応募した理系博士大学院生44名の中から選抜された18名が、「民間企業での研究開発プロジェクトの立ち上げ、研究開発品の事業化」というリアルな視点で、4〜5名の学生グループごとに社会課題を解決する研究開発プロジェクト立案を行いました。
山積する社会課題の中から1つを選び、サイエンスの力で解決方法を考えるという課題に向き合った2日間。1日目の前半には、住友化学の「イノベーター社員」から、企業でイノベーションを実現することについて話を聞く機会も設け、その後、参加者の皆様には、課題の設定から、アプローチ方法まで考え抜くというプロセスを体験していただきました。これはまさに、博士課程の大学院生が日々研究活動の中で行っている、仮説検証から解決策を体系化してゆくロジカルな思考であり、アカリクとしても、このような思考力がビジネスシーンにおいても十分に活かせることを再認識しました。
社会問題の解決をビジネスまで昇華させるためには、コスト、広告、物流など、多岐に渡る議論が必要だということを実感していただけたと思います。博士課程の学生は特に、自身のキャリアにおいて特定の専門分野を突き詰めることが重要だと考えがちですが、ビジネスの世界では多種多様な分野と関わることも重要となります。イベント中のグループワークにおいて、自分の専門性を活かすだけでなく、異なる専門分野を持つメンバーと議論を重ねた経験が、参加学生の皆さんの視野を広げるきっかけとなっていれば幸いです。
■学生の感想(一部抜粋)
- 他の方のアイデアは新鮮で、自分では全ての提案はできなかったので、考え方が鍛えられたと思っています。
- 皆さん多面的な視点から考えていて素晴らしかったです。
- 初めて会う人の中で、気を遣わずに自分の意見を伝えることは難しいと思いましたが、臆せず意見を言いながらもグループでまとめていけたことに感謝しています。
- 非常に充実していました。分野の違う皆さんとディスカッションする機会はなかなかないので、良い経験となりました。
- 1つのプロジェクトを立ち上げる普段には経験できないことを経験できてよかったです。他のグループの発表を含め、とにかくクオリティが高い提案ばかりだったのでとても楽しめました。
- 貴重な経験ができたと実感しています。どの瞬間も学びが多いイベントでした。チームの皆さんとも楽しく議論できて感謝しています。今回は負けてしまいましたが、是非リベンジしたいと思っています。
- 違う分野の方と議論したことで、研究室の中だけでは見えてこない自己分析ができてとてもよかったと思っています。いろいろな面で飛び抜けている博士の皆様のいいところを吸収できるいい機会でした。
- 体験型ワークショップ「イノベーションサミット」とは
「博士として、研究開発プロジェクトで変革を起こせ」
本イベントは、理系の博士大学院生を対象としており、学問の領域を越えた新たな研究開発プロジェクトを創出・提案する体験型のワークショップです。
博士大学院生の皆さんは日々の研究に勤しむ中で、ご自身の専門性や能力を、今後社会でどのように活かし、貢献していくかを模索されているかと存じます。本企画は、短い時間で行うアイデアソンとは異なり、オリエンテーションも含めた3日間をかけて「民間企業での研究開発プロジェクトの立ち上げ、研究開発品の事業化」というリアルな視点を知っていただき、自らプロジェクトを提案する企画です。
<「イノベーションサミット」概要>
名称 :イノベーションサミット by 住友化学
主催 :住友化学株式会社
企画・運営協力:株式会社アカリク
開催場所 :オンライン開催(Zoom)
参加対象 :博士課程に在籍中の理系大学院生
注意事項 :参加選抜制
URL :https://acaric.jp/event/detail/64
- 会社概要
会社名:株式会社アカリク(https://acaric.co.jp/)
創業 :2006年11月
代表者:代表取締役社長 山田諒
所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
資本金:1億1500万円
事業 :大学院生・ポスドク向け就活情報サイト「アカリク」の運営、研究分野・業種・職種別イベントの企画開催、大学等でのキャリアセミナーの実施、新卒大学院生・若手研究者・大学院出身者の人材紹介、オンラインLaTeXエディター「Cloud LaTeX」の運営など