エイシング、核融合科学研究所との共同研究を開始

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エッジAIを開発・提供する株式会社エイシング(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:出澤 純一)は、大学共同利用機関法人自然科学研究機構 核融合科学研究所(岐阜県土岐市、以下NIFS)との共同研究を開始したことをリリースいたします。

■共同研究開発の経緯

 エイシングは、エッジAIの中でもエンドポイントAIと呼ばれる、オンデバイスで学習と推論の両方が可能なAIを開発し、提供してきました。エイシングのAIはマイクロ秒からミリ秒での推論が可能な高速性をもつため、応答の速い(応答速度・1ミリ秒以下)プラズマ挙動の予測にも対応できます。エイシングが培ってきたエッジAIの技術および知見が核融合技術の進展に貢献できると判断し、NIFSとの共同研究開始に至りました。

■共同研究開始に際してのエンドースメント

株式会社エイシング 代表取締役CEO 出澤純一

 エイシングは学習と予測を高速にデバイス上で行える制御AI技術を研究開発しています。この技術を、主に製造業のお客様へライセンス提供し、様々な領域の製造業において製品性能向上、生産性向上、品質コスト削減などを多数実現してきました。

 この度は、安定した核融合反応の実現に必須であるプラズマ等の制御において、当社の制御AI技術を適応すべく、核融合科学研究所と2023年3月より共同研究を開始いたしました。

 従来制御技術では瞬間的に系が変化するプラズマ状態を予測し、安定的に制御することは困難でした。そこで、当社制御AI技術により、コンセプトドリフト(動的環境変化)に対してリアルタイムに高速・高精度で追従し、安定した核融合制御を実現させることを目指します。

 効率的で持続可能なよりよい社会の実現を目指して、クリーンエネルギーの究極形である商用利用可能な核融合発電の道筋を立てるべく研究を進めてまいります。

大学共同利用機関法人自然科学研究機構 核融合科学研究所 教授・産学官連携部門長 安原亮

 核融合エネルギーの実用化には、核融合炉心プラズマの高速リアルタイム制御が不可欠ですが、複雑な高温プラズマの状態を詳細に計測して、挙動を把握するには様々な困難が伴います。そのため、産業分野で多くの実績がある株式会社エイシングとの共同研究を通じて、AI等データ科学手法による革新的なプラズマ制御技術の確立と、新たな学術知見の獲得に大きな期待と関心を寄せています。

 核融合分野で世界随一といわれる巨大な計測データや大型ヘリカル装置LHDなど、研究所が有する研究リソースを最大限に活用して、研究の進展を図っていきます。

株式会社エイシング

 長年にわたる機械制御とAIに関する研究成果を基に2016年12月設立。2021年10月「CEATEC AWARD 2021」にて部門賞グランプリを受賞。2018年8月「大学発ベンチャー表彰2018~Award for Academic Startups~」における、経済産業大臣賞を受賞。2018年3月「起業家万博」にて総務大臣賞、2017年2月株式会社日本総合研究所主催「未来2017」最終選考会​にて日本総研賞など、数多くのベンチャーアワードを受賞。末端機器で推論を行うエッジAIの中でも、推論に加え学習も可能で、より省メモリなエンドポイントAIを開発・提供している。

代表取締役CEO:出澤 純一

所在地:東京都港区赤坂6丁目19番45号赤坂メルクビル1F

設立:2016年12月8日

資本金:899百万円(資本準備金含む)

コーポレートサイト:https://aising.jp/

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