島津製作所の主力分析機器に、巴川製紙所のセルロース繊維配合樹脂が初採用されました

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株式会社巴川製紙所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:井上善雄、以下 巴川製紙所)は、自然環境への配慮と空間環境の最適化に貢献する持続可能な社会の実現に向けたソリューション「グリーンチップ」ブランド製品の開発、拡充を進めています。

巴川製紙所とエフピ―化成工業株式会社(本社:静岡県富士市、代表取締役社長:赤澤英郎、以下 エフピー化成)が共同開発したセルロース繊維配合樹脂「グリーンチップ CMF」の難燃性を付与した製品が、株式会社島津製作所(本社:京都府京都市、代表取締役社長:山本靖則、以下 島津製作所)の分析計測機器に本年11月より採用されました。分析計測機器に「グリーンチップ CMF」が採用されるのは初めてのことです。

「グリーンチップ CMF 」が構成ユニットに採用された液体クロマトグラフ「Nexeraシリーズ」「グリーンチップ CMF 」が構成ユニットに採用された液体クロマトグラフ「Nexeraシリーズ」

「グリーンチップ CMF」は、ポリプロピレン樹脂に植物由来のセルロース繊維を配合しているため、石油由来樹脂の使用量を抑えられ、CO₂排出量削減につながるサステナブル素材です。また、セルロース繊維は強化材になるため成形製品を薄く、軽量にすることができます。しかし、分析装置などの電気機器は安全性の観点から燃えにくいことが望ましいため、難燃性を付与した製品を開発する必要がありました。石油由来であるプラスチックや植物由来のセルロースは可燃性であるため、難燃性を付与することは困難で、島津製作所と巴川製紙所、エフピ―化成は、一定の強度を保ちつつ難燃性を付与した製品を3年がかりで開発してきました。そしてこの度、島津製作所が11月下旬から出荷する液体クロマトグラフ「Nexeraシリーズ」の構成ユニット15種類に難燃性を付与した「グリーンチップ CMF」が採用されました。

今後の展望

巴川製紙所は、現在は、ポリプロピレン樹脂にセルロース繊維を配合した製品をラインナップしていますが、今後は、ポリエチレン、ポリ乳酸、ABS、ポリカーボネート、ゴム系素材等に配合することで機能向上や用途の拡充、様々な業界での採用を目指し、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。 

  • 「グリーンチップ CMF」 の特長

「グリーンチップ CMF」「グリーンチップ CMF」

環境対応

・紙の原材料であるセルロース繊維の高配合が可能

・石油由来樹脂の使用量を削減=減プラが可能

・CO₂排出量18%削減

(セルロース繊維55%配合品、当社による試算)

・リサイクルしても強度の減衰が小さい

機械特性

・強度、耐熱性が向上、成形品の軽量化が可能

・寸法安定性が向上(低収縮率)

成形性

・樹脂の流動性が良好でお使いの金型でも使用可能

・PP樹脂以外の樹脂でもコンパウンドが可能

・独特の風合いを生かした意匠性

株式会社巴川製紙所ウェブサイト「グリーンチップ CMF」

セルロースファイバー配合 グリーンチップ® CMF® | TOMOEGAWA
グリーンチップ®CMF®はバイオマス素材である木材パルプを活用し、ナノオーダーからマイクロオーダーのセルロースファイバーを高分散、高配合し、成形時の流動特性の調整が可能なバイオマスプラスチック素材です。減プラしながら強度upもでき、成形性も良好な環境にやさしい新素材です。

※GREEN CHIPロゴ、グリーンチップ 、CMF は、株式会社巴川製紙所の登録商標です。

  • 巴川製紙所 会社概要     

TOMOEGAWAグループは、様々な分野の製品で世界トップクラスのシェアを獲得するグローバルな高機能性材料メーカーです。抄く・塗る・貼る・砕くの技術を活かし、「半導体・ディスプレイ関連事業」「機能性シート事業」「トナー事業」「セキュリティメディア事業」の4つの事業セグメントをメインに様々な事業領域で活躍をしています。また、より良い未来の実現に向けて新しいビジネス価値を創造するため、「新規開発事業」の事業セグメントを設けています。

本社所在地:東京都中央区京橋二丁目1番3号 京橋トラストタワー 7階

代表取締役社長:井上 善雄

創業:1914年(大正3年)6月19日

URL:https://www.tomoegawa.co.jp/

  • お問い合わせ先

株式会社巴川製紙所 
iCasカンパニー 企画室
TEL:03-3516-3405  
E-mail :eisui_info@tomoegawa.co.jp

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