希望しないというものがあります。前者に対する対応として、2022年4月より体外受精をはじめとする生殖医療が保険適用になっています。保険適用化ですべて解決するわけではありませんが、少子化にとってより問題となるのが後者のあえて子供を希望しない人が増加していることです。日本の合計特殊出生率は1.3程度ですが、日本よりさらに学歴社会が顕著になっている韓国では0.8を下回っています。これは不妊症患者が多いわけではなく、子供の学費に対する不安や子供が学歴社会の波に飲み込まれてしまい、不幸な人生を歩んでしまうのではないかという心配から、あえて子供を作らない傾向が強くなっているからだと推測されています。日本においても同様に経済的な理由、働き方などが子供を希望する程度に直接的に影響しているだろうと思われます。一方で、結婚後、なかなか子供に恵まれないために医療機関を受診することが標準的であった昔と異なり、現在では妊活開始前に妊孕性※を確認するブライダルチェックが広まり、さらに最近では将来の妊活を想定した上で若いうちに妊孕性に影響する因子が有していないかどうかを調べるプレコンセプションチェックに注目点が移ってきました。すなわち、子供を持つということに対する意識がどんどん若い世代へ移行していることになります。いずれにしても、パートナーがいる男性はパートナーとしっかり向き合うことが大切ですし、もちろん妊活であればパートナーの協力は欠かせません。結婚前からしっかりとコミュニケーションを取ることが重要です。実際の患者様には、やはり妊活に対する情報が不足しており、不安や悩みを抱えている方が多くいらっしゃいます。特に、男性の妊活に関する情報は、まだまだ理解されている人が少ないのも事実です。私ども医師は、予防啓発は勿論、男性の妊活が上手くいかない場合にサポートできる環境をより整えていくことが、今後の役目だと思っております。一人でも不妊に悩む夫婦が減っていくことを目指していきます。

※妊孕性(にんようせい:妊娠するための力のこと)

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