凸版印刷、福岡地所、palanと共同でWebARを活用した地域の回遊を促すサービスの実証実験を開始

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 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)、福岡地所株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:榎本 一郎、以下 福岡地所)および、株式会社palan(本社:東京都渋谷区、代表取締役:齋藤 瑛史、以下 palan)の3社は、地域活性を目的とした観光客の回遊を促進する実証実験「福岡電脳物語」(以下 本実証実験)を2023年8月1日~8月31日の期間で実施します。
 本実証実験は、キャナルシティ博多及びその周辺施設を結ぶルート上の目印をスマホで読み込むと、風景の上にコミックが表示され、次の目的地へ誘導します。道中の各スポットにおいて連続したストーリー性のあるコンテンツを表示することで、目的地までの回遊促進効果を検証します。

■ 実証の背景

 新型コロナウイルスの5類感染症移行後、観光需要の急激な高まりによる国内観光客とインバウンド客の回復が期待される一方、地域の観光では特定の商業施設や観光スポットに人流が集中してしまう課題があり、街中への回遊を促す施策が求められています。ARを活用した従来の回遊施策においても、観光地などの目的地にのみARコンテンツが設置される傾向があり、目的地と目的地間の周辺地域への回遊効果には課題が残っていました。

 このような背景から3社は、palanが提供するWebAR作成プラットフォーム「palanAR」を使用し、福岡市地下鉄櫛田神社前駅とキャナルシティ博多間、キャナルシティ博多と櫛田神社間を結ぶ2つのルート上にAR漫画を設置し、各スポットで表示されるARの漫画を読み進めていくことで目的地までの誘導を行う実証実験を実施します。移動中における利便性の向上とエンタメ体験による観光客の回遊促進効果を検証します。   

 また、本実証実験は凸版印刷が行っている公募型オープンイノベーションプログラム「co-necto(コネクト)2022」で採択されたスタートアップ企業であるpalanと、パートナー企業の福岡地所、凸版印刷の3社による取組みで、福岡市の【福岡市 実証実験フルサポート事業】(※1)に採択されました。

■ 実証実験の概要

目的:WebAR上で、VPS技術を使ったマーカーレスのARコンテンツ表示の技術的検証、

及びAR漫画サービスによる利用者の回遊率・利便性向上の効果検証

実証期間:2023年8月1日(火)~8月31日(木)

対象者:キャナルシティ博多、櫛田神社及び福岡市地下鉄櫛田神社前駅を利用する福岡市民

または観光客

スタート地点:福岡市地下鉄櫛田神社前駅東改札口付近及びキャナルシティ博多サンプラザステージ

■ 今回の実証実験の特徴

・周辺施設と連携したARスポット設置

 地域と連携した取組みよりARスポットをキャナルシティ博多周辺の飲食店や櫛田神社などに設置することで、利用者に新たなスポットの発見を提供します。

・Webサイト上でのサービス提供により、手軽に利用可能

 Niantic社の8th WallによるVPS技術(※2)を用い、難しいとされてきたWebブラウザ上でのマーカーレスなAR体験を実現しました。これにより利用者はアプリインストールの手間が無く、手軽にサービスを利用できます。またアプリの開発が不要なため、開発費用を抑えることが可能となりました。

・連続性のあるコンテンツによる高い回遊効果

 ストーリー性のあるAR漫画を設置することで、利用者が次のARスポットに行きたくなる連続性を創ることで楽しく街歩きを促進します。

■ 各社の役割

凸版印刷:全体管理、ARコンテンツ製作、事業全体の検証

福岡地所:実証フィールドの提供、本実証実験実施後の効果検証

palan:WebAR作成ツール「palanAR」の提供および運用

■ 今後の目標

 本実証実験の結果から抽出される課題を解決し、観光地や商業施設周辺エリアにおける利用者の回遊を促すサービスとして、展開を図っていきます。また、交通機関などとの連携により、より広域範囲での回遊促進を行うサービスの構築を目指します。

(※1) 福岡市実証実験フルサポート事業

福岡市と福岡地域戦略推進協議会が AI や IoT 等の先端技術を活用した社会課題の解決等に繋がる実証実験プロジェクトを全国から募集し、福岡市での実証実験をサポートするもの。

URL: https://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/kikaku/mirai/fullsup/fullsupport.html

(※2) VPS技術

VPSは、位置情報に加えて画像認識技術などを使用して現実世界の位置合わせを行うことで、GPSよりも正確な空間認識を実現する技術です。今回、アメリカに本社を置くNiantic社のWebAR開発エンジン「8th Wall」を使用することで、特別なアプリを使用することなく、高度な空間認識を実現しています。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。

* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以 上

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