両者の連携協力により、全国の51の国立高等専門学校(以下、国立高専)に対して 、高専機構の60年に渡る社会ニーズに応じた社会実装教育による高度技術者を輩出し続けている実績と、NECが有する最新のセキュリティの技術や知見を掛け合わせた産学共同の教育支援を行うことで、企業でこれまで以上に活躍できる実践力を持った人材の育成・輩出に貢献します。
サイバー攻撃による脅威の多様化、高度化が進む現在、高度な技術を持つセキュリティ専門技術者の育成が急務となっています。また、セキュリティ専門技術者だけでなく、デジタル技術を活用する上でセキュリティを組み込むことのできる人材の育成が求められています。こうした、企業で活躍できる実践力を持った人材の育成のためには、産学での継続的な協力関係が重要となります。
本協定により高専機構とNECは、全国の国立高専を対象に、教職員と NECの専門技術者との情報交換などによる最新動向の共有、学生が活用できるサイバーセキュリティ演習環境の提供、体系的なセキュリティ知識習得のための教材作成などを共に行うことで、デジタル技術を担うエンジニアの人材育成・輩出に貢献していきます。
なお、高専機構における、企業で実際に活用されている教材や演習環境を用いた人材育成は初めての取り組みとなります。
<包括連携協定を通した取り組みについて>
①教職員と専門技術者の情報交換
高専機構が設置・運営する全国の国立高専の教職員とNECの専門技術者との定期的な情報交換により、最新のサイバー攻撃の動向や技術トレンドを共有します。
②サイバーセキュリティ演習環境の拡充
NECグループの営業・SEが利用しているサイバーセキュリティ訓練場やCTF(注)などの演習環境を学生向けに提供し、実践力強化を図ります。
③体系的なセキュリティ知識習得のための教材提供
NECが全社員向けに実施しているセキュリティ教育コンテンツを活用した教材を提供し、学生全体の体系的なセキュリティ知識習得を促進します
④高専機構による各地域でのセキュリティコミュニティ活性化
高専機構が参画している全国各地域 のセキュリティコミュニティへNECも参画し、コミュニティ活動の活性化を通して、人材育成を推進します 。
注:Capture The Flag:フラグと呼ばれる答えを手を動かしながら見つけて得点を競い合うことで、楽しみながらセキュリティ技術の学習を行い、スキルを可視化する
■高等専門学校( 高専 )とは?
高等専門学校は、15歳からの5年一貫教育(商船学科は5年6カ月)により、実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関です。現在、全国に国立51、公立3、私立3の高専があり、全体で約6万人の学生が学んでいます。
■独立行政法人国立高等専門学校機構について(URL:https://www.kosen-k.go.jp/)
社会が必要とする技術者を養成するため、中学生の卒業生を受け入れ、5年間一貫の技術者教育を行う高等教育機関として、現在、全国に51の国立高等専門学校(高専)を設置しています。
高専のカリキュラムは、実験・実習を重視した専門教育を早期段階から行う事により、20歳の卒業時には大学と同程度以上の知識・技術を身につけるものとなっています。卒業生は日本の産業や社会の発展を担う中心的な役割を果たし、ものづくり大国である日本を支えています。
■日本電気株式会社(NEC)について(URL:https://jpn.nec.com)
NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。詳細はホームページをご覧ください。
本件に関するお問い合わせ先(国立高等専門学校機構)
独立行政法人 国立高等専門学校機構 本部事務局学務課:福島
TEL:042-662-3226 FAX:042-662-3175 E-mail:kyoiku@kosen-k.go.jp
~2022年度、高等専門学校制度は創設60周年を迎えます~
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/60th/